太宰治
それは世間が、許さない。世間じゃない。あなたが、許さないのでしょう?
そんな事をすると、世間からひどい目に遭うぞ。世間じゃない。あなたでしょう?
いまに世間から葬られる。世間じゃない。葬るのはあなたでしょう?
私は確信したい「人間は恋と革命のために生まれてきたのだ」と
僕は自分がなぜ生きていなければならないのか、それが全然わからないのです
愛することは、命がけだよ。甘いとは思わない
夫と妻は、その生涯において、幾度も結婚をし直さなければならぬ。お互いが、相手の真価を発見して行くためにも、次々の危機に打ち勝って、別離せずに結婚をし直し、進まなければならぬ
明日もまた、同じ日が来るのだろう。幸福は一生、来ないのだ。それは、分かっている。けれども、きっと来る、明日は来る、と信じて寝るのがいいのでしょう
怒涛に飛び込む思いで愛の言葉を叫ぶところに、愛の実体があるのだ
生と死、愛と憎しみ、光と影―人はこの二律背反を同時に生きなければならない。…たぶん、文学はそういう瞬間からしか生まれてこないのだろう
真の愛国者は、かえって国の悪口を言うものです
幸福は一夜おくれて来る
毎日毎日が、奇蹟である。いや、生活の、全部が奇蹟だ
いま、という瞬間は、面白い。いま、いま、いま、と指で押さえているうちにも、いま、は遠くへ飛び去って、新しい「いま」が来ている
弱虫は、幸福をさえおそれるものです
大人とは、裏切られた青年の姿である
女ひとりの仕合せのために、男の人を利用するなんて、もったいないわ。女だって、弱いけれど、男は、もっと弱いのよ。やっとのところで踏みとどまって、どうにか努力を続けているのよ。
あたしには、そう思われて仕方がない。そんなところに、女のひとが、どさんと重いからだを寄りかからせたら、どんな男の人だって、当惑するわ。
気の毒よ
ごはんというものは、たとい量が不足でも、明るい気持でよく噛んで食べさえすれば、充分の栄養が摂れるものなのだ
何かコメントがあれば。