エリザ「なんで?wis(1:1対話)も制限かけて!酷い」
アイリーン「だから、、今は駄目なの」
エリザ「うえぇぇええ アイリーンちゃんのいじわるうう」
アイリーン「違う。今は、、休む時なの。大人しくしてて。お願い」
エリザ「バカ!(と言って枕を投げる)」
アイリーン「もう、バカで結構よ。お願いエリザ、・・・あ、そうだ。お風呂でもどう?」
アイリーンはエリザの対応に追われていた。
エリザをグイッと引っ張り、浴室に連れて行く。
確かにお風呂に入りたいかも、、と エリザは素直に従った。
シーツ交換はメイドに任せず、アイリーンの手で行っている。
ばさばさ
朝は天気が良かったのに、雲行きが怪しい。
今日は雨が降るかもしれない。
そしてふと思った。
いつもエリザ、ウィリアムのことばっかり・・・。
私や、ナイトライド先生のことは何も考えてくれないの?
ナイトライド先生とはアイリーンとエリザの兄である。
キィ・・・
入ってきたのはナイトライド氏だった。
え!
びっくりするアイリーン。
「こんにちは!」
ナイトライド先生が片手を上げている。
「せ、先生!」
嬉しさで笑顔がこぼれる。
丁度今ナイトライド先生のこと考えてい、、
「エリザはお風呂中ですか!」
ハッとする
はひ!
アイリーン「私寂しいんです。ウィリアムばっかり」
ナイトライド「でも夫婦ってそういうものなのでは!」
あう
まぁ そうか
でも私は
ナイトライド「アイリーンも経験があるのでは!」
パキッ
心のどこかにヒビが入る。
・・・
せ、先生
「わ、私は違います」
ニッコリ笑うようにして言うアイリーン。
「違いません!びし!」
うっ
「おっと時間だ!エリザに宜しく言っておいてくださひ!」
どうやらナイトライド氏は少しだけ顔を出しに来ただけのようだ。
ハッとして
「は、はい! 宜しく言っておきます!」
雨がパラパラと降っている外の様子に気付き、
「雨が降っています。お風邪をひかないように気を付けて!」
「はひ!」
ベランダに出るアイリーン。
ぱらぱらぱら
小雨が降り始めているようだ。
あの日の会話が悲鳴のように胸の中にこだまする。
そう・・・
・・・住む世界が違う。時間の流れも違う。
一緒に居ることは出来ません
うつむくアイリーン。
いもむとさん、決していもむとさんを困らせるために言っている訳では!
しょうがないわ
これだけは言っていいですか!
・・・
いもむとさんがどう、、思おうと・・・
分かってる。その先は。
言わなくてもいいわ。
優しい人ね・・・
・・・いもむとさんの方が
ずっとずっと、優しいです
お互いに、涙も流さなかった別れ。
これが大人、、なのかな。
大人、って苦い味ね。
気付いたら大粒の雨。
アイリーンはびしょぬれのままベランダに立ち尽くしていた。
涙は雨が隠していた。
そっと、ベランダに何者かが侵入した。
アイリーンはビクッと体を反応させて身構えた。
「イザムバードさん・・・」
イザムバードはただただ、立ち尽くしていた。
私たちはいつも同じ。
邪心像のように、お互い一緒に向かい合いながら、
何故か互いを憎悪してもいるし、愛しく思ってもいる。
そして、破滅し合わないように、離れるの。
なおも降り続く雨。
アイリーン「(風邪・・・ひいちゃう・・・)」
それでも、ふたりはその場をずっとずっと
動けなかった。
ふたりの愛は、
深い海の底に、、更に掘り当てられる、、大海溝のように
深く、、熱いものなのに、
この降りしきる冷たい雨のように、
いつまでもいつまでも
氷のような刃を向け合うしか出来ないものだった。
多分
ずっと・・・
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