小さな世界 > 第4章「global」
港の都市で
D層。剣と魔法の世界。
天才:ナイトライド博士、
賢愚両道のアサシン:イザムバード、
D層最強の騎士:ウィリアム
がいる層である。
『愛花』という『背骨』もいた場所だ。
そこに、『Lily』という物語があった。
立花理々という女の子の話である。
母親を求める巨大な精神体が、独立したひとつの世界を創った。
その世界は、元の世界とは常識などが違う『剣と魔法の世界』であった。
ウィリアム「パンテストかっこいい!」
港の都市で語らう3人(上記の)だ。
イザムバード「最強職ですな。大昔の!」
ナイトライド「すげへ!」
ロブスターの美味しいお店があるのだが、何かのきっかけで3人は意気投合し、
定期的にこの街のロブスターのお店で待ち合わせて会うようになったのだ。
冒険者の最上職の名前が同じ、という共通点に興味を抱く3人。
アイリーン「なぁ~にやってるのぉ~」
ナイトライド氏の妹、アイリーンがやってきた。
おお
「いもむとさん!」
バッとイザムバードが立ち上がる。
「イザムバードさん今日も格好良いね~(ニコニコ)」
ナイトライド「仲良し夫婦!」
(元、夫婦だ)
アイリーン「えーっと」
小高い丘の大きな樹。
そこで腰を下ろして風を楽しむ。
アイリーン「イザムバードさんが私に会いたがってそうだったから」
パッと立ち上がって怒るイザムバード。
「ち、違う!いもむとさんが悪になってる!」
突然何故ここに来たのかは全部イザムバードがアイリーンを呼んでいたから、
と主張しまくるアイリーン。
・・・
ナイトライド「いちゃついちゃいかん!いやん!」
ウィリアム「パンテストの話題だった気が」
ハッ
(間)
アイリーン「多分そう」
騎士最強:エンペリシャス
聖職者最強:パンテスト
魔術師最強:メイガス
暗殺者最強:ヴィルブレード
D層の最強職である。
そしていずれも太古の昔に滅びている。
ウィリアムは騎士最強名を間違えたことにいたくショックを受けていた。
(このプライドの高さが最強の騎士たるゆえんだろう)
滅びたのは、そんなに強い力を持たなくても生きていけるため、そういう世の中になったため。
である。
パンテスト=パンテオンプリースト
アイリーンが『Lily』をぶんどって読んでいる。
イザムバード「いもむとさん!やりたい放題ですよ!」
様々な習慣や街やアイテムなどの名称は違う。
「職名も違うわね~
ソードマン、じゃなくて『ファイター』って名前なのね、
騎士系」
さて。
封印されている巨大な力を持つ職業。
あまりにも昔なので「こういうのが『あったらいいな』というノリで文献に載せただけ」なんじゃ。
という考えが一般的だ。
騎士警備兵最強:ロイヤルパラディン
修行僧最強:デスハンド
賢者最強:キングスピリッター
弓手最強:フィアーブロー
吟遊詩人最強:トルバドゥール
踊り子最強:セラフィムール
ならず者最強:マフィアブレード
鍛冶師最強:マーズメイダー
錬金術師:カオスクリエイター
(参照)
アイリーンは下敷きのようなものに紙を挟んだものを取り出し
本に載っている一覧、と並べた。
アイリーン「『Lily』の最上職名とこの世界の最強?職の名前だけ、一致しているのねこれ」
不思議な縁(えにし)を感じる彼女。
ナイトライド氏はそれをじーーーーっと見ていた。
「モテモテになれるかなぁ」
ウィリアム「今でも充分モテモテですよ!」
アイリーン「充分です!」
イザムバード「もてきんぐ!」
いつも通りの会話であった。