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人間は



天界に住むメイチーは子供を育てられない。

子供が凍死してしまうからだ。

ハーフとは言え、人間は人間。

そして人間は優性遺伝側である。
(メジャー、のため)


人間ならば、人の住めない寒い天界で暮らしていくことなど出来ない。


ならばメイチーが一時的に下界に降りて

子供を育てればいいのだが、元来は「夫以外の男性の子供」なのである。

これが大きなネックになる。



レオナルドは言った。

メイチー、我が妹メイチーは母親には向かぬ。
母子ふたりとも不幸になるだろう。

・・・

母親との間違った関係で、もう駄目な部分があるのだ。

クララ(召し使い長)「だ、駄目とは?そんなあんまり・・・」


レオナルド「母親になって、苦労はさせたくない。
駄目だ。メイチーには幸せでいてもらいたい」

クララ「そんな。(子供と離れるのが幸せ?
で、でも何となく分かる気が・・・ メイチーさんという人を見ると(汗)」



メイチーはいとも簡単に承諾した。

メイチー「いやなの。何か良く分からないけど。
母親っていや。子供なんていや。
こんなの悪夢よ。

子供っていや」


レオナルド「メイチー。そう力むな。
余が責任を持って育てよう。
私はおまえの事情を良く知っているし、何かを押し付ける気もない
おまえは自由にしててよい」


メイチー「ひどい母親、、私って。でも、会いたくない。
二度と会いたくない」


レオナルド「大丈夫。誰もおまえを責めない。
心配するな」



メイチーはずっと、、寒くもないのに体をブルブル震わせていた。


メイチー「(あのシャオイーさんとの子供なのに。
いや、排泄物みたい。
私の中から出て行った排泄物よ・・・

シャオイーさんも嫌いよ。

何てひどい考え。・・・絶対絶対外に出さないようにしなきゃ。
絶対に出さない。
絶対に出さない・・・。


あの子たちが私がひどいことを思った分だけ、、幸せになりますように
幸せになりますように

傍にいてあげられなくて御免ね
愛しているのよ。
でもきっと不幸にしてしまう。
御免・・・御免ね、、

幸せになってね、、)」


レオナルドは、そっとカーディガンをメイチーに掛けた。


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ということで、

レオナルド「私のところに来ることになったらしい」

ローザ「へー」

レオナルド「分かるのか。聡い(さとい)子だな」


夜空を見上げながら

・・・

「めいちさんおかちゃまも、めいちさんも きのろくね
メイチーさんのお母様も、メイチーさんも、お気の毒ね

・・・まわりは ちぇめるでしょ らんなさんいがいとーなんて
・・・周りは責めるでしょ 旦那さん以外と、なんて

でもろーざ わかう いろんなじじょあるのよね」
でもローザ、分かる。色んな事情があるのよね


黙って聞くレオナルド。


れも、ころものほうらって ちゅみない
でも、子供の方だって、罪はない

なんもわるくない
何にも悪くない

むずかしね
難しいね

れもおとなにばかりもとめちゃらめなのよ きっと・・・
でも大人にばかり求めちゃ駄目なのよ きっと・・・


父親は優しく頭を撫でた。


「大人に、求めていいんだ。甘えていいんだ」

「おとちゃま」


レオナルド「気を遣わせる大人が全部悪いのさ

子供は天使なんだから」


レオナルドもスッと夜空を見上げる。


余は無理矢理おまえのお母様を娶った。

相思相愛の末ではなかった。


でも、おまえの今度くる兄弟「たち」は

・・・


・・・こうして、来ることになった、メイチーとシャオイーの子。


戻る。

この後、メイチーは里下がりでこちらに来て、

(天界では「出産」の概念がないのでそういう施設やら食べ物やらなんやらが一切無い)


無事「ローザの従兄弟」を産んだ。


薔薇の女王と、神々たちの子供のような双子。


アフロディーテと、アポロンとアルテミス が揃ったかのようであった。



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