Ragnarok Online derivative works
目次 >> RO物語本編 >> 夜桜の精夜桜の精Spirit of cherry blossoms at night
- 第2話:こだわり
あ!そういうことか!
やっと意味が分かったアルフォンス。
う"っ
面倒臭い どうしよう
「昔の彼女さん、戦友であり親友であり家族であり、、
幼馴染って言ってたよね!」
アルフォンスは目が真っ白になった。
くるべき質問がいつ来るんだろうという緊張感で目が回りそうになる。
普通だったらこんなことで動揺なんてしない。
しかし相手は普通の人間じゃない、レンレンだ。
彼女に隠し事は一切出来ない。
あ、アルベルタ(港の都市)で一緒に暮らしていたのは、、
とレンレンが言い掛けた瞬間、
「17の時だ!!」
とキレ気味の声で言ってしまった。
サーッと青くなるレンレン。
一瞬むくれた顔になったが、、、
しょぼーんとした顔になり、下を向いてぼそっと
「・・・不良」
と言った。
彼女のこだわりか?
というか、そんなの個人の自由なのでは・・・
アルフォンスは納得出来ない。
「あたしの奴隷から、、子分に昇格してやろうと思ったのに
もういいわ!」
奴隷のままよ
あんたなんか!
バタバタと自分の部屋に走ってゆくレンレン。
「奴隷?
あんた?
あんたなんて言うんじゃない レンレン・・・」
ツッコミはそこじゃないのに、ひたすら現実から逃げたいアルフォンス。
しかしアルフォンスはいい男である(ウホッ的な意味じゃなく)。
すかさずレディの部屋に行き、
フォローをした。
「分かった。アマツ行こうか。明日」
レンレン「機嫌取んなくてもいいわよ~だ
ぶいぶいしてた想い出とか知りたくなかったのに」
アルフォンスは頭が痛い。
「人にはそれぞれ過去がある。
間違った過去を持つ人間だっている
でもそれをずっと持ち続けたままの人間は淘汰されていくし
人間は変わっていく」
「間違った過去持ったアルフォンスなんてべろべろべ~だ」
「もう、幼稚園児と接してるみたいだな」
呆れて頭を抱えるアルフォンスと、
プイッと顔をそむけてむくれっぱなしのレンレン
であったが、、、
レンレン「悪かったわ。
怒りすぎちゃった」
アルフォンスはハッと顔を上げる。
レンレン「アマツで美味しい鍋食べさせて」
「(この顔は無理してる顔だ)」
「おもちゃ買ってやる。好きなだけ」
ほんとぉ?!
途端に。
目の中に星がいくつも出来るレンレン。
まぁたいていこれでどうにかなるんだよな
とりあえずホッとするアルフォンス。
「(でも)」
何となく嫌な予感がする
これからの大惨事を予想するかのようにぶるりと震えるアルフォンスであった。