小さな世界 > 第2章「パン・オンライン」
最高級
威俐「(世界がいくつかあることは気付いていた
妃羽が主であることも)」
「(しかし妃羽が怖くなった・・・)」
花宇「(おばあちゃん、約束。守るよ)」
花宇さーん!
召し使いふたりが呼んだ。
「この置き物、替えのものが欲しいンですケド、何処で売ってるか分かります?」
「あの済みません、○○代の集計が余りに多く・・・」
わいわい
「これはこれで」
「わーなるほど」「花宇さん有能ー」
執事はその光景を見ながら、少し昔を思い出していた。
一瞬だけだが。
面接―・・・。
A:品行方正、勤勉
B:リーダーシップ有、社交的
C、D、E.......
花宇です。
とハッキリ言った花宇。
「特技は何でしょう」
「特にありません」
「何もないとは?」
「色々好きだからです」
執事は戸惑った。
「ここに来て、何を一番頑張りたいですか?」
「やりがいを感じるのはどういう時ですか?」
様々な質問の後に。
「有難う御座いました」
飛び切り美しい顔をした。
凛とした・・・
執事「(俺ってメンクイだったのか?
違うと思う・・・)」
しかし思うんだよな
「(あの余裕?は何処から来ているんだろう)」
常に困らずに笑顔で何事にも上手に丁寧に、、何より「臆せず」に対応する彼女を見て
とても疑問に思う執事。
(鋭い)
ボストンビル、『アニー』
本当はハニー(蜂蜜)だが、あえて皆はこう呼んでいる。
とある部屋。
ふたりの男性が話し合っていた。
暘谷「ですから、それだと」
男性「君は何様だ?私の考えが間違っているとでも」
・・・
ため息をつかないようにして暘谷は言った。
「初めから取り引き先を決めてしまったら、話し合う意味がありません
売り上げ第一です」
男性「売り上げのために考えてやったんじゃないか
何か問題でも?」
ったまわりーなー・・・
(心の声。暘谷の)
申し訳ありませんが、何度も言っていることですよね。
無駄なことをするつもりは、、
ビシッと指をさして男性は言った。
「君の!おすすめのライチー(おすすめのライチー)は何だ!」
「(え?)」
男性は言う。ガミガミガミガミ
暘谷「(しまった・・・別のことばっかりで(プライベートも)そっちについて
全然考えて無かった・・・俺としたことが)」
うーん
・・・
『何だそれは(汗)』
妃羽『あ、これ最高級のライチーなんです
グラデーションになってて、栄養も抜群♪』
男性「聞いてるのかね!」
はっ
・・・「最高級のライチーじゃ、ダメですかね」
女性は、美しくなりたい生き物です。
「化粧品だとか美用品は『高ければ高いほど良い』と決めて
それで結果、高いものが良く売れたりします」
ライチーは楊貴妃の好んだもの。
美しさが見える。
男性「・・・」
それなら「最高級の美しさを。ライチーを入れると女性は飲みたくなるのではないでしょうか」
し、しかしっ!「それだと単価が高くなりすぎてしまう。品質をこだわれば良いってものでは」
暘谷「当初の予定では!『味は超一流を』『費用は高くなってもいい。が質をお願いします』
とありましたが何か!」
ピッシーンッ(空気に亀裂がバリバリ入った音)
くぅ
「(こいつ、じゃなかったら怒鳴り散らしているところだったのに(怒)
妙に迫力あるな・・・)」
何も言えない男性。
<退室後>
パララッ
持っている書類を見る暘谷。
果物成分の配分表、単価別と味の濃厚別。
パッケージの検討案....
「(まだあるな)」
威俐様早く機嫌← 直してくれないかなー
妃羽「また失敗しちゃったー」
ユウ「12枚目だぞ・・・(汗)」