エヴァが語るごちゃまぜ宗教性の原理
キリスト教は父性の宗教である。 仏教や道教などが母性の宗教であるのに対して、キリスト教やユダヤ教は父性の宗教であるといわれる。 母なるものの宗教は、母と子の一体性をその根本においている。 そこでは、すべてがひとつになって、主体も客体も、人間も自然も、善と悪さえも区別がなく、すべてが救われるのである。 すべてのものが仏になるまでは、自らは仏になることなく救いの道に専念するという菩薩の姿は、その原理を見事に具象化している。 これに対して父なるものの宗教は、父なる神の規範に従うか従わないかが決定的なこととなる。 父との契約を守る選民のみが救済の対象となるのである。 そこでは、神と人、善と悪などが判然と区別される。
エヴァはこうした父性・母性の原理を宗教をからめて表現したかった 部分もあるのかもしれない。
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