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ズッコケモード―1―



ズッコケ「おお、アレクシス君!」

アレクシス(玄宗)「お久し振りです、ズッコケさん」


握手するふたり。


「あれ?メイちゃんもご一緒?え、大丈夫なの?」

ふたりは一緒にいてはいけないという禁呪持ち同士だったのでは、、と焦るズッコケ。


何がですか?


ズッコケ「いや、禁呪持ち、、

ほら、山吹、牡丹、、」

(※過去「牡丹の人」参照)



「ああ」と納得したふたり。


アレクシス「運命を乗り越えましてね」

腕を組んで挑発的に言うアレクシス。


メイチー(美織)「(何故、ズッコケに対してこうなの、、)」

あんなに褒めてたくせに・・・

(※基本、下界ではカタカナ表記)


ズッコケ「え、えー? 大丈夫なん?

そんな簡単に・・・」


アレクシス「僕らの絆は強固です。

運命とか関係ないのです」


メイチー「(ちょっと、変な空気になっちゃう・・・。

ど、どうしよう)」


やけに虚勢を張っているアレクシスに目を回しそうになるメイチー。

(※基本的に第三者がいる時やパブリックの場では「アレクシス」と呼んでいる)


ズッコケは感動した顔になって


良く分からないが、、

でもやっぱり、、そうか。そうなんだな。

そうやって一緒にいるのが、、?何よりの証拠か・・・

「運命ってやつはどうにでもなるんだなぁ・・・」


と笑みをたたえながら言った。


彼は愛だとかロマンチックだとかそういうものが大好きで、

そういう類のものを感じさせるようなふたりの姿を見て、少しときめきを感じてしまったようである。


アレクシス「まさか医師になられていたとは。

生前からあなたの聡明さは良く存じ上げておりましたが」


ハラハラするメイチー。


ズッコケ「いや、たまたま頼まれてな。

大変だよ モロクには医院がひとつしかないから」


メイチー「あれ?大丈夫、、なのでしょうか。患者さん」


ズッコケ「アレクシス君から連絡をもらってから 速攻で表に「休診日」の札立てたから。
あったでしょ?」


あ、そういえば、、、


いや~でも久し振りだなぁ


奥からお酒を取り出してくるズッコケ。


「白衣脱いだ方がいいかい?

っていうか何、またバカみたいに天人の仕事してんの?」


アレクシス「ええ。大変です。

今はこうして結婚休暇中ということでゆっくり出来ていますが」


お??


思わず手を止めるズッコケ。


ズッコケ「おおぉぉお?け、結婚?

マジで。いつ??」


アレクシス「ついこの前です。

ですから今は、」

つい、とメイチーを引き寄せた。

「新婚、という訳です」


ほ~

え、って大丈夫なの?


まぁ、、


・・・そうか。


結婚か

ついに 結婚まで出来たのか・・・


映画みたいだな・・・


ズッコケ「でも何故?天に上がれば運命が変わるとかあるんか

それとも誰かに頼んだんかい」


アレクシス「さぁ良く分かりません」



へぇ。何でなんだろうな、、


メイチー「天に上がれば、下界での運命が消える、、とか

そういうこと、、でもない気がするのですが

本当私もさっぱり分からなくて」


ズッコケ「?さっぱり分からないのに。良く結婚の決断を踏み出せたね、、?」


うぐっ


ふたりは固まった


「(事情・・・結婚した事情、、なんてとても言えない、、)」


しかしアレクシスはまたあれなことを言った。


アレクシス「妻がどうしてもと。

僕はそれに応える形になりまして」


メイチー「ちっ 違う!!」


てか何!妻って!


あ、あの

えーと

「禁呪持ち同士、結婚でもしてみようかー

テストみたいな感じで、

・・・っていうような風になって。はい」


ズッコケ「ほ~

なるほど。

でもテストって 下手したら何かあるかもしれないのに

根性あるなぁ 割と」


ズッコケは両手を頭の後ろで組んだ。


えーと

えーと


き、聞きたいことがあるのよ~

メイチーはドキドキした。

タイミングが分からない。


その様子を、少しつまらなそうに見守るアレクシスであった。



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