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取り戻せないもの



ウィリアムは先程から気になっていた。

メイチー。

東洋名:美織。


東洋


・・・アイラン、、「愛蘭」か?

何かそんな名前の 東洋人がいたような


東洋、で何となく思い出したのだ。


どういう人だったっけか

んー

何かの有名人かもしれない。

歴史の教科書とかに載ってる人だったような・・・


いっかー


ウィリアムは考えるのを停止した。

(ウィリアムの娘、レンレンの前世の名前。過去「2つ前」参照)


彼は頭の回転が早く 深い考察が出来るのだが、面倒臭がりの上に飽きっぽいので、
すぐに考えるのをやめてしまうのだ。


メイチー「あのう、ウィリアムさん?」

ウィリアム「あ、はい」


メイチーに声を掛けられて、ウィリアムは我に返る。


メイチー「娘さんは幸せみたいですよ。祓うこと全然ありません」


おーっと思うウィリアム。

安心すると同時に少し尋ねてみた。


ウィリアム「そういえば、
どうやってそういうの、視るのですか?」

メイチー「え?」

ウィリアム「イメージとして浮かぶとか」

メイチー「嗚呼・・・、初めに土が浮かんでイメージを伝えてくれます、
次に水が、、全部イメージですよ。水がぼんやりと形を整えてくれて、、」

ウィリアム「ほー」

メイチー「風がふわふわっと分かりやすく教えてくれます。
そして最後に火が「忘れなさい」と全てを消してしまう前に記憶にイメージを刻みます」


ウィリアムは感心した。


ウィリアム「へー 面白いものですな」


メイチー「でも、、ウォーロックになったら、イメージが強すぎて視れなく、、
視にくくなってしまうんですよね」


そんな話を色々と話した後。


メイチー「奥様は、、、少し悩んでらっしゃるかも
・・・という姿が視えます」


ぴくり、と反応するウィリアム。


少し青い顔をするメイチー。

「これは、、、妃殿下ですか・・・」


答えないウィリアム。


権力によって妻を奪われた男。

その男が目の前にいる。

何故こんなに落ち着いているのか。

メイチーはどうしていいか、何を言っていいのか頭が混乱した。

(※過去「」参照)


ウィリアムさんはどうなされたいのですか?

メイチーは聞いた。


ウィリアム「そうですね」


ウィリアムは考え込んだ。

妻が幸せならそれで、とカッコ付けたことを言おうとしたけど、


彼女を取り戻したい


と言った。



メイチーは言った。


私がシャオイーさんを取り戻せないように、

あなたももう、・・・



しばらくの沈黙。


うろうろと騎乗していたドラゴンで動き回っていたウィリアムは、やっと落ち着いて座った。



ウィリアム「じゃあ、今後の幸せを」


メイチー「はい」


メイチーは目をつぶって、まるで自分の幸せを祈るかのように、ウィリアムの幸せを心から祈った。


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全てが終わり、ウィリアムはお礼を払って去ろうとした。


メイチーが、、パッと立ち上がってウィリアムに言った。


メイチー「ウィリアムさん!」


大きな声で呼ばれ、驚いて振り向いたら、
必死な顔をしたメイチーが両方のこぶしをグッと下に下げてこっちを見ていた。


メイチー「お、奥様は、まだあなたを・・・」


思わず舌打ちをしてしまうのをこらえるほど、ウィリアムはイラついた。


そんなこと分かってるよ!


幼馴染のエリザ。

ずっとずっと俺に気があるのは知っていた。

今更どうにかなるかよ!



ウィリアムはかなりの自惚れ屋さんであった。



去った後に思った。


エリザに似てたな


髪型も、性格も、顔も、、、


エリザは西洋系、メイチーは東洋系なのに


あの長いまつげでじいっと見つめられたら、茨のつるに巻かれているみたいだった。



エリザを思い出して、少し、泣いた。



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