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茶色い犬



あっれー、もう着いちった。


ズッコケは自分の俊足に少しへへっとなりながら、アルベルタの街に入って行った。


「あれ、」

メイチーさんはまだ来てないみたいだな。


メイチーはいつも定位置みたいなところがあって、アルベルタを一望出来る小高い丘の上に、
茶色い犬と一緒に居る。

たいていその犬とじゃれていて、飽きもせず楽しそうにしている。


「(まさか、、だが、あの犬がシャオイーさん、、てことはないよな)」


ズッコケは怖いことを考えていた。


ズッコケ「(あの中にシャオイーさんの魂が、、いやいやそんな訳)」


だから「生きてますよ!」なんて言えるのかも

でもそれだったら、「この子ですよv」ってあっさり言うだろうしな
(そういう性格してるし)


今まで疑問だったが、あの茶色い犬は一体何だ?


ズッコケは実は頭のいい頭脳で色々考えてみた。


「(メイチーさんといつも一緒にいる)」


シャオイーさんもいつもメイチーさんと一緒にいた。


そもそも、メイチーさんはどこに住んでいるのだろうか。


自分の家になら、何度か連れて行ったことがある。

で、クライヴのかっこよさにほへ~っとなられたりとか。

そういえば、昔ゲフェン(魔法の都市)に家を持っていたみたいだけど、、
その家は売りに出されていたような。


だからどこかに引っ越したのかとばかり思っていたが。


じゃあ、ここ(アルベルタ)のどこかに?

「(・・・しかし 彼女はここにいない気がする)」


じゃあ一体どこにいるのだろうか?


その時。



メイチー「あら、ズッコケさん!」


メイチーが突如現れた。


ズッコケ「あ・・・」

後ろから現れたメイチー。

いつもの茶色い犬を抱いている。


メイチー「こんにちは!」

満面の笑みで挨拶をする。

シャオイーともそうだが、ズッコケとも大の仲良しなのだ。


きゃんきゃんっ!!


茶色い犬が鳴いている。


ズッコケ「お、シャオイーさんがやきもち妬いてるぜ」

メイチー「あら」

大丈夫よ、と言う感じでメイチーは茶色い犬をなでなでしている。


ズッコケは焦った。


ズッコケ「(やべーな。メイチーさんてそういえば詮索されるの嫌いなんだったっけ)」


メイチーはそういう類の人間だ。


メイチー「?ズッコケさん?」


さっきから考え込んでいるズッコケを見て、不思議そうに見るメイチー。


ズッコケは散々考え、「もうここは正攻法で行くしかない」と覚悟を決めた。


どうせ勘の恐ろしく鋭いメイチーのことだ。

そして怒ったら恐怖の神になるメイチーのことだ。


回りくどい言い方をすれば、、するほど・・・

きっと惨事になる。



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