読み切りOne-shot novel
ギャグGag
- ラグナロクってのが
ずっここはプリュディア。
頭に、人間界で言う 狸?いや狐のような(或る人から見ると猫かもしれない)(いや、犬かもしれない)
耳が生えている生物がたくさん住んでいる世界である。
その生物を「フィン」と呼ぶ。
そこに、メレディンという桃色の耳を持つ少女がいた。
メレディンは気が弱くて、いつもオスのフィンたちのからかいの的であった。
魅力のないオスのフィンは、「こいつならいける」とメレディンをからかい、
常に格好付けた。
自分から話し掛けるのに、メレディンがそれに答えようとすると
「気安く話し掛けるなよ」と格好付けて腕を組む。
それで、、「こいつは俺のオスとしての格好良さにドキッとしているんだろう」
そう確信を持って鼻高々となるのだった。
全部途中で話をさえぎり、「分かった分かった。要はさ、おまえはこう言いたいんだろ?」
とナナメ45度の解釈をし、
「何も言わなくても話のおおすじが分かる俺」を見せ付ける。
俺に夢中になるのも時間の問題だな。
ヤレヤレと、片手で額を押さえながら、「悪いけど俺はおまえなんて相手に出来ないから」
とか一旦断るべきか、、そうした方が効果的だよな
などと まだ告白されてもいないのに色々と頭を巡らせ、真剣に考える・・・
そんなフィンばかりが 彼女の元にわらわらと集まった。
(もう罰ゲームだよな・・・)
さて、この世界では「人の住み処(家)に自由に出入りしていい」という常識があるのだが・・・
メレディンはある日、罰ゲーム的オスフィンの中でも特に能力の高いフィンの住み処にぴゅ~んと飛んでいった。
そこで、人間界で言うところのパソコン、、通信道具?のようなものなのだが、
ソレを漁って、(この世界にはプライバシー云々という概念自体がない)
フィン・・・そのオスフィンの名前はイヴォロンと言うのだが、、
イヴォロンのお宝フォルダ(フォルダ?)を見つけ、
★女優別
★ジャンル別
にキレイに仕分けをした。
数日後、イヴォロンが土下座(土下座の概念があるのか)をしてメレディンの住み処の前で謝った。
そんなに怒らせてしまっているなんて知らなかった!
そんな風に。
メレディンは静かに言った。
「女優を調べるのが面倒臭かった」
そしてイヴォロンはメレディンを食物の洞窟に連れて行き
(人間界で言うレストラン?)
ガツガツものを食い荒らさせた。
この世界では、「食べる」ではなく「食い荒らす」という食物取り込み方により栄養を摂る。
びゅ~んと さまざまな場所にメレディンを連れて行き、楽しませた。
イヴォロン「君の、桃色の耳 か、可愛いね」
そう?
私 イヴォロンのコーヒー色の耳も、オスらしくて格好良いと思う。
いつもはエヘンとなるイヴォロンも、「そ、そう・・・」とひきつった笑いをするしかなかった。
飛びながら、、、
ねぇイヴォロン!
突如大きな声を出すメレディン。
山々を指差し、ニッコリ笑って、「あの山をねぇ、越えたところに、
ラグナロクオンラインって電子?の世界があるみたいなの」
イヴォロンは言った。
「そんなのもあったっけ?」
リネージュとかメイプルストーリーとかなら知ってるけど
ラグナロクオンラインが一番いいの!
ピッ!山を指差してメレディンが言う。
たくさんあるからなぁ
う~んと言った感じで答えるイヴォロン。
ねぇ
いつか連れてってよ
あそこにね、私たちと同じエルフ系の、、
と言ってる最中に
「いいよ」とニッコリ笑っていうイヴォロン。
ただもう、アレは勘弁してね。
「アレって?」
だから、、、
イヴォロンは言う。
ああいうこと。
・・・
怒らしたらまたやるも~んだ
バファリンってやつ、この世界でもあるかな。
(何で知っている)
そんなことをぼんやり思うイヴォロンであった。