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モスコビアでまだ小娘の分際で自分を誘惑してきたあの娘。

ませた子ですな と少々呆れた思い出。


結婚して、新婚地のジャワイで、子供顔負けのはしゃぎっぷりですっかり疲れさせられたあの娘。


アイリーンからのまた聞きであるが、療養地であったあの塔の中で、ひたすら自分に会いたい会いたいと言っていたというあの娘。




どうしたの?

一体何があった。


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この悲しみがたどり着く先には何が待っているのか・・・

希望も絶望も、何も ないのではないか。

何も・・・


何ひとつ


空虚のままのウィリアム。



「パパ」

レンレンが声を掛ける。



「わったしがー! いるじゃないのーぅ」

最後がなんか、とても寂しそうに聞こえた。


ウィリアム「(無理に元気付けようとしているのかな)」


ねっ ねっ ねっ?

周りをうろちょろしだす レンレン。


「ありがとう」


ウィリアムは、レンレンの頭を、力なさそうにいつまでもいつまでも、撫で続けた。



レンレン。


永遠の10歳。

あどけない顔をしている。

笑顔、泣き顔、 エリザにとても似ている。

「御免ね、許して・・・」

おいたした時、レンレンは目に涙をためて謝る。


今回のエリザも同じなのだろうか。


「御免ね、許して・・・」


・・・


レンレンが何かを取りに行ったようだ。


戻ってきた。


ごそごそごそごそごそ

レンレンが防具用の袋から何かを取り出している。


様々な、可愛い頭装備を付けて、父を喜ばせようとしているようだった。


その様子をただぼーっと見ているウィリアム。


レンレンは料理が得意だ。

「パパ、STR料理作るね!」

(※STR=ステータスの一種。打撃による攻撃力を表す)


返事もせず、ぼーっとしているウィリアム。


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モスコビアで、、忘れられないことをした。


それで、、そこに生えているつたでぐるぐる巻きつかれ、、

血が吹き出た。

血しぶきを感じながら、ひたすら後悔した。


つたとか血とか

エリザ「(全部夢だけど)」


ウィリアムを誘惑して、一緒になって。


その心を夢が表していた。


「もう二度と、元には戻れない」

と。


エリザ「(ウィリアム以外の男性、、愛せるの?私)」


私はもう抜け殻。

セミのあれと同じ。

皮しかないのよ。

心も肉体もない、 そんな存在に・・・


エリザは虚ろな目をしたまま、

オパールを溶かしたような瞳はそのままに、


ぼーっと 民衆たちを見ていた。



エリザ「(さようなら、ウィリアム)」

私の愛する人。


「(涙だって、出ない)」


エリザは気付いていない。


例え強要に等しいことをされたにせよ、、、


エリザは「罪」を作ってしまった。


この罪の行く先は・・・


(了)



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