桃色旅行記の目次
       

 

 

 

その世界に



うっとうしい上司魔術師・モロンと
振り回される部下、リンリン。


リンリンの書いている物語を「勝手に読んだ」挙句に

何故俺が出ていないんだ!
と意味不明な怒りを生みだし、リンリンに辛く当たった。


いつもそうなのだ。
何かが好きだとリンリンが言うと、「俺とどっちが好き?」 と聞き 「もももちろんモロンさんです」 と答えると
なんでハッキリ言わないんだ!
とうっとうしいことを言う。
(うっとうしい~~~~)


しかしこれは魔術師全員に言うのである。
彼はいわゆる魔術師ギルドの権力者であるため、立場が上なのだ。

そのため、年上の偉い魔術師たちにもこんな態度である。

しかしリンリンには特に酷い。
俺の言うことを聞いて当然。と思っていてリンリンが反発しようものなら目力(めぢから)を発揮して黙らす。


さて。
基本魔術師は休日なるものがあまりないが、、それでも少しはある。
休日のことを 「ノイ」 と言う。

或るノイの日、リンリンはフェイヨン(山岳の都市)でレンレンとソフトクリームを食べていた。


レンレン「あははー、それは。リンリンさんのこと掌握(しょうあく)したいからよ~」

そういう人間がひとり欲しいってことかしら。
犬みたいなもの?
リンリンは疲れた声で言う。

レンレン「んーっ まぁ今は分かんないかも」


もう、たかが物語で、、お遊びの、、紙に書かれた物語で、、
(紙に書いたものをスパイディックに送る)

リンリンはため息をつく。

リンリンさんには特別きついよね。
レンレン「結構ね、それ有名だよー」

・・・

リンリンのソフトクリームがポトッと落ちる。


しばらく風を楽しむふたり。

「オレサマならぬ、王様ね」とレンレン。


リンリン「まさにそう」
オレサマの進化体っていうか。


でもぉ
「男性ホルモンばりばりって感じ?」
レンレンがおませなことを言う。
(彼女は10歳)


ふっ

ハゲるわねっ!!

でかい声で言うリンリン。


ふと、ピタリと動きを止めるレンレン。

キャハハハハ フフフフ
アハハハハ


聴こえる。

レンレンが動きを止めたのはこれだ。

誰にも聴こえちゃいけないはずの、声。
誰にも、聴こえるはずのない声。

人間が聴くことなんて出来ない声


やっべ

リンリンはその場から逃げたくなった。

ウフフフフ アハーッ


知らない振りするのって辛い。

聴こえるのって面倒臭い・・・。



全力で知らない振りしろ!!
うろたえるところがすでに相手を傷つけんだよ!

・・・とか言われそう。
モロンさんに。

リンリン「(知らない振り知らない振り・・・。変に明るくもしないでー。えっとー)」


レンレンはくるっとリンリンの方に顔を向けた。


物語って、ある意味「もうひとつの独立した世界」でしょ。

現実とは違う。もうひとつの「世界」。


リンリンさんの世界にいないのがいやだったの。
王、でいたいんだろうね。

「特にリンリンさんの世界では」

レンレンはぺらぺらとしゃべった。


リンリン「(現実逃避してる・・・)」
レンレンのアイスクリームもポトリと少し落ちていた。


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たかがこんなくだらない世界・・・。

口にペンをくわえて、紙を両手で持つリンリン。


王、ねぇ。

「私の世界です。どうあってもいいじゃないですか!モロンさんが王だ、って王のような立場って決めちゃうとあれなんです。
自由に書きたいっていうか」

なんて言ったら

「おい、なんだ?」
って言って

「(黙らせるんだろうなぁ・・・)」


『おいリンリン!至急ゲフェンの玩具コーナーに来い!すぐだ!』

ヒッ

思わず立ち上がって敬礼のポーズをしようとしておっと、、と我に返るリンリン。

ウィスと呼ばれる1:1対話だ。


すぐに行かないとゲンコツをくらう。(痛い)

ダダダダダダダダッ


息切れして絶対に筋肉に響くような走り方をするリンリン。



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