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本当に



玄宗は机の上で肘をついて両手にあごに当てた。

僕は君が嫌いだ


うぐっ

美織「(嫌われるのって辛い、、人に)」


玄宗「好きという気持ちは「そうなりたい」からそうなる訳ではなく、
いつの間にかなっているものだ。


それが

『好きであることが嬉しい』と思えるものなら問題はない。

しかし僕は『こういう自分』が厭だ。

この気持ちを消したい 」



「・・・・・・」

気持ち、分かるかも
感情移入がしやすい美織は神妙に聞いていた。



そもそも、恋愛とは子を為すために男女を結び付けようとする、生物学的な仕組みの元に出来ているものであって、
或いは個体同士の社会的な絆を深めるために出来た発展形のものであって、

ぺらぺら


よく分かったよ

(大腸の仕組みが)



ねぇ

美織が問い掛ける。

「何でそんな風になったの」



こっちが聞きたい、と玄宗が言う。

玄宗「特別優しかったとか 特別な印象があるとか
そういうの何もないんだ。
いつの間にかなんだよ」

自分でもさっぱり分からん。

両手で頭を抱える彼。


喬一さんのことがあったから・・・

それで闘争心?が湧いちゃったとか


「それを『COI』と勘違いしちゃってるとか?」
推理する美織。

「それはない」
玄宗がキッパリと言った。


「そう思ったこともあったけど・・・」


面倒臭くなってきた美織。

「どうせ私は喬一さんとは一緒にならない。

だったらずっとあなたと一緒にいる。

ずっと夫婦なんだからいいじゃない」


好きなだけ恋してさ

で、少ししたら絶対飽きるよ

「さすがに一生はないでしょ」


あのさ

そういう自分を否定すると、
どんどんふくらむよ。

否定すれば否定するだけ

「そういうの」だけじゃないけどね。

例えば 自分の中の汚い部分とか後ろめたい部分とかね。

「こんなの俺じゃない!」って否定すればするほど、、


「悪魔みたいな存在になっちゃうよ」


そのままでいこうよ 、と美織。

伸びをして彼女は言った。
「いいんじゃないの、、

幸い一緒になっているんだし。

ずっと私に恋していればいいんじゃないかな 」


どうせ飽きるし、、、

そのような感じで美織は話した。


でも君は喬一さんを想っているんだろ

呆れて言う玄宗。


美織「そうだけど。片想いだし」
と彼女。

さすがに少し青くなる玄宗。


私はLOVE、だけど、

あの人は ・・・





止まる言葉。


突然の沈黙に


「あの人は?」

聞き返す玄宗。


あの人は、私に対してLOVEが0割で 、

全部LIKE、って言おうとしたの。


でも 良く分かんなくなってきちゃった・・・

と彼女。


「珍しいな」
勘の鋭い君が。

本気で不思議がる玄宗。

美織は基本的に勘が鋭い。
人の考えていることに対して敏感である。

玄宗「その君が、、分からないなんて」


・・・

美織は考え込んだ。


「私は喬一さんのこと想っているけど・・・ 」



・・・
玄宗は思った。

今まで、僕が一番恐れていたのは「ライナス」さんだった。

でも本当は

「喬一」君こそが 最も恐ろしい存在 なのかもしれない・・・

戦慄が走る。


玄宗「(そういえば美織の禁呪の力で、生きながら仙人に・・・

つまり 彼は人間でもあり、天人でもあるんだ 。

そういう存在なんだ)」


何かあるのだろうか

運命的なもの、、

良く分からないけれど。


「(出来ることなら、サッサと彼に引き渡して、そして僕はこんな気持ちから逃れたい)」

そう思えど、手放せない自分に胃が痛くなる思いの男仙。



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