読み切りOne-shot novel
ホラーHorror
- 目
A、B、C、D、Eの男女5人は、ある思い出を共有している。
内、Eは現在もとある病院に入院している。
総合病院で、精神科兼眼科にかかっている。
Eは目に障害を持っていた。
いや、障害ではないのだ。
・・・
数年前、A~Eたちは心霊スポットである廃屋に行った。
その廃屋は昔殺人事件があったらしい。
廃屋到着後・・・。
入ってみると、今しがた家族三人で食事をするかのように並べられた食卓が・・・。
他は荒れ放題。
玄関にはお札(おふだ)。普通ならここで引き返すが、探検?を続行する一味。
二階に上がると、廊下は錆びた血のようなものが一面に。
ある部屋には子供が描いたような大きな顔が描かれており、
目は黒目が描かれてなかった。
そしてその顔を囲むように、びっしりお札(おふだ)が貼られてあった。
やばすぎると思い、ここで皆は帰った。
・・・はずだったが・・・
ひとりだけ、その廃屋に残ってしまった人間がいた。
何故残ってしまったのかは不明。
そして他の人間たちは、置いて来てしまったことに、ひとりも気付いていない。
出入口などが全て木材でふさがれてしまい、外に出られない。
深夜なので、そして近所に民家もないので、助けも当然呼べない。
そのひとりは、、恐怖の一夜を過ごすのだった・・・。
少女1「ねぇ、あの廃屋って、実は殺人事件があったんじゃなかったんだって」
少女2「えー、じゃ何?自殺とか?」
少女1「子供が何かに両目をぶつけて血だらけになったんだって。
それで『ママ、見えない見えない』って両手で両目を押さえながら歩いてて
それで、階段から・・・」
少女2「はぁ?何ソレ」
少女1「子供が階段から落ちる瞬間を母親は見たんだってさ」
少女2「えー。超可哀想じゃん」
少女1「そうなのよ。だから頭おかしくなっちゃって。
ちゃんと見てなかった自分の、眼球を・・・取っちゃったんだって」
少女2「え、、何それ・・・」
少女1「で、帰ってきた父親の目を、取っちゃったんだって」
少女2「何で?」
少女1「自分の眼球がないから」
少女2「じゃあさ」
少女1「うん」
なんで、廃屋に残ったE君は、目が、、眼球がくりぬかれてたんだろ