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小さな世界 | 現代ファンタジー小説

小さな世界 > 第1章「妃羽」

影響

ボストンビル、のうちのひとつ「チョッコレー」。

5つの果物を混ぜるが、3つに絞れないか、と言う話し合いが行われている。

男性「5を推進するが、3を高品質にすればいいのでは。
5だとしつこい感じもするし」

男性「5だから良い訳で。3はもう何処も発売しています」

男性「でも」

女性「だって」

がやがやがやがや

・・・

いつも通りの『チョコレート』な濃厚さな会議。


暘谷「いいですか」
暘谷が手を挙げた。

議長?っぽい人「どうぞ」


「ライチーの濃厚化を提唱します」

1、それぞれを同じ配分で混ぜても味を壊しあうだけ
なのでそれをやめるべき
2、ひとつのものを濃厚化して後をラッピングのような形にするべきでは
3、数が多いとひと目を引くからいっそ、7つぐらいも検討するべき
4、デザイン変なのはひと目を遠ざけてしまうからやめた方が?


(数分後)

暘谷「(一番盛り上がってるのは 4 か・・・
まぁいいけど)」


レポートとして横で皆の意見を速筆で書き込んでいる女性が手を止めた。

「ボス、It has been completed.(出来ました)」

パササッ
少し姿勢を崩して書類を読む彼。


先日ー


威俐『まず女性だな。女性の味覚に合わせよう
彼女たちがそういうものを無意識に広めるからな』



現在。

チョッコレーの、さらに濃い茶色の机。


暘谷「(女性ねぇ
どうなんだろ)」

女性「暘谷さん!」

ひとりの女性が暘谷を呼んだ。


暘谷「はい」

女性「あなたの意見を聞かせて下さい
どうです?」

会議室中の視線が暘谷に向けられる。


暘谷「(えーと・・・)」

暘谷はすぐに書類に目を通した。

・・・・・・

女性2「今日、威俐様がいないのは何故でしょうか
詳しい説明は?何もないわ」


あ、、「(バレた・・・)」

暘谷はヒヤッとした。


仕方ない・・・
彼は立ち上がり、まず言った。

「威俐様は今別件で御用が有りまして計らずもこの場に来られなくなりました」

本当は
「(色々心労なんだよな・・・。あの人←あの人呼ばわり)」


女性「あ、そうだ」


(数分後)


男性「男性。男性はどうなんかね。
男性同士で?勧める、、勧めあうことも考えられます」

女性「女性というのは最もです。奥様からとか娘さんからとかの影響が。
男性同士は勧めあわないのでは」

女性「勧めあっても」

しかし

がやがや・・・


暘谷「(確かに男同士で勧めあってもなぁ・・・
結構女に影響されるよな俺ら)」

フンッ
威俐様もあんなんなっちゃったし。

考察してゆく暘谷だ。


白衣の男性が部屋に入ってきた。(ふたり)

白衣男性「途中、済みません。こちら、データの方出来ました。
暫定的では有りますが、こちらになります」

もうひとりの男性が資料を皆に配る。

女性「まあっ ライチーって単価が高いのねぇ まぁ・・・」

女性3「高いですよー 知らなかったんですか?」


男性「これは・・・キウイも候補にあるのかね」


暘谷「(数を絞るのも苦戦するな・・・)」


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事務員「え?もう人数が埋まっちゃったよー」

妃羽「えっ!」

事務員「当分無理です。申し訳ないけどね 残念だけど」

妃羽はがっついた。

ガシッ(受け付けの窓口)


私働きたいんです!
妃羽「司書の働き口って他にありませんか」



ふらふらっ

少し寒い風が吹く。

落ち込んで歩く妃羽。


事務員『あなた、上の方の人と一緒になったんでしょ?
いいんじゃないのかなー?やんなくて
ラク出来るよ』


妃羽「私働きたいんです。
労働したいよー!」

少し涙が出る彼女。



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