加持
 

葛城
僕はこれでよかったかい?
後は君に任せた
君の腕を、任務能力を、信じている



シンジ君

君は自分を
ずるくて臆病で “弱虫”だと言った
けれど
そんな風に
自分の欠点を認められる君は
弱虫なんかじゃない

そして君はとても優しい


「人を殺すよりはいい!」と叫んで
使徒にあやつられてるとはいえ、
フォースチルドレン搭乗する参号機に
一切の危害を加えず、
己自身を犠牲にしようとした


そして
君はとても勇気がある

フォースチルドレン:鈴原トウジの負傷事件で
自分の意志でエヴァのパイロットを辞めた君が、
アスカやレイの搭乗する弐号機や零号機を陵辱
した14使徒ゼルエルを倒すべく、
スイカに水をやっていた僕の言葉を聞いて
一寸の迷いなく走り出して彼女たちを助けに行ったね

「僕は・・・・エヴァンゲリオン初号機のパイロット、
碇シンジです!!」


君は強い
優しくて強い君は
きっとアスカや他のチルドレンの誰にも負けはしないと
信じてやまない





アスカ

「加持さんっ、加持さーんっ」
ネルフのドイツ支部にいた頃からずっと笑って僕の後を
追いかけていた君
いじらしいほどに僕を慕ってくれていたね

でも僕に対するその感情は
ただの憧れだ。
やがて君もこれから先本当の恋をして大人になっていく

「アスカはまだ子供だからな」
「あたしはオトナよ!」

そういって君は
小さくていたいけな胸元を
一生懸命僕に見せようとしたことがあったね

君は子供だ
背伸びをしなくても、あっという間に気がついたら
大人になってしまう日がくる


アスカ
ありがとう
僕も君が大好きだったよ
君の幸せをいつまでも祈ってる




葛城
僕はこれでよかったかい?
後は君に任せた
君の腕を、任務能力を、信じている


あのふたりを…
新世紀のアダムとイヴを
無事、送り出してやってくれ

葛城三佐
後は君に任せた
君の腕を、任務能力を、信じている―――