読み切りOne-shot novel
ギャグGag
- みんなギズモ
IT関係勤務。30代。
奥園陸(おくぞのりく)
「まだ観ていないんですか?絶対観た方がいいですよ」
誰かに結構しつこく言われて、わざわざ借りてきた。
『グレムリン』
1984年・・・
かなり昔の作品なんだな。
陸は感心する。
以下、『グレムリン』という映画のネタバレです。
観ていない人、ネタバレがあれな人は回避推奨です。
モグワイという生物。
名前を「ギズモ」にする主人公。
モグワイに水を掛けると増殖するので掛けてはいけない。
24時以降に食べ物を与えてはいけない。
という決まりがある。
不注意でギズモに水をかけてしまい、五匹のモグワイが生まれた。
彼らはいたずら好きで、わざと時計の時間をずらし、
24時過ぎに食べ物をもらう、という計画を成功させる。
(わっるい子たちだな~汗)
ギズモは ずっと 一貫して良い子である。
24時過ぎに食べ物をもらったモグワイたちは「グレムリン」という怪物に変身してしまう。
(※ギズモは食べなかった)
グレムリンたちの大ボスは「ストライプ」と言う。
白いモヒカンのようなものが頭頂部に生えている。
最後にストライプをギズモがやつけ、物語は終わる。
憎めない・・・
悪いんだけど、なんか憎めない・・・
可愛いよなー
元々母性本能の塊のような陸はグレムリンたちをそう思った。
ハッ!!
すっごいことに気付く。
タッタッタッ
急いでウサギ小屋に走る。
ん?
みたいな顔をして陸を見る 海(うみ。名前)。
海は、陸が飼っているウサギであった。
元々、頭頂部に緑色のストライプ、、モヒカンぽいものが生えている。
しばし呆然とする陸だったが・・・。
(しばしどころじゃない)
優しく抱き上げて、「あのね、海さん(さん付けですか)はストライプにはなれない」
と言った。
海はくあ~っと欠伸をして臭い息(FF的な)を陸に吹き掛けた。
動じない陸。
「・・・そっかぁ。海さんはストライプだったんだね。知らなかった」
愛しそうにぎゅっとする。
(海さんは雄ウサギです)
海さんは「僕はギズモなのに」みたいな顔をして悲しそう且つムカついているようだった。
いっや~僕も紹介し甲斐があったというか^^
陸「可愛いですね~ しかしあれですかね。あれって1984年でしょ制作。
ああいうかなり昔に良くあれだけ作りこまれたものが出来てたなぁって」
グレムリン、を勧めた同僚と話をはずませる陸。
勧めた同僚は宇見さんといった。
「まぁ正直、宇見さんがすごい勧めるものだから。
けっこ~う勧めてきたから、『どんなものなんだろう?』みたいな」
宇見「良かったと思いますよ^^」
一匹の可愛くて純真な存在がいて。
それが増殖する。
増殖した存在たちはいたずら好き。
でもそのいたずらが「過ぎてしまう」こともあって
怪物に変身してしまう。
その中に、大ボスがいる。
絶対に倒せない大ボス。
でも、、結局最初の純真な存在が打ち負かす・・・
頑張って。
「ギズモ」が人類の祖先たち。
キズモから生まれたのが今の人類。
いたずら好きなのは
陸「(知性がある証・・・)」
いたずらが過ぎてしまって、
戦争ならなんやらが起こった。
けど何故か、憎めないのは
そういう、、存在だからなのだろう。
誰が、どこの国が、どの人種が、、ストライプなのかは分からない。
そして祖先の血を色濃く引く「ギズモ」に近い存在も。
ストライプは強かったし、ギズモは最後まで頑張った。
陸は目をつぶった。
「(カジノで葉巻くわえていた時、悪そうな顔してたよな~ストライプ)」
最悪だと言われている国でも、、憎めない、、ということなのだろうか。
人種でもなんでもいいけど。
治虫『にーちゃんそれ観たんだ。あ、そうだ。知ってる?
ストライプってグレムリンになる前から頭の白いやつ生えてるよ
気付いた?』
青い顔をしてDVDプレーヤーを再生する陸。
・・・
最初に「ギズモ」から増殖した時から一番目立つ位置にいて白いモヒカンを主張。
海さんは陸があまりにも分かりやすいので悲しかった。
「(今までは僕が一番だったのにな~;;)」
「大丈夫だよ海ストライプさん」(ストライプ、を付けることがすなわちジェラシーを生むことに気付かない陸)
ブウブウブウ!!(ウサギの鳴き声はこれらしいです)
「大丈夫、、浮気なんてしてないよ」ニッコリ笑う陸。
「(僕を通して見知らぬ誰かを見てるよね~^^;)」
諦める海さんだった。