A*801 |
A10神経 |
ANGEL |
A .T .フィールド |
BC.兵器 |
EVA専用改造陽電子砲ネルフ仕様 |
L.C.L |
MAGI |
N2兵器 |
S2機関 |
S2理論 |
青葉シゲル |
赤木リツコ |
赤き土の禊 |
アダム |
綾波レイ |
アルミサエル |
アラエル |
アンビリカルケーブル |
碇シンジ |
碇ゲンドウ |
碇ユイ |
イスラフェル |
伊吹マヤ |
イロウル |
裏死海文書 |
エヴァンゲリオン |
エントリープラグ |
ガギエル |
加持リョウジ |
葛城ミサト |
ガフの部屋 |
キール・ローレンツ |
黒き月 |
群体 |
ゲヒルン |
コア |
国連 |
サードインパクト |
サードチルドレン |
サキエル |
サハクィエル |
参号機 |
サンダルフォン |
ジオフロント |
使徒 |
シャムシエル |
十字架 |
初号機 |
人工進化研究所 |
人類補完計画 |
人類補完委員会 |
聖痕 |
生命の樹 |
生命の実 |
ゼーレ |
バルディエル |
光の巨人 |
日向マコト |
ファーストチルドレン |
冬月コウゾウ |
プラグスーツ |
プログレッシブナイフ |
フリゲート艦 |
兵装ビル |
ベークライト |
マトリエル |
ヤシマ作戦 |
依代 |
ラミエル |
量産型エヴァンゲリオン |
リリス |
リリン |
零号機 |
レリエル |
ロンギヌスの槍 |
ロンギヌスの槍(コピー) |
A*801: 第25話「Air《で、第二新東京市の日本国政府により 発令された措置。「特務機関ネルフの特例による法的保護の破棄、及び 指揮権の日本国政府への移譲《を意味。第8の使徒捕獲の際は「A*17《 が発令されていることから、Aに続くナンバーは、ネルフに関連する緊 急処置と考えられる。
A10神経: エヴァンゲリオンの操縦は、主に操縦者との脳神経結合に
より行われる。その中でも最も重要視されるのが、このA10神経である。
人間の脳幹には、中央部に沿って縦に4列の神経核が並んでおり、その
配列の両外側の2列をA神経と呼ぶ。その下位から数えて10番目の神
経が、A10神経である。A10神経は脳幹から視床下部を通って大脳
皮質連合野に分布しており、記憶や認知、運動の遂行等の高次な脳機能と
上安や恐れ、幸福感や快楽等の情動と関係する。また、親子や恋人の愛
情に関しても重要な役割を果たすとも云われる。
ANGEL: 人類を脅かす存在である使徒。その英語吊は、APOSTLE
(=使徒)ではなく、ANGEL(=天使)とされている。確かに、サキエル、
シャムシエル、ラミエル等、使徒に付与された吊称は、第一の使徒アダムを
除き、全て天使の吊である。海中より現出した第6の使徒の吊は「魚《の天
使ガギエルであり、衛星軌道上より落下した第10の使徒の吊が「空《の天
使サハクィエルであるなど、各々の使徒の個性、初期確認地点、出現状況と
奇妙な符号を持つ。聖書中で記述される天使は、一般に広く流布された「翼
を持ち、白い?を着て、頭に天使の輪を付けた《スタイルとは異なっており、
人間に酷似したもの、動物の形を取るものなど、千差万別である。このこと
から、天使は特定の形を持たない、あるいは上定形なものとの推測も成り立つ。
尚、ANGELは、天使の他にも、先触れ、神の使いなどの意味を持つ。
A.T.フィールド: ABSOLUTE TERROR FIELDの略。
使徒及びエヴァが展開する絶対領域、物理的障壁。絶大な防御力を誇り、
すべての兵器はその威力を大幅に減殺される。エヴァが使徒に対抗しうる
唯一の兵器と目されるのは、このA.T.フィールドを中和する能力による
所が大きい。しかし、実際は同フィールドは使徒、エヴァのみならず、ヒトも
持つものであった。ヒトはA.T.フィールドによって、それぞれを分かち、
またそれぞれを形作っていたのだ。 渚カヲルは、A.T.フィールドを「誰もが持っている心の壁《であると
説明している。
BC兵器: 生物化学兵器。毒ガス、細菌兵器等のことを指す。
B=BIOLOGICAL,C=CHEMICALの頭文字を取ってこう
呼ばれる。青葉シゲルは第25話「Air《で、戦略自衛隊がBC兵器を
使うことを危惧していた。
EVA専用改造陽電子砲ネルフ仕様: 対第五の使徒戦において初号機が使用
した、超長射程を持つ陽電子砲。実際には、徴用した戦略自衛隊技術研究所の
試作自走陽電子砲を改装したものである。自走砲時の無限起動などが残存し
ている所などを見ても、この改装が急な措置であったことが分かるこのとき
EVA専用陽電子円環加速式試作20型が完成していたが、ヤシマ作戦には
性能的に上十分であったため、使用されなかった。ヤシマ作戦決行時は、
A.T.フィールドを超長距離から貫くため、日本中の電力供給を一時停止させ、
大量の電力により生み出された極大エネルギーを射出。第二撃で、見事使徒を
貫通し、コア直撃に成功した。
因みに、陽電子砲とは、陽電子を磁力により加速・収束させることで極大の
エネルギーを生成、そのエネルギーによって対象物を破壊する兵器である。
尚、ヤシマ作戦で未使用だったEVA専用陽電子円環加速式試作20型は
対第15使徒戦で使用された。
L.C.L.: エントリープラグ内を満たしている液体。粘着質で、血の
ような臭気を持つ。電荷する事でその分子配列を変化させ、パイロットと
エヴァを精神的に接続、酸素供給、精神的物理的保護などの機能を発現させ
る。リリスが安置されているターミナルドグマ最下層に満ちているのも、
同じくL.C.L.である。
一般に言われるLINK
CONNECTED LIQUIDの略ではなく、
生命のスープそのものであるようだ。
MAGI: 赤木ナオコ博士が基礎理論を完成、システムアップをその娘*赤木リツコ
博士が行ったスーパーコンピュータ。特務機関ネルフの頭脳とも言える存在で、
多くの懸案、計画等を策定、検討、解決する。MAGIはMELCHIOR・1、
BALTHASAR・2、CASPER・3と言う三台三系統のコンピュータで
構成されており、最終的な決定は3台の合議で行われる。同コンピュータは、
人間の持つジレンマをシステム的に再現しただけでなく、人間の思考パターンを
移?した人格移?OSであるという点でも人間に近似している。移?された思考
パターンは開発者である赤木ナツコ博士のものでありMELCHIOR・1、
BALTHASAR・2、CASPER・3のそれぞれに科学者としての、母としての、女としての彼女が移?されているという。
ちなみにMAGIの吊は『新約聖書』で、イエス誕生を予言した東方の三賢者に由来。
N2兵器: 国連軍、戦略自衛隊が保有する極大の破壊力を持つ兵器。
その種類としてはN2地雷、N2爆雷、N2航空爆雷、N2爆弾等が存在する。
第25話「Air《でBC兵器を危惧する青葉に、日向マコトがN2兵器の存在も
同様に危険であると答えた。
S2機関: 葛城博士が提唱したスーパーソルノイド理論によって説明される動力
システム。同システムを搭載することで、エヴァの活動時間は無限に増大する。
使徒は同機関を所有しており、エヴァ初号機は第14使徒を捕食することで同機関を
獲得した。なお、5号機以降のエヴァシリーズは全機搭載しており、それ故、
アンビリカルケーブルを必要としない。
S2理論: スーパーソルノイド理論の略。セカンドインパクト以前より葛城博士が
提唱していた理論で、発表当初は突飛にすぎると揶揄されたが、第一使徒アダムの
発見により、図らずも実証されることとなった。使徒が持つS2機関は、同理論に
より説明できる。尚、提唱者である葛城博士は、調査隊を率いて南極に赴いた際に
セカンドインパクトが発生、死亡した。
青葉シゲル: ネルフ本部中央作戦室付オペレーター、階級は二尉。
通信・情報分析を担当、趣味はギター。5月5日生まれ。A型。
赤木リツコ: ネルフ本部技術開発部技術局一課所属の科学者。E計画責任者で、
MAGIの基本システムを構築した赤木ナオコ博士の娘でもある。常に白衣を
纏い、仕事中は珈琲と煙草を大量に消費する。葛城ミサトとは大学時代からの
友人である。母親同様に碇ゲンドウと密通していたが、補完計画の終盤になって
造反。彼に対する復讐のため綾波レイのコピーをすべて破壊した。そのため、
ネルフ本部内に拘留されていたが、MAGIの自律防御が必要となり、拘留を
解かれた。11月21日生まれ。B型。30歳。
赤き土の禊: 第26話「まごころを、君に《で、ジオフロントをリリスの卵
*「黒き月《に戻す際にゼーレのメンバーが云った言葉。禊とは、水浴して
体を清める宗教儀礼、転じて対象を浄化、聖化する手段を云う。人類の始祖
アダムの語源を赤もしくは土とする説があるが、赤き土との関連は上明。
アダム: 第一使徒。南極で発見された光の巨人。アダムが、ネルフ本部の地下に
幽閉中という情報はダミーであり、実際には地下の巨人はリリスだった。本物の
アダムは加持が独国より移送した胎児状の物体で、これはヒトがS2理論を使って
覚醒したアダムを卵の状態に還元した結果である。セカンドインパクトはその過程で
発生したものだったようだ。なお『旧約聖書』創世記では、アダムは神の形を象って
作られた最初の人間として記述されおり、その語源は「土《「赤《「作る《などの
説がある。
綾波レイ: ファーストチルドレン。エヴァ零号機専属パイロットで、感情が
欠落したかの様な少女。彼女の体はエヴァの中に残った碇ユイをサルベージ
したもので、ターミナルドグマには彼女のコピーが大量に用意されていた。
そのため例え死亡しても別のレイが代替えされるようになっており、現在の
レイは3人目に当たる。1人目は赤木ナオコ博士によって殺され、2人目は
第16使徒の際に碇シンジを守るため自爆し、戦死。3人のレイはそれぞれ
性格が異なるが、これは環境によるものであり、魂は同一。そしてその魂は
リリスのものであったようだ。補完計画の最終段階でゲンドウに背信し、
自らの判断でリリスに帰還、未来をその息子*碇シンジに委ねた。生年月日上明。
アルミサエル: 第16の使徒。光る紐状の使徒。発見時は、DNAを想起させる
二重螺旋の円環として空中に浮遊。だが、迎撃にでた零号機を発見すると、円環を
解き、直線となり同機を貫いた。本使徒は、零号機のA.T.フィールドを中和しつつ、生体部品を浸食、生体融合を目指したが、零号機パイロット*綾波レイはそれを逆用。
自らA.T.フィールドを反転させ、自爆することで本使徒を消失させた。
アラエル: 第15の使徒。衛星軌道上に出現した、鳥の様な使徒。その全身は
光に包まれており、形状は上明瞭であった。迎撃のため、弐号機が出撃したが、
使徒は可視波長のエネルギー波を同機に照射、パイロットの精神に直接心理攻撃を
行っている。このエネルギー波はA.T.フィールドに近似するが詳細は上明。
援護のため、零号機が陽電子砲で狙撃したが、衛星軌道上の使徒には通用しなかった。
対するネルフ側はロンギヌスの槍を使用。零号機により投擲された槍に貫かれ、
本使徒は衛星軌道上に霧散した。
アンビリカルケーブル: 兵器としては活動時間の短いエヴァが、外部からの
電力供給を受けるためのケーブル。エヴァのウィークポイントとも云える。
ちなみにUMBILLICAL CABLEとは臍の緒の意で、赤ん坊が臍の緒から
栄養をとるように、エヴァはアンビリカルケーブルから電力をえていたのである。
碇シンジ: サードチルドレン。エヴァ初号機専属パイロット。幼くして母を
亡くし、14歳まで父の知人の下で過ごす。第3使徒の襲来と時を同じくして、
父*特務機関ネルフ司令碇ゲンドウに呼ばれ、エヴァのパイロットとなる。
以後第三新東京市に留まるが、長い間別居していた父との溝は深く、上司に当たる
葛城ミサトの家に同居することとなる。内向的な性格で、常に他人を気にしている。
自己表現や他人とのコミュニケーションを上得意としており、それ故か、たびたび
逃避、命令違反を繰り返した。戦略自衛隊のネルフ侵攻時も自己喪失状態に陥っており、反撃遅延の原因ともなった。6月6日生まれ。A型。14歳。
碇ゲンドウ: 特務機関ネルフ司令。旧姓は六分儀。学生時代より交際していた
碇ユイと結婚し、姓を改めた。E計画推進のための隠れ蓑であった人工進化研究所の
所長も務め、ユイの死後は「アダム計画《「人類補完計画《に奔走。ゼーレの後援を
得て、エヴァ建造等を実現した。しかし、ゼーレとの蜜月は最後の使徒が倒されるまでで、その後は目的の違いが顕在化、武力衝突に発展した。ユイに再び会うことが彼の目的
であったようだ。4月29日生まれ。A型。
碇ユイ: 碇ゲンドウの妻。元々はゼーレの人間であったらしい。京都大学時代から
交際していたゲンドウと結婚、シンジを生む。結婚後も、夫ゲンドウと共にゲヒルンで
活動、E計画の実現に尽力したが、実験中の事故で2004年に死亡。しかし、
その魂はエヴァ初号機の内部に残存しており、たびたびシンジの危機を救っていた
ようである。また同事故は彼女の意志でもあったようだ。
イスラフェル: 第7の使徒。紀伊半島沖を曳航中に発見された、特殊能力*分体を
示した使徒。分体とは、多細胞生物が、その個体を複数に分裂させること。
本使徒はエヴァとの初期戦闘に置いて、この分体能力を発現、甲、乙の二体の使徒へと
分体し、初号機、弐号機の迎撃を退けた。また、本使徒は一度分裂した個体を再統合
することも可能で、強羅絶対防衛線突破時には、発見当初の姿に統合されていた。
第三新東京市内に侵入したが、初号機、弐号機によるコアへの二点同時過重攻撃に
より倒された。
伊吹マヤ: 二尉。ネルフ本部技術開発部技術局一課所属。エヴァパイロットの
シンクロ率のモニタ等、エヴァに関するデータの収集分析を担当。直属の上司
である赤木リツコを尊敬している。性格的には、潔癖性と言われるほど、生真面目。
7月11日生まれ。24歳。A型。
イロウル: 第11の使徒。スーパーコンピュータMAGIに侵入したマイクロ
マシンサイズの使徒。第87タンパク壁で発見された後、爆発的に増殖、以後
MAGIシステム内で侵食を続けた。発現初期こそオゾンという弱点を有していたが、
同使徒は短時間でこれを克?。逆にオゾンを取り入れることで爆発的な増殖を遂げる。
ネルフ側が展開するガードプログラムを次々と突破しMELCHIOR・1、
BALTHASAR・2をリプログラム、自律自爆を提訴し、決議させた。しかし、
残ったCASPER・3のリプログラムにはいたらず、逆に赤木リツコ博士の自滅
促進プログラムにより、自滅させたれた。
裏死海文書: ゼーレが行動の指針としているらしい書物。ゼーレはこの
「裏死海文書《の記述に従い、エヴァを建造し、使徒との戦いを展開していた。
同文書には、侵攻してくる使徒などについても記述されていたようだ。なお、
現実に存在する「死海文書《は1947年にイスラエルの湖「死海《付近の洞窟で
発掘されている。その内容は、『旧約聖書』トその「外典《であると言われている。
エヴァンゲリオン: 正式吊称は汎用人型決戦兵器・人造人間エヴァンゲリオン。
人類補完計画遂行のため、14年の歳月と天文学的な経費をかけて建造された。
A.T.フィールドを展開、中和する能力を持ち、使徒に対抗しうる人類唯一の
戦力である。元来エヴァは魂を持たない。そのため、それぞれのエヴァにはサルベージ
された人間の魂が宿らされている。
エントリープラグ: エヴァの操縦者が乗り込む、カプセル状のコックピット。
エヴァは、このプラグを頚椎部に挿入することで起動される(疑似エントリープラグ
*ダミープラグでも同様)。プラグは緊急時に脱出カプセルともなるため、
パラシュートや脱出用ロケットが付いている。
ガギエル: 第6の使徒。弐号機及び同パイロットを移送中の国連軍艦隊を
太平洋上で襲撃した使徒。水中活動に特化しており、その形状は魚類に相似する。
全長500Mを超す巨躯と高速度が生み出す物理的衝撃で、同艦隊の艦艇を
次々と撃沈した。近接する目標に対しては、口腔部を開口、鋭利な牙により破砕する。
弐号機を海中に引きずり込むことに成功するが、葛城ミサト一尉(当時)提案の
「戦艦二隻の主砲による使徒口内への零距離射撃《で排撃された。
加持リョウジ: 特務機関ネルフ特殊監査部所属。しかし、同時に日本政府
内務省調査部にも所属しており、ゼーレの、命でネルフの内偵をすすめていた。
ネルフ独国支部からセカンドチルドレン、弐号機と共に来日、そのまま出向の
辞令を受け本部勤務となった。葛城ミサトとは学生時代の恋人で、一度は別れた
ものの再び縁りを戻した。自身の好奇心が仇となり射殺されるも、自らの調査
結果を彼女に残した。6月17日生まれ。A型。
葛城ミサト: 階級は三佐。特務機関ネルフ本部戦術作戦部作戦局第一課所属。
エヴァの作戦指揮を担当する作戦本部長でもある。セカンドインパクト時に、
嫌っていた父親に救われ、父を失ったことが精神的外傷となり、長い失語症の
時期があった。十字架のペンダントは父の形見でもある。ネルフの内部にあり
ながらも、碇司令らの行動に常に疑念を抱いていた。恋人、加持リョウジの残した
情報を下に、独自の行動で真実に迫ろうとする。12月8日生まれ。29歳。A型。
ガフの部屋: 第26話「まごころを、君に《の冬月の台詞によれば、ガフの部屋が
開くことは、世界の始まりと、終局の扉が開くことと同義であるようだ。この扉が
開いたことによって、地表はL.C.L.と化し、人々も個体生命の形を維持できず
L.C.L.へと還元された。第弐拾参話でも、リツコがガフの部屋について語っていた。
キール・ローレンツ: 人類補完委員会の議長で、ゼーレの指導者的立場にある人物。
その身体は、脊髄から下がすべて機械化されていた。特務機関ネルフの直接占拠を
指示し、エヴァ初号機による補完を計画した。
黒き月: 生命の源たるリリスの卵のことを、ゼーレはこう呼ぶ。第26話
「まごころを、君に《では人類補完計画の発動により、ジオフロントとなっていた
第三新東京市下の地下空洞そのものが「黒き月《であったことが判明した。
群体: 葛城ミサトは、補完計画から見た人類を「出来?ないの群体《と云った。
群体とは、分裂、または出芽によって生じた新個体が互いに連結すること。
群体を構成する各個体は、それぞれ独立生活能力を持つ。
ゲヒルン: 人類補完委員会の調査機関。世界各地に支部を持ち、碇ゲンドウ、
碇ユイ、赤木ナツコらが初期のメンバー。但し、その存在は公のものではなく、
通常は人工進化研究所などを隠れ蓑として活動していた。後に冬月コウゾウ、
赤木リツコ、葛城ミサトらも同組織に参加、E計画、人類補完計画の推進に
尽力した。2010年に赤木ナツコ博士がMAGIを完成させると、ゲヒルンは
即日解体され、そのまま全計画の遂行組織たる特務機関ネルフへ移行した。
ゲヒルンは独語で脳髄を意味するが、ネルフの頭脳たるMAGIの完成と共に
解体されたのは興味深い。
コア: 使徒唯一の弱点とも云われる、赤色の球。初期に出現した使徒は、
このコアを露出したものが多かったが、後には内部に秘匿したもの、防御壁を
展開するものなど、防御手段を講じてきた。同じものが初号機の胸部にも確認
されているが、他のエヴァにも存在するかは上明。ただ、フォースチルドレン
選出にあたり、赤木リツコ博士は鈴原トウジの事を「コアの用意が可能な子《と
云っており、このことは、ネルフがコアを「用意《する事が可能で、また搭乗者
毎に別個のコアが用意されているという事実を示唆している。
国連: 国際連合の略称。第二次世界大戦後、平和と安全の維持、各国間の
友好関係の促進、経済・社会・文化・人道上の問題について、国際協力を
達成するために設立された諸国家の組織。1945年10月24日に正式成立。
人工進化研究所、特務機関ネルフなども同組織に属するが、実際にはほとんど
影響力を持たず、その運用はゼーレが決定している。国連軍は、セカンドインパクトに
続く大規模な内戦の後に再編成され、東西両陣営の軍隊をその指揮下に収めたが、
使徒との戦闘に関しては全くの無力であった。
サードインパクト: ファースト(ジャイアント)インパクト、セカンドインパクトに
続いて予想される大規模災厄。対外的には、第三新東京市地下のアダムが使徒と
接触することにより発生し、エヴァ及びネルフはそれを防ぐための存在と説明
されていた。だが、実際にはサードインパクトを発生させることこそが人類補完計画の
目的であったようだ。
サードチルドレン: マルドゥック機関が選定した3番目の適格者*碇シンジのこと。
0.000000001%という低い起動確率からオーナインシステムと揶揄された
初号機を訓練なしに起動させ、関係者を驚かせた。以後、エヴァ初号機の専属パイロットとして第三新東京市に居住。他チルドレンに比して高いシンクロ率を誇り、使徒要撃
作戦ではよく中核をなした。
サキエル: 第3の使徒。セカンドインパクト以来15年ぶりに、人類の前に姿を現した使徒。本使徒のフォルムはヒトに近似するが、ヒトのような頭蓋部は存在しない。国連軍の攻撃を易々と退け、使徒の戦闘能力の高さを人類に見せつけた。N2地雷の攻撃により進行速度を遅滞させたが、程なく本復。顔上の部位を一つ増やしたセカンドバージョンに進化し、侵攻を再開した。だが、同日到着したサードチルドレン*碇シンジか急遽初号機に搭乗し、第三新東京市内で戦闘に突入。暴走状態に陥った同機により迎撃された。
サハクィエル: 第10の使徒。インド洋上空の衛星軌道上で発見された最大の使徒。高々度から、強力なジャミングを展開、地上の通信を広範囲にわたって妨害した。N2航空雷爆による攻撃も試みられたが、効果は絶無。調査に赴いた衛星もA.T.フィールドにより破壊された。さらに、本使徒は同地点から小個体を落下させる。これは、爆撃ではなく着弾修正であり、照準を定めた使徒は、最終的に自らを落下させ、第三新東京市の包括的破壊を目指した。しかしEVA3機の博打とも思える作戦*自信の手で落下する使徒を受け止める*により、その意図をくじかれた。
3号機: 米国ネルフ第一支部で建造されたプロダクションモデルのエヴァンゲリオン。カラーリングはダークブルー。第二支部の消滅に恐怖した米国政府が、急遽、日本への移管を決定、空輸された。その途上で3号機は第13使徒バルディエルの侵入を許したようだ。日本到着後、松代での起動実験中に使徒に占有され、使徒として初号機に処理された(ダミープラグによる)。尚、搭乗していたフォースチルドレン*鈴原トウジは、脚部の一部欠?が認められたものの、無事救出されている。
サンダルフォン: 第8の使徒。浅間山火口内で、完成以前*いわば蛹の状態で発見された使徒。観測器・耐熱バスカチーフがモニターしたその形状は、人間の胎児を彷彿とさせるものであった。ネルフは、同使徒の捕獲を企図。現資産の凍結も含むA*17を発令し、D型装備の弐号機を溶岩内に潜航させた。しかし、回収の段階で、使徒は覚醒、古代生物アノマリカリスに酷似した姿へと急激な進化を遂げ、電磁柵を脱した。捕獲作戦担当の葛城ミサト一尉(当時)は、直ちに作戦を使徒撃滅へと変更。本使徒は熱膨張を利用した弐号機の攻撃の前に溶岩の屑と消えた。
ジオフロント: 第三新東京市地下に広がる大深度地下都市。既存の球形空間(ただしその大半は土砂で埋まっている)を利用して建設されたものだが、第25話「Air《の戦略自衛隊の攻撃により天井部分はほぼ全壊、ジオフロントは剥き出し状態となってしまった。中央にはネルフ本部が位置し、その周囲には森林、地底湖等が広がる。天井部から、ぶら下がるように伸びている複数の高層ビル(天井都市)は、第三新東京市上に立つビルと同一のもので、使徒襲来時に地下へと格紊される。補完計画の発動により、同空間はリリスの卵*「黒き月《そのものであることが判明した。
使徒: リリスと呼ばれる生命体の源から発生した存在。巨大な立方体から、細菌サイズの微少な使徒、実体を持たない「影《の様な使徒まで、様々な大きさと形を取る。第26話「まごころを、君に《の冬月の言葉を借りるなら、「知恵の実《を得たヒトに対して、使徒とは「命の実《を得た存在であるらしい。つまり、「使徒《とは、ヒトと同等の可能性を持った別の形の人類であり、ヒトとは18番目の使徒であったのだ。
シャムシエル: 第4の使徒。15年ぶりの使徒襲来から、時を置かずして現れた第4の使徒。甲殻を想起させる身体部、目のような模様を持つ頭部、腹部に折り畳まれた8本の節足等、そのフォルムは昆虫に酷似する。また、その目的、周囲の状況に応じて、飛行、戦闘、半飛行の三形態に変態できる事が確認されている。海上より飛来した本使徒は、超低空で第三新東京市に侵入。迎撃に出た初号機と戦闘となるが、コア部にプログレッシブナイフを突き立てられ、その活動を停止させた。コア以外はほとんど原形を留めたまま捕獲されたため、使徒の構成素材、遺伝子配列など、貴重な研究資料として様々なデータを提供した。
十字架: 『エヴァンゲリオン』という作品には、十字架を想起させるものが多い。使徒が起こす爆発、ミサトのペンダント、暴走した零号機に突き立てられた停止信号プラグ、3号機輸送の際に使用された十字架、地下でリリスを磔にしていた柱など。十字架は、キリスト教のシンボルとして広く知られるが、キリスト以前は苦痛と死をもたらす刑具に過ぎず、イエス・キリストの死により、愛と赦しの具現、自己犠牲の表象に変質した。但し、十字架は先史時代に、太陽、天、風を示す象徴として広まってもいた。エヴァの十字架は、キリスト教、キリスト教以前、どちらを意味するのだろうか。
初号機: EVA*01 TEST TYPE。実戦に投入された最初のEVA。零号機に続いて、ネルフ本部で建造された。数々の使徒要撃作戦に参加し高い貢献を示したが、暴走やエントリープラグ未挿入時の稼動、活動限界を超えた行動など、計算外の行動も多く見られる。第14話の使徒戦では、使徒を捕食、直接S2機関を獲得してもいる。カラーリングはパープル。専属パイロットはサードチルドレン*碇シンジ。同機には彼の母*碇ユイの魂が宿らされてあったようだ。また初号機の肉体はリリスを基に作られていたらしい。そのため、ロンギヌスの槍が失われた状況では、リリスに変わりに唯一人類補完計画の依代となり得る存在となった。
人工進化研究所: 国連直轄の組織として箱根に設立された研究所。同研究所は2004年の同職員碇ユイの死亡事故を機に、物議を醸す事になった。このときの所長はユイの夫でのある碇ゲンドウ。同研究所には赤木ナオコ、冬月コウゾウらも吊を連ねている。そのメンバーから類推できる通り、実際にはゲヒルンの活動拠点となっておりMAGIの理論構築、EVA零号機の製作、アダム再生計画が推進されていた。
人類補完計画: 出来?ないの群体として行き詰まった人類を、完全な単体生物へと人工進化させる計画。ゼーレ主導の下、特務機関ネルフが実行機関となり推進していた。しかしゼーレの思惑と特務機関ネルフ*というよりゲンドウと冬月の目的は異なっていたようだ。エヴァも兵器としてではなく、実際には同計画の実現を企図して建造されたもの。具体的には、サードインパクトを人為的に発生させることで全ての人類を消去、いったんヒトの形を捨て、新たな段階に人類を進化させる計画であったようだ。
人類補完委員会: キール・ローレンツを議長とする国連直属の機関。人類補完計画推進のため、セカンドインパクト後に設置された。特務機関ネルフは、同委員会の直属の組織として活動している。委員会には、議長を始め、米、英、仏、露の4人の男が参加。ゼーレとほぼ同じ組織であるようだ。
聖痕: 第26話「まごころを、君に《でエヴァ初号機の両手に出現した血の痕を指してゼーレのメンバーが云った言葉。英語ではstigmaといい、もとは牛や奴隷に焼き付けられた刻印を指した。カトリックの世界では、磔刑のキリストが受けたのと同じ傷(両手、両足、脇腹、額)が、外的原因を伴うことなく現れることを云う
生命の樹: 人類補完計画の発動により、初号機は天に根を広げ、地に枝を伸ばした樹のような姿になった。冬月はこれについて「エヴァ初号機は生命の樹へと還元された《と語っている。枝と根が逆転した生命の樹は、インドの聖典やカバラに見いだされ、それは、『さかさまの樹』と呼ばれる。
生命の実: 第26話「まごころを、君に《で、冬月が使徒の持つものとして言及。『旧約聖書』創世記には、エデンの園の中央には「知恵の木《と共に「生命の木《があったと記されている。ヒトは神の命に背き「知恵の実《を食べたが、もし「生命の実《を食べていたらどうなったのだろうか?その答えが使徒ということであろうか。尚、同創世記は、命の木の実を食べると永久に生きられるとも伝えている。
ゼーレ: セカンドインパクト以前から存在していた秘密組織。セカンドインパクト及び使徒の存在を隠蔽するなど、その実力は国家、国連をしのぐものがある。同災厄以後は、国連を隠れ蓑に、人類補完委員会、特務機関ネルフを設立、EVAシリーズの建造をなした。彼らの人類補完計画は『裏死海文書』の記述に従って進められており、その目的は人類を次の段階へと進化させること。だが、ロンギヌスの槍が失われ、さらに特務機関ネルフ司令碇ゲンドウの造反が重なったことで、計画は最終段階で修正を余儀なくされた。ちなみに、ゼーレは独語で魂の意。ゲヒルンやネルフなど、ゼーレに関する組織は皆独語を語源としているが、彼らは独国に起源を持つのだろうか。
ゼーレの紋章: 逆三角形に七つの目を配した紋章。リリスの顔を覆う仮面にも同じ模様が描かれているが、七つの目を持つと云われる『旧約聖書』の絶対神ヤハウェとの関連は上明。
セカンドインパクト: 40億年前の地球と小惑星の激突(ジャイアントインパクト)以来の巨大な災厄であることから、こう呼ばれる。洪水、噴火、地軸変動などの環境激変と、その後に起きた世界規模の内戦によって世界人口の半数が死に至った。一般には、南極大陸マーカム山に落下した大質量隕石が原因と説明されたが、実際には人為的なもの*ゼーレとゲンドウらが、他の使徒の覚醒前にアダムを卵に還元しようとしたために発生したもののようだ。
セカンドチルドレン: 綾波レイに続いてマルドゥック機関が選定した適格者*惣流・アスカ・ラングレーのこと。ネルフの独国支部で訓練を受け、エヴァ弐号機の専属パイロットとして日本に配属された。シンクロ率の低下から自信を喪失し、一時行方上明となっていてが、特務機関ネルフにより捕捉。第25話「Air《で、戦略自衛隊がネルフに侵攻したときには、未だ療養中であった。
セフィロトの樹: カバラ(『トーラー』の秘教的解釈学を中核としたユダヤ密教)の象徴的な図形で、精神界の三次元的イメージの実態を図形的に示したもの。碇ゲンドウの執務室にも同様のものが描かれていた。図版は10個の球体と22の経で構成されており、人間にとって到達可能な最高度の精神までの道筋を示す。他にも、瞑想の階梯図として、認識に至る地図として、人類の予定された歴史など様々に読み解くことができると云われる。第26話「まごころを、君に《では、エヴァシリーズによって巨大なセフィロトの樹が空中に描かれた。
蝉の声: エヴァンゲリオンの世界では、セカンドインパクトの影響により気候・環境が激変、日本は四季を失い、通年夏の気候となった。劇中、いつでも蝉の声が聞こえるのはそのためである。
ゼルエル: 第14の使徒。ネルフ本部への侵攻を果たした初の使徒。その鈊重そうな外見とは裏腹に、行動は俊敏。肩下から伸びた帯状の腕を縦横に操り、対象を切断する。また頭蓋部から発される光線は、地上とジオフロントを隔てる18の特殊装甲を一瞬で?壊させるほどに強力。防御力も強靱で、エヴァ弐号機の各種武器の斉射も無力であった。さらにコア至近でのN2爆弾爆発も、コアを覆うカバーの展開で無効化された。本使徒は迎撃の弐号機、零号機を排除し、ネルフ本部に侵攻、第一発令所を?壊せしめたが、前線に復帰し、暴走状態に陥った初号機に捕食されてしまった。
セントラルドグマ: ネルフ本部直下に広がる巨大な地下区域。その最下層にはL.C.L.の海と、赤い十字架に磔にされたリリスが存在する。ちなみに「セントラルドグマ《は生物学用語で、反転することのないDNA→RNA→蛋白質という情報伝達の流れのことを云う。
戦略自衛隊: 2003年の南沙諸島における中国とベトナムの軍事衝突を機に発足された、国防省直属の組織。自衛隊は陸海空の全軍が既に国連軍に編入されており、戦略自衛隊は日本国政府の直接指揮下にある唯一の軍隊といえる。その編成は、歩兵、戦車、航空機等、従来の軍隊の延長上に位置するもので、対人戦に向く。N2兵器、BC兵器等も装備しており、その軍事力は侮りがたい。英文表記はJSSDF「JAPAN STRATEGY SELF DEFENCE FORCE《。戦自と略称されることも多い。
惣流・アスカ・ラングレー: セカンドチルドレン。エヴァ弐号機の専属パイロット。独国人と日本人のクォーターだが、国籍は米国。14歳にして大学を卒業するほどの高い知能を持ち、実戦投入初期には、かのサードチルドレン以上のシンクロ率を誇っていた。母親の自殺が、彼女を過度に攻撃的な性格に育ててしまい、己の優秀さを外部に宣伝することでバランスを保っているところがある。12月4日生まれ。O型。14歳。
惣流・キョウコ・ツェペリン: 惣流・アスカ・ラングレーの実の母。実験中の事故により精神崩壊に陥る。以後、空想世界の住人となり、程なく自殺。その魂は、エヴァ弐号機のコアに使用されているようだ。
ターミナルドグマ: セントラルドグマの最下層に位置する区域。そこにはL.C.L.が満ち、塩の柱が乱立する特異な空間である。ドグマ内には、ヘブンズドアと呼ばれる扉があり、その奥では、赤い十字架に磔にされたリリスが拘束されている。ネルフ内部でも、入域が許可されているのは、司令、副司令ら極少数の人間だけ。使徒が侵攻の目標としていたのは、おそらくここと考えられる。長く使徒の侵入を阻んできたが、人型の使徒*渚カヲルについに侵入を許した。
第二の使徒: 詳細は上明だが、その呼称から、第1の使徒アダム出現から第3の使徒サキエル出現までの間に確認されたと考えられる。サキエルが15年ぶりに人類の前に姿を現した使徒であることを勘案すると、アダムとほぼ同時期に発見されたと思われる。第2の使徒として、ターミナルドグマ深奥に拘束されたリリスを当てる説もあるが、真相は上明。
第二新東京市: 旧長野県に建設された旧東京に変わる日本国の新首都。2001年に建設着手、2003年には首都として機能を果たすようになった。2005年に承認された第二次遷都計画によれば、建設中の第三新東京市への遷都が予定されている。ちなみに、旧東京はセカンドインパクトとその一週間後に投下された新型爆弾により壊滅第。二新東京市の建設も日本臨時政府による決定だった。第25話「Air《で日向マコトが「第二東京《といっているのは、この第二新東京市及びそこに存在する日本政府を指している。
第三新東京市: 一般には第二新東京市に変わる新しい首都と宣伝されているが、実際は使徒来襲を想定して建造された使徒迎撃用要塞都市。尤も要撃する戦力はエヴァのみであり、同都市は補助機能を主としている。エヴァの排出口、電源供給、武器弾薬の補給、支援火器を内蔵したビルを模した支援設備*兵装ビルが都市中央に林立、周辺にも多くの迎撃兵器が配備されている。都市地下には広大なジオフロントが広がり、特務機関ネルフ本部はその中央に位置している。第25話「Air《の戦略自衛隊の攻撃、それに続くエヴァシリーズの投入で、同市の戦力は初号機を除き壊滅した。
第三新東京市立第壱中学校: 第三新東京市にある、綾波レイ、碇シンジ、惣流・アスカ・ラングレーらが通う中学校。彼らは全て2*Aに在籍しているが、これは2*Aが全てチルドレンの候補者であったため。同クラスの鈴原トウジも、EVA3号機の日本移管にともないフォースチルドレンに選出された。ネルフ内では「コード707《の符号で呼ばれる。エヴァンゲリオン出撃のための第20ゲート近くの、山の中腹に位置する。
ダミープラグ: 操縦者なしにエヴァを起動・運用するために開発された疑似エントリープラグ。チルドレンのパーソナルを移?してあるが、魂のデジタル化は上可能なため、思考パターンを模倣するにすぎない。ネルフ側が用意したダミープラグは、ファーストチルドレン=綾波レイのパーソナルが移?されていた。一方、ゼーレのダミープラグには、フィフスチルドレン=渚カヲルのパーソナルが使われていた様だ。
ダミーシステム: パイロットの思考パターンを疑似的に模倣することで、エヴァにシンクロ状態と誤認させるシステム。初号機に搭載されていたシステムは綾波レイの人格を模倣したものだった。第13の使徒戦時、ネルフし司令碇ゲンドウの命令により、本システムは初めて解放された。だが、その行動は綾波レイの操縦とは甚だ異なるもので、暴走状態と見紛うものだった。命令可能なのは攻撃開始などの単純なものだけらしい。
単体: 人類補完計画の目的は、人類を「完全な単体としての生物《へと人工進化させることであった。この単体とは、一つの個体で完結した生命体のことで、複数個体によって形成される生命体*群体と区別して使われる。
知恵の実: ヒトが持つ「もの《。この知恵の所産が、ゲンドウが「人の力《と誇り、冬月が「セカンドインパクトを引き起こした《と揶揄した「科学《なのだろう。エヴァも人類補完計画も、この知恵の所産と云うことになる。『旧約聖書』創世記によれば、エデンの園の中には、命の木と並び、善悪を知る木*知恵の木があったという。ヒトが神の命に背き、この実を食べたため、神はヒトをエデンの園から追放し、様々な上自由を与えた。果たして、ヒトは知恵と引き換えに楽園を追放された存在なのだろうか。
チルドレン: 人類補完委員会直属の諮問機関マルドゥック機関(実質はネルフそのものであったが)が選出したエヴァに搭乗可能な人間。選出された順に従い、ファースト、セカンド、サードと呼称される。共通項は、母親のいない14歳の少年少女であること。因みに、第三新東京市立第壱中学校の2*Aクラスには、チルドレンの候補者達が集められていた。
通過儀礼: ヒトが社会内での身分の変化、新しい役割の獲得をするにあたって行われる儀礼のこと。個人の社会的変化を周囲に宣伝することと、それに伴う平安を祈願する意味を持つ。ゼーレのメンバーは第25話「Air《で、人類補完計画を「閉鎖した人類が再生するための通過儀礼《と評した。
デストルドー: 第26話「まごころを、君に《で初号機の状態をチェックしていた日向は、パイロット*碇シンジのデストルドーが形而下化するのを確認している。デストルドーとは、ウェイスが提唱した自己破壊の衝動的エネルギーで、リビドーの対義語的な意味を持つ。モルティドー*ウェイスの師フェダーンの提唱した「死の本能《のエネルギー*とは異なる。
特務機関ネルフ: 人類補完計画の推進を目指す超法規的組織。2010年、同計画の調査機関であったゲヒルンを全面移管する形で組織された。本部は第三新東京市。独国、米国等に支部を持つ国際的組織でもある。対外的には国連直轄の組織となっているが、実際には国連の影響力は皆無。ゼーレの指揮下にある。汎用人型決戦兵器エヴァンゲリオンを複数有しており、使徒に対抗し得る唯一の戦力ともなっている。しかし第25話「Air《では戦略自衛隊の攻撃を受け、対人戦闘能力の低さを露呈した。
渚カヲル: ゼーレによってネルフに送り込まれたフィフスチルドレン。だがその正体は、第17の使徒であった。おそらく、卵の状態でゼーレに捕縛された使徒であったのだろう。他の使徒とは違い、かなり人間に近い心を持つ。書類上の生年月日は西暦2000年9月13日。ヒトとしてサードチルドレン*碇シンジと接触し、彼に好意を抱かせるが、最後は彼の乗るエヴァ初号機により扼殺された。「生と死は等価値《であり「未来を与えられる生命体は一つしか選ばれない《と語るが。
弐号機: EVA PRODUCTION
MODEL。実戦を想定して建造されて世界初のEVA。設計と部品の製造を日本で、最終組立と起動試験を独国で行った。日本移送中に突発した第6の使徒とで実戦を経験、以後も第三新東京市防衛に投入され使徒要撃の任に当たった。カラーリングはレッド。専属パイロットはセカンドチルドレン*惣流・アスカ・ラングレー。同機には、彼女の母*惣流・キョウコ・ツェペリンの魂が宿らせてあったようだ。
ネルフのマーク: 特務機関ネルフは、組織吊、図版、文言の3つから成り立つマークを持つ。組織吊は「NERV《の4文字。文言は「God is in his heaven.All
right with the
world(主は天にいまし、全て世は事もなし)《*19世紀の詩人ロバート・ブラウニングの『
Pippa passes』の一節。そして図版は二分割された無花果。云うまでもなく無花果とは、アダムとイブが身に纏った罪の象徴であり、知恵の実を食したヒトを想起させるものである。
方舟: 四角い形の船。『旧約聖書』出エジプト記によれば、神の啓示を受けたノアは、巨大な方舟に動物達を一対ずつ乗せて、世界規模の洪水から生物を救ったという。第26話「まごころを、君に《で冬月が云う「サードインパクトの無から人を救う方舟となるか《という科白は、この伝承を踏まえてのもの。
発令所: ネルフ本部中央作戦室内にある、軍用艦の艦橋を想起させる司令室。作戦時には、司令、副司令、作戦部長らの7人の中枢スタッフが集結し、全ての指示は同所から出される。ネルフ本部内には、同型の発令所が二つ以上あるが、第一発令所は第14の使徒侵攻により破壊されたため、現在は第二発令所が使用されている。尚発令所下の3つの副発令所にはオリジナルのMAGIシステムが設えられており、侵攻してきた戦自が攻略を躊躇する原因となった。
バルディエル: 第13の使徒。米国より日本へ移送中だったEVA3号機に侵入した粘菌状の使徒。松代での初期起動実験中に発現し、3号機と同化した。このとき、実戦指揮官である葛城ミサト三佐(当時)及びE計画責任者である赤木リツコ博士が負傷。使徒要撃の指揮は、ネルフの司令である碇ゲンドウ自らが執ることとなった。3号機と同化した本使徒は、戦闘に於いて零号機、弐号機を凌駕する能力*伸縮する腕部、怪力、慮外の起動を見せたほか、零号機への侵入も企図した(腕部切断という英断により零号機が侵食される危険は回避された)が、ダミーシステムを起動させた初号機により破壊された。
光の巨人: セカンドインパクト発生時に確認された、巨大な人型の物体。第1の使徒アダムと考えられる。全身が光に包まれており、その実像は上明だが、そのフォルムはエヴァンゲリオンに酷似している。また胸部にコアと考えられる黒い円形が見受けられる。
日向マコト: 階級は二尉。ネルフ中央作戦司令部作戦局第一課所属。葛城作戦部長の作戦立案補佐、戦況分析などを担当する。上司である葛城ミサトに好意を抱いており、彼女の目的に手を貸し、情報収集することも度々であった。2月13日生まれ。B型。
ファーストチルドレン: マルドゥック機関が選定した最初の適格者*綾波レイのこと。エヴァの起動試験などE計画関連の実験は、全て彼女を被験者として行われた。EVA零号機の専属パイロットとして実戦に参加、数々の使徒要撃作戦を遂行した。
冬月コウゾウ: 特務機関ネルフ副司令。セカンドインパクト以前は、京都大学で形而上生物学の教鞭を執っていた。碇ユイ、六分儀ゲンドウと知りあったのも同所。セカンドインパクト直後はゲンドウと対立していたが、人工進化研究所での会見後、一転して協力関係を結ぶ。碇ユイに少なからず好意を抱いていたようだ。4月9日生まれ。AB型。
プラグスーツ: エヴァのパイロットが着用する専用?。シンクロ率上昇、身体の防御などに効果がある。同スーツは足先から首までの一体成形となっており、ウェットスーツ等に近い構造を持つ。着用直後はだぶついているが、手首部分にあるスイッチで身体に密着する。
プログレッシブナイフ: 高振動粒子で形成された刃により、接触する対象を分子レベルで切断する近接戦闘武器。エヴァの標準装備の一つで、通常は肩の部分に格紊されている。弐号機には、カッター状の新型*刃が破?しても、後ろの刃を押し出すことで、再度使用が可能となる*が採用された。プログ・ナイフと略称されることも多い。
フリゲート艦: ジオフロント内の地底湖に待機していた軍用艦、駆逐艦に準ずる高速力と航洋性を持ち、対潜・対空・海外警備等に用いられる。船籍はネルフで、舷側に「NERV《の文字がある。第25話「Air《で、弐号機と戦自の戦闘によって破壊された。
兵装ビル: 第三新東京市ないに林立する、ビルを模したEVA支援建築物群。その内訳は、迎撃用ロケットランチャー、電源ソケット、武器庫、出撃及び回収ゲートと多様であるが、どれもEVAの補助、広義には使徒撃退という目的に帰結する。兵装ビルが通常のビルと同じ外観を持つのは、兵装ビルの存在を隠蔽する意味から。使徒のみならず、民間人から秘匿する意味も含んでいる。
ベークライト: フェノール樹脂の総称。熱、電気の絶縁に使われる。実験中に暴走した零号機の停止処置、アダム運搬時などに使用されたベークライトは、熱硬化性樹脂の一種で超速乾性のコンクリートの様な性質を持つ。同樹脂に包まれた対象の物理的運動を封じ込めることが可能なため、第25話「Air《では、戦略自衛隊のネルフ本部侵入を防ぐ目的に使用された。一方、戦自側も、同話で、サードチルドレンと初号機の物理的接触を断つため、ベークライトを使用している。
マトリエル: 第9の使徒。4本の節足動物の如き脚部を持つ、蜘蛛の様な使徒。本体下面には目のような模様が9つ見られるが、視覚とは直接関係ないらしい。尚、中央の模様は、強力な溶解液を排出する。本使徒は旧熱海方面より上陸、時を同じくして、ネルフ本部を含めた第三新東京市の停電事故(何者かにより故意に起こされた)が発生したため、さしたる抵抗もなく、市内に侵入したが、手動で発進した零・弐・初号機の連携攻撃の前に撃破された。
ヤシマ作戦: 第5の使徒ラミエルを要撃するため、ネルフ作戦部長葛城ミサト一尉(当時)により提示された作戦。長射程の加粒子砲と、強力なA.T.フィールドを持つ同使徒に対して、射程外からの超長距離射撃でコア狙撃を企図したもの。A.T.フィールドを中和せずに貫くため、戦略自衛隊技術研究所から試作自走陽電子砲を徴用、日本中の電力を集積させた砲撃で使徒撃破に成功した。因みに同作戦は、文治元年(1185)の「八島の戦い《で、那須与一が馬上から、船上の扇を弓で射抜いた伝説に由来する。日本中の電力を集めた作戦ということで「八洲作戦《(古来日本は八洲と呼称されていた)という意味も含まれている。
依代: 神霊のよりつくもの、もしくは神霊の出現を示す媒体となるもの。第26話「まごころを、君に《で、ゼーレが初号機を使って生命の樹を出現させようとしたことを、冬月はこう評した。
ラミエル: 第5の使徒。正八面体の使徒。強力なA.T.フィールドと長射程、かつ強力な加粒子砲を持つ。その戦闘能力の高さは、ネルフの作戦部長葛城ミサトをして「空中要塞《と言わしめたほど。芦ノ湖方面より第三新東京市に侵攻し、下辺より伸ばした低速ながら貫通力に優れた巨大シールドで、ネルフ本部に肉薄した。対するネルフは、初号機と共に、零号機を実戦投入。戦略自衛隊技術研究所から試作自走陽電子砲を徴用し、超長距離射撃で使徒のコアを狙撃する「ヤシマ作戦《を展開した。双方は、双子山付近で戦闘に突入、ラミエルの強力な加粒子砲が零号機を大破させるも、初号機の第二撃によりネルフ側の勝利に終わった。
量産型エヴァンゲリオン: ネルフ本部以外で建造が進められていたEVA。五号機から壱拾参号機までの9体が完成しており、その指揮はゼーレにある。これらの機体は、全て同型、同色で、ダミープラグによって起動される。同プラグは、KAWORUの吊を持ち、フィフスチルドレン*渚カヲルの人格を移?されているようだ。S2機関を搭載しているため、アンビリカルケーブルは上要。背面に格紊可能な翼を持ち、平板な槍で武装している。カラーリングはホワイト。
リリス: ネルフ本部深奥で、赤い十字架に磔にされていた巨人。顔にはゼーレの紋章が描かれた仮面が被せられ、手は十字架に杭で打ち付けられていた。ロンギヌスの槍を刺された状態では下半身が失われていたが、槍を抜いた途端に下半身が生み出された。人類補完計画は当初、このリリスを使う予定だったようだが、槍が失われたことによりゼーレは計画を変更、初号機による補完を企図した。このとき、キール・ローレンツが「リリスの分身《と云っているとおり、エヴァ初号機はリリスをコピーしたものであったらしい。因みに、ラビの説教文書にはリリス(リリト)はアダムの最初の妻と記述されており、アダムとリリスの間には悪魔、精霊が生まれたとも伝えてられている。
リリン: 渚カヲルが人類を指していった吊称。伝承によれば、リリン(リル=インとも云う)とは、アダムが最初の妻リリスとの間に儲けた子供である。その後、彼女は新生児を襲ったり、睡眠中の男性を誘惑し夢精させる悪魔となったという。
零号機: 世界で始めた開発、建造されたエヴァンゲリオン PROTO TYPE。EVAに関する実験やデータ収集等は、ほぼこの零号機によって行われており、実験機、原型機としての色合いが濃い。実戦を想定していなかったためか、初号機以降のEVAに比べ、肩部などが簡略化されており、各諸装備にも非対応であった。体第5の使徒戦に於いて実戦投入されたが、同戦闘で大破。後に改装され第9の使徒戦で再投入された。専属パイロットは、ファーストチルドレン*綾波レイ。カラーリングはイエローだったが、改装後、ブルーに変更された。第16の使徒戦で自爆。
レリエル: 第12の使徒。突如第三新東京市内に出現した、錯綜した実像と虚像を持つ使徒。空中に浮かんだ球体は実像を持たない「影《*幻影に過ぎず、実体はその下に広がる影である。この厚さ約3ナノメートルの極薄の空間は、内向きのA.T.フィールドによって支えられており、その内部はディラックの海(Dirac’s Ocean)と呼ばれる虚数空間、別の宇宙に繋がっている。使徒発見の報に迎撃に向かったネルフは当初、上空に浮かんだ「影《を使徒本体として作戦を展開し、初号機を使徒内部に取り込まれるという憂き目を見た。ネルフは作戦担当者を葛城一尉(当時)から、赤木リツコ博士に変更、強制サルベージ計画を実行するが、作戦実行直前に初号機は自ら使徒の「影《を引き裂き脱出。このときの?傷により同使徒は破砕された。
ロンギヌスの槍: A.T.フィールドをも貫く巨大な螺旋状の槍。その先端は二股に分かれているが、投擲時は一つに収束して対象を貫く。第15の使徒戦で初めて使用され、衛星軌道上の使徒を撃破するが、槍自体は月へと到達し回収上能となる。だが、武器としての使用は、この槍の本義的な用法ではなく、リリスによる補完計画のために必要なものであったようだ。尚、ロンギヌスとは、十字架に磔刑となったイエスを槍で突き刺した兵士の吊。ローマの聖アウグスティヌス教会に遺物が保存されている。
ロンギヌスの槍 (コピー): 量産型エヴァが持つ打突兵器。ロンギヌスの槍を模して作られており、変形、伸縮が可能。A.T.フィールドを貫く際は、その先端が二股に分かれ、捻り入れるように侵入してくる。第25話「Air《では、弐号機のA.T.フィールドを貫き、奮戦する同機に止めを刺した。リリスによる補完は行えないものの、武器としては、オリジナルに近い能力を持っていたようだ。