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ヴィンセント―2―



ヴィンセント。


大金持ち。

その家のひとり息子。

両親は精神的に何処かが欠落している。

僕はそうにはならない。


こんな環境、こんな両親(こんな両親・・・)に育てられたのに

それなのに

ヴィンセントは頭の良い人間であった。


常に自分を自制し、自分を見つめ、決して溺れない


そういう、人間であったのだ。



人間は何て弱いのだろう。

そんな強い、頭の良い人間でさえ、父母の前では無力なのだ。

誰も・・・


きっと鬼や悪魔も・・・


人間ならばもっとそうだろう。



ヴィンセントは何故だろう?

父親と同じような人間になってしまった。



「俺はああいう親父には絶対にならない!」


そんなことを言う人間に限って そういう父親になってしまう。



「私は絶対ああいう母親にはならない!」

そんなことを言う人間に限って、そういう母親になる。



それは、父母の影響力が「深層心理の、深い深いところ」で染み込んでいるからだろう。



ヴィンセント「(俺は父親のような人間にはなっていない)」


・・・そう思っていたのは、ヴィンセント本人だけであった。



周りはもちろん、そんなことは思わなかった。


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母親はデワタ(リゾート地のひとつ)にあるエステサロンなどを経営するやり手であった。

本職は修羅だったが、副業のサロン経営がメインになっていった。

(※修羅=修行僧の最上位職)


元々優しくて気立ての良いお嬢さんな感じの人だったのだが、


夫の、、 つまりヴィンセントの父なのだが

夫の女遊びに頭を悩まし、初めの方こそは 貞淑で物分りの良い妻であろうと努力はしたのだが、一向に変わることのない夫の女好き(お金持ちなのでいくらでも女が囲える(すごい表現))に、

とうとう人が変わってしまったのだ。


子育ても、、本職も、、家庭も、、夫も、、

自分でさえも捨てて


ただただ、副業の方ばかりをやって 逃げていた。



「ママ、おやすみなさいのちゅーして」

母親は、ぬいぐるみを渡して、「これとねんねしなさいね」

と言ってドアを閉めた。


値札にはとても高い金額が書かれていた。



愛情を与えるのすら億劫になったから、


だから物で示した。


「物を渡すことで、「愛」を示した」



そんな、「女」というものが大嫌いになったから

だからヴィンセントは 「女」を心の底から軽蔑するようになった。


あいつらは人間じゃない。

何らかの妖怪だろう。



そうして、

心から女を軽蔑するようになったヴィンセントは、

父親と同じく、多くの女を「飼う」男になった。


人間扱いをしない、犬や猫を買うような感覚で


女を買い漁った。



見下した目をして。



でも、、心のどこかではまだ見ぬ誰かに期待をしていた。


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リヒタルゼン(企業都市)の、とあるどこかの大富豪の家。

冷たい心を持ったある人間。

名はヴィンセント。

昔とは比べ物にならないくらい、腐った人間に なってしまった。


普通は甘やかされた人間は、財産を食い潰す。


頭の良いヴィンセントは、元々あった財産を、更にふくらませていった。



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