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小さな世界 > 第7章「交錯」

見えない

静かな寝息を立てて寝ている威俐。

寝付けずにいつもの幾何学柄パジャマで横になる妃羽。

倦怠感、風邪特有の頭の芯のぐらぐら感、が良くなっていることに気付く彼女。
そして偶然かもしれないが、未生命の悪夢は見なかった。

威俐を見て思う彼女。
「(この人との絆がダメになれば、全てがダメになるのね。全てが!)」

G層はふたりの物質だ。

まず、ふたり有りき、なのである。

G層の基礎?たるふたりが離れていれば、物事は崩れる。

片腕を額に当て、フーッと息をはく妃羽。
「(主人公?って大変・・・)」


・・・

私が主の力から開放されるのを見越して、未生命たちは・・・
と思う妃羽。

主の力が抜け、個人になったところを、未生命たちは攻撃したと思われる。

威俐と一緒になり、基礎がきちんと出来て、さらにラーチャからのブレスレットによって、
未生命たちからの攻撃を防げたのだ。少し・・・ではあるが。

・・・
どんなに問題があろうと、威俐と離れるべきではないのだ。
ブレスレットで未生命たちを防ぐ、以前の状態になってしまうし、
実際に体力的にも心的にも調子が悪い。

ハーブティーのセントジョーンズワート(気持ちを静める)を飲み、ふーっとひと息つく妃羽。

『テレポートする動物』という本が目に入った。
威俐の横のガラステーブルにある。


威俐「寝なさい!」
突然起きて怒る威俐。

体調を心配しているらしい。

お、起きてたのね
妃羽は驚いた。


・・・

寝付けず、どうにか出来ないかと思う。
あの本だ。

「(読みたい・・・なっ)」


ふぅっ

妃羽「(今日はいいけど、たくさんだとさすがに嫌われるよね・・・
参った・・・)」

物質的な欲望は生きている者なら当然出てくるものだろう。
しかし程度というものがある訳で・・・

妃羽は加減が分からず、「これは嫌われるのでは?」とか
神経質に考えていた。


あからさま(露骨)に書くと、

精神的
→好きという気持ち

物質的
→単純に求める


あまりに今まで威俐を深く精神的に・・・だった妃羽。
とても深かった。

「(こっちに転じたら、・・・すごいことに)」
天井をじーっと見ながら、『でも精神的なものは疲れるからいいか』などと現実逃避をする女。


『ハッキリ言やぁいいんだよ』
バシッと言った暘谷。

本人に・・・相談・・・


出来るかーっ!!
・・・と思う妃羽。


威俐「何だ、まだ寝てないのか!」
いきなり起きる彼。

なっ
「(何で起きてるのバレてるんだろう・・・)」
汗をかく妃羽。


部屋には、獅子、虎、猫、のぬいぐるみが飾ってあるのだが、
ふふふっ、と笑っているように見えた。


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『テレポートする動物』を読み、レポートに自分の考察を書いていく妃羽。
ユウが来たら、わざと見せ付けるようにしようと思った。

カリカリ.....

・人間の男性である
・魔法を掛けられている
・別の世界からやってきた

ゾクッ
妃羽は動揺した。

妃羽「(やー。だって。一緒に寝たりしてるじゃないの
お、男だったらどうしようっ 人間の・・・)」

・・・
妙な感覚がよぎる。

主人公?特有の力なのか。


うーん
えっと

そうだっ

「(何かのジェンダー?希少の・・・)」
(その通り)


バサッ
レポートを見る妃羽。

いくつか色々と長い考察が書かれている。

フンッ
「(今日こそユウが来たらとっちめておかないと)」
テレポートする直前でぎゅーってしてやる、と思う妃羽。



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