小さな世界 > 第4章「global」
流れるように
D層の、ある国の空港に傍にある公園。
何でも可愛い女の子たちが良くやってくるところ、らしい。
チャッポンッ
謎の『手足の生えた』不思議な瓶を持ってベンチに座っている花宇。
夜になると、「眠る」ためそれらが引っ込むらしい。
「あれだよあれ。生きてるからさ~」
(間)
ナイトライド氏は説明した。
1、仕事が出来る薬を作ろうかと思った
2、でも俺仕事出来るじゃん。
3、やっぱ女の子と気軽に 略 出来る薬だよね
4、ギリでいける
↓
5、まぁ太古の職業についての薬でも作っとくか
ということだった。
「(こ、これは・・・)」
固まる花宇。
床の上に(テーブルに乗せない)瓶たちを丁寧に置くナイトライド氏。
「これが『星のスター』『金曜の夜』『不滅だみゃー』『くすり』『俺の薬』。
5つあります」
花宇は少しシナプスが何本か異常をきたしそう・・・になった。
うーん
人差し指をあごにあて、直感が選ぶものを探そうとする花宇。
・・・
花宇「え、と。『くすり』で」
ナイトライド「全部いいですよ!」
職場(食堂)であらかじめ作っておいたランチを食べ、
そこのバスケットに5つの『エンペリシャスになれる薬』
を入れる花宇。
ハッ
気付く彼女。
あ、あの
「効果はずっと長生きしますよ!長持ち」
ナイトライド氏はスッと答える。
花宇「(じゃあ何故ナイトライドさんは元に戻って?いたのだろう・・・)」
アホの子の証を飲んだからです!とか
アホだからです!とか
言っていたが・・・。
「すぐ戻っちゃうんだよね~」
と言った。
この世界では『滅びた職』のため、一時的にしかなれないのだという。
F層では効果がそのまま適用されるだろう、とナイトライド氏。
・・・
どうしても耐え切れず、花宇が言った。
くるっとナイトライド氏に振り向く。
「あ、あなたは何者ですか?あ、大陸一の学者さんか・・・
えーと
何故こんな素早く大切なものを下さるのでしょうk、、」
んー
「あんま使わないからなぁ
特に意味はないです!」
サッ、もう帰ろうっと とでも言わんばかりにベンチから立ち上がり、伸びをする彼。
まぁさ
背を向けながらナイトライド氏が言う。
「7層の世界の主は俺だよね~
っていうかさ、本当に7層なの?
俺もっとたくさんあるかんじ!がするなぁ」
シリコメ(シリアスとコメディ)なことを言って。
しばしたたずむ。
ぬ、主さんなんですか!?
花宇が聞く。
「いや、違うけど」
すぐに答えるナイトライド氏。
砂漠でもないのに、一陣の突風が吹いた。
目に砂が入り、ごしごしこすっている間にナイトライド氏は消えていた。
次に行くのはF層である。
E層は秘密管理人がいなく、
F層には『D層の秘密管理人、愛花』がいる。
名残惜しい・・・と思う花宇。
この世界は楽しい。
景色も綺麗だ。
「(1ヶ月くらい経ったら、この世界から離れよう
名残惜しいけど)」
何処かの国の都市、峡谷の都市と呼ばれるところで彼女は思った。
花宇「(そう願ったら、その時に多分・・・彩海さんが現れるんだよね)」
満天の空を見上げる花宇。
今度こそ「愛花(彼女の世界では『愛羽』)」に会えるのか
何故か髪の毛をサッサッと整えだす花宇。
(夜中)