七福神に
ついての
詳しい説明
七福神についての歴史、背景、信仰、御利益などの説明。
恵比寿
大黒天
福禄寿
毘沙門天
寿老人
布袋
弁財天
恵比寿
七福神唯一の日本の神様
背景と起源:
恵比寿様は日本の商売繁盛と豊漁の神として広く信仰されています。
元々は海の神としての性格が強く、漁師たちにとっての守護神でしたが、次第に商売全般の守護神としても信仰されるようになりました。
恵比寿様は日本の神話と歴史に深く根ざしており、その起源には様々な説があります。
古くは海の神、航海の神、漁業の神として崇拝されていたとも言われています。
平安時代の貴族の装束である狩衣(かりぎぬ)を着て烏帽子(えぼし)をかぶり、手には釣り竿、脇に鯛を抱えた姿であらわされることが多いです。
七福神の中で唯一の日本の神さまで、一説によるとイザナミとイザナギの第一子・蛭子(ひるこ)のことであるとされています。
特徴:
釣り竿
: 恵比寿様は右手に釣り竿を持ち、魚を釣る姿で描かれることが多いです。これは豊漁を象徴しています。
鯛
: 左手には鯛を抱えており、これも豊かさと繁栄のシンボルです。鯛は「めでたい」という言葉にかけられ、縁起の良い魚とされています。
笑顔
: 恵比寿様は常ににこやかな笑顔をたたえており、その笑顔は幸運と幸福を象徴しています。
信仰と祭り:
恵比寿様は特に商売を営む人々や漁師たちにとって重要な神様であり、多くの神社で祭られています。
例えば、東京の「えびす神社」や大阪の「今宮戎神社」が有名です。
毎年1月10日前後に行われる「十日戎(とおかえびす)」という祭りでは、多くの商人や参拝者が恵比寿様を祀り、商売繁盛を祈願します。
現代での役割:
現代でも大黒天様は家庭の守護神として、多くの家庭や商店で祀られています。
また、台所の神様としても知られ、料理や食事に関する幸福をもたらすと信じられています。
御利益:商売繁盛、大量漁豊作、航海安全、海上安全
大黒天
ルーツはヒンドゥー教の神様
背景と起源:
大黒天様はもともとインドの神話に登場する「マハーカーラ(Mahākāla)」に由来し、日本に伝わった後、七福神の一柱として信仰されるようになりました。
マハーカーラは破壊と創造の神として崇拝されていましたが、日本では主に豊穣と富の神としての側面が強調されるようになりました。
大黒天様は財宝・開運・子孫繁栄の神さまです。
打ち出の小槌と大きな袋を持ち、米俵の上に乗った姿であらわされることが多いです。
もとはインドの想像と破壊の神・シヴァ神の化身であるマハーカーラという神さまでした。
シヴァ神が世界を破壊するときにこの姿になるといわれ、恐ろしい表情をしていました。
「マハー」はサンスクリット語で「大」、「カーラ」は「黒」という意味です。
仏教に取り入れられた後日本に伝来しましたが、日本古来の神さまである大国主神(おおくにぬしのかみ)の「大国」と「大黒」が似ていることから同一視されるようになり、現在の優しい表情をした大黒天になりました。
特徴:
米俵と袋
: 大黒天様は米俵の上に座り、大きな袋を肩にかけています。この袋には人々の望む幸運が詰まっていると言われています。
打ち出の小槌
: 右手には「打ち出の小槌」を持っています。この小槌を振ると、望むものが手に入るとされています。
穏やかな笑顔
: いつも穏やかで慈愛に満ちた笑顔を浮かべています。大黒天様の姿は、心の豊かさや幸福感を象徴しています。
信仰と祭り:
大黒天様は特に農業や商売を営む人々に信仰されています。
京都の「大黒天神社」や東京の「日枝神社」が有名で、多くの参拝者が訪れます。
特に、毎年1月9日から11日にかけて行われる「十日大黒」の祭りでは、多くの人々が大黒天様に豊作や商売繁盛を祈願します。
現代での役割:
現代でも大黒天様は家庭の守護神として、多くの家庭や商店で祀られています。
また、台所の神様としても知られ、料理や食事に関する幸福をもたらすと信じられています。
御利益:五穀豊穣、商売繁盛、財運上昇、縁結び
福禄寿
ルーツは中国の道教
背景と起源:
福禄寿様は中国の道教に由来する神で、福(幸福)、禄(財産)、寿(長寿)の象徴とされています。
この三つの願望を兼ね備えた神様として、特に日本においても信仰されています。
福禄寿様は長寿延命・立身出世・子孫繁栄の神さまです。
杖や巻物を持ち、白くて長いひげをたくわえた長頭の老人の姿であらわされることが多いです。
鶴を従えていることもあります。
もとは中国の道教の神さまで、南極老人星(りゅうこつ座のカノープスという星)の化身と考えられていました。
南極の星であり中国ではめったに見ることができなかったため、世の中が平和なときにのみ出現するめでたい星や、皇帝の寿命を支配する星と信じられていたようです
特徴:
長いひげと額
: 福禄寿様は非常に長いひげと高い額を持ち、知恵と長寿の象徴とされています。
巻物と杖
: 物には人々の寿命が記されているとされ、杖は長寿を象徴しています。また、時には鶴や鹿といった長寿を象徴する動物が一緒に描かれることもあります。
微笑み
: 穏やかな微笑みを浮かべており、人々に安らぎをもたらす姿として描かれています。
信仰と祭り:
福禄寿様は特に長寿を願う人々に信仰されており、多くの神社や寺院で祭られています。
例えば、京都の「八坂神社」や東京の「護国寺」が有名です。
福禄寿様が祀られている寺院では、健康と長寿を祈願するために多くの参拝者が訪れます。
現代での役割:
現代でも福禄寿様は、特に家庭や個人の健康と長寿を祈る際に重要な存在です。
多くの家庭で福禄寿様の像や絵が飾られ、毎日の健康や幸運を願っています。
御利益:延命長寿、財運招福、子孫繁栄、立身出世
毘沙門天
ルーツはインドのヒンドゥー教の神様です。
背景と起源:
毘沙門天様の起源はインドの古代神話に遡ります。
インドでは、毘沙門天は「ヴァイシュラヴァナ(Vaisravana)」という名前で知られており、財宝と富の神として崇拝されていました。
彼は北方を守護する神であり、その領域には多くの富があるとされています。
この神が仏教に取り入れられ、中国を経由して日本に伝わる過程で、「毘沙門天」として信仰されるようになりました。
仏教では、毘沙門天は四天王の一柱として、北方を守護する神とされ、悪を打ち払い、仏教の教えを守る護法の神とされています。
日本では、毘沙門天様は戦いと勝利を象徴する神として、武士や戦士たちに特に崇敬されました。
平安時代から鎌倉時代にかけて、多くの武将たちが毘沙門天を信仰し、自らの戦勝を祈願しました。
また、毘沙門天は農業や商業の守護神としても信仰され、富と繁栄をもたらす存在として広く崇められました。
特徴:
鎧と兜
: 毘沙門天様は戦士の姿をしており、鎧と兜を着ています。この姿は、邪悪な勢力から人々を守る護法の神としての役割を象徴しています。知恵と長寿の象徴とされています。
宝棒
: 右手には宝棒(宝の杖)を持ち、この杖で悪を打ち払うとされています。
宝塔
: 左手には宝塔を持ち、これは仏教の教えを象徴しています。宝塔はまた、財宝をもたらす象徴として、精神的な豊かさと物質的な豊かさの両方を意味しています。
信仰と祭り:
毘沙門天様は特に武士や戦士たち、そして護法を願う人々に信仰されています。
また、福徳や勝利をもたらす神として、多くの商人や一般の人々にも崇められています。
代表的な寺院: 京都の「四条大宮の毘沙門堂」や、東京の「護国寺」が有名です。
これらの寺院では、多くの参拝者が毘沙門天様を祀り、護法と繁栄を祈願します。
現代での役割:
護法: 毘沙門天様は、悪を退ける護法の神として、現代でも多くの人々に信仰されています。
家の守護や災いからの守護を祈るために祀られることが一般的です。
繁栄と勝利: 商売繁盛や事業の成功を願う人々にも信仰され、特にビジネスマンや企業家たちにとって重要な存在です。
御利益:合格祈願、大願成就、金運上昇、厄除招福、難関突破
寿老人
ルーツは中国の道教。
背景と起源:
寿老人は、中国の道教にルーツがある神様です。
長い髭をたくわえ、頭が非常に長い老人の姿は福禄寿に似ていますが、手に持った巻物をつけた杖や桃などが見分けるポイント。
延命長寿や諸病平癒などのご利益があるとされています。
寿老人は長寿延命・諸病平癒の神さまです。
鹿を従え、手には巻物をつけた杖や桃などを持ち、白くて長いひげをたくわえた長頭の老人の姿であらわされることが多いです。
鹿や桃は長寿の象徴とされています。
実は、寿老人のモデルは福禄寿と同じ仙人です。
福禄寿と寿老人の姿が似ているのもうなずけますね。
日本では別の神さまとして受け入れられたのですが、寿老人を七福神と考えない地域もあり、その場合は吉祥天(インドの美の女神)や猩々(大酒のみの猿の姿をした霊獣)を七福神とします。
特徴:
頭に帽子をかぶりもの
: しばしば頭に帽子をかぶり、長い杖を持っています。この杖は知恵と経験を象徴しています。
巻物
: 寿老人様は知恵と知識を象徴する巻物を持っていることが多いです。
桃
: しばしば、仙人の食べ物及び魔除けの象徴とされる桃が描かれています。
鹿
: 寿老人様のそばに鹿が描かれることもあります。鹿は長寿と癒しの象徴です。
信仰と祭り:
長寿と健康の神であり、寿老人様は長寿と健康を授ける神として広く信仰されています。
智慧の神として、知恵と知識を象徴する神としても崇められています。
地域や寺社によっては、寿老人様を特別に祀る「寿老人祭」が行われます。
この祭りでは、長寿や健康を願う祈りが捧げられ、多くの人々が参加します。
現代での役割:
健康と長寿の象徴として、健康と長寿の象徴として多くの人々に信仰されています。
智慧と知識の守護者として、学問や仕事における成功を願う人々にとって、寿老人様は智慧と知識の守護者として重要な存在です。
他、寿老人様の穏やかな姿と慈悲深い性格は、多くの人々に精神的な安らぎと癒しをもたらします。
御利益:長寿延命、富貴招福、家庭円満、無病息災、福財、子宝、諸病平癒
布袋
ルーツは中国・唐末ごろの禅僧
背景と起源:
布袋様は、中国に実在したとされる僧を神格化した化身といわれています。
笑顔が印象的で、宝物がいっぱい入った大きな袋を持っています。
笑門来福、夫婦円満、子宝のご利益があるとされています。
布袋様は、寛大で慈悲深く、人々に幸運と幸福を分け与える神として知られています。
彼は道教の神仙であり、笑いを通じて人々の心の重荷を軽くする存在とされています。
布袋様は笑門来福・夫婦円満・人徳の神さまです。
太鼓腹で着物を着崩し、大きな袋をもった僧侶の姿であらわされることが多いです。
七福神のなかでは唯一実在した人物で、一説によると中国の唐代末期の禅僧・契此(かいし)がモデルであるとされています。
契此(かいし)は、大きな布の袋に施された食べ物やもらい物を入れて放浪生活を送っていた僧侶ですが、彼の占いは百発百中だったそうです。
中国では、釈迦の没後56億7千万年の頃に現れ人々を救う弥勒菩薩(みろくぼさつ)の化身と考えられています。
特徴:
体型
: 大きなお腹と丸い顔が特徴的で、他の神様とは一目で見分けがつきます。
笑顔
: 常に笑顔で陽気な表情を持っていることが、他の神様との違いを明確に示しています。
持ち物
: 大きな布袋と杖を持っている姿が特徴的です。
信仰と祭り:
布袋様は、商売繁盛や家庭円満を祈願する神として特に崇められています。
特定の寺院や地域、或いは各地で開催される地域の祭りや縁日に於いて、布袋様を主役とした「布袋祭り」が開催されることがあり、人々は笑顔と共に参加し、幸福と繁栄を祈ります。
現代での役割:
布袋様は、現代でも幸福と繁栄の象徴として多くの人々に信仰されています。
特に商売繁盛や家庭円満を祈願する際に祀られます。
布袋様は、日本や中国をはじめとするアジアの文化に深く根付いており、その存在は文化的象徴としても重要視されています。
御利益:夫婦円満、財宝賦与、笑門来福
弁財天
女性でルーツはヒンドゥー教の神様
背景と起源:
「弁天」と略称で呼ばれることもある弁財天は、もともとインドの農業の神様でしたが、後に音楽や芸能、知恵の神様として信仰されるようになりました。
弁財天は七福神の中で唯一の女神で、琵琶を弾く姿が特徴です。
音楽・芸能・学問成就・財運・美人祈願などのご利益があるとされています。
弁財天は、財運・音楽・芸能の神さまです。
特徴:
琵琶を持っている
: 弁財天様の最も特徴的なポイントは琵琶を持っている姿です。
美しい女性の姿
: 弁財天様は唯一の女性の神であり、その美しい姿が特徴です。
白い衣装や華やかな着物
: 弁財天様の衣装は白や華やかな色合いのものが多く、その優雅な装いが他の神々と区別するポイントとなります。
信仰と祭り:
弁財天様は、音楽や芸術の才能を授ける神として崇拝されています。
音楽家や芸術家が彼女に祈りを捧げることで、技術や創造性の向上を願います。
多くの寺院で行われる祭りとして「弁財天祭」があり、特に有名なものに鎌倉の鶴岡八幡宮の「弁財天社の弁財天祭」があります。
現代での役割:
弁財天様は現代においても文化と芸術の保護者として重要な存在です。
音楽家や芸術家が彼女に祈ることで、インスピレーションや創造性を高める手助けをしてくれます。
また、弁財天様は水の神としても重要であり、清らかな水を通じて生活を豊かにする存在とされています。
御利益:恋愛成就、学問成就、夫婦円満、金運・財運、音楽・芸能
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