うわー
せつない
ヒラヒラヒラヒラヒラヒラ.........
後から後から
切りが無いように たくさん紅葉(もみじ)が落ちてくる
美織「まるで紅葉の滝」
玄宗「滝とは大袈裟だな」
洪水かなー
雨とか
美織「だとしたらどしゃぶりよね!」
パラパラパラパラパラ.........
ヒラヒラヒラ.........
「本当すごいな 紅葉(もみじ)」
先の方にトコトコ歩き、そこからじっとたたずむ美織。
あの後ろ姿は相当・・・
察する玄宗
そっと彼女の傍に行き、
「大丈夫?」
と聞く。
あっ
突然美織が声を上げる。
くるっ と振り向く
私たち、『牡丹の人』『山吹の人』
だったのよね
?
突然のことに言葉を失う玄宗。
美織「絶対結ばれない運命だったのに、
何で天界で結婚してるの?
天罰は・・・」
とても不思議そうに言う。
・・・・・・
そりゃそうだ
・・・
?
ふたりとも目がギャクマンガというかシンプルマンガというか
そんな感じの目になった
(鼻もなくなった)
美織「・・・運命っていくらでもどうにでもなるものなの?」
その瞬間
メイさん、ほらっ!
虹色のチャイナドレスを持ってきた、あの日のズッコケが思い浮かんだ。
崑崙(下界の崑崙)の一本道から、
とても嬉しそうに、
長身(197cm)の体で、煌びやかなチャイナドレスを持ってきたズッコケ。
呆気に取られて固まっていたら。
どうぞ!
と言って手渡された。
キラキラキラ.........
青龍、朱雀、白虎、玄武 のあまりに見事な刺繍。
信じられないほどの美しいグラデーションが清流のように流れている虹色の布。
・・・
ぽかーん、、とせざるを得なかった、あの日の美織。
メイさんこういうの好きだろ?
色がたくさんあるの
奮発したぜ。
・・・・・・
ぼんやりと もや のかかった、ズッコケとの 下界の崑崙での思い出が霧のように
眩しい黄色い霧のように思い浮かぶ。
な、何でズッコケさんが?
さすがに分からない。
え?
え?
ぼんやりとするしかない美織であった。
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