小さな世界 > 第6章「休息」
絶対
ユホロリア海岸。
主のお気に入りの海岸である。
たいていは前回花宇が見た男女が出入りしている。
この海岸は、掘ると様々な本やら、映像再生メディア(G層で言うDVD)、音楽再生メディア(G層で言うCD)、
そういうものが出てくる。
本は、絵本、おとぎ話、童話、漫画、小説、純文学、
映像は、ドラマ、映画
音楽は、クラシック、ポップ
・・・
その中から、主が『キャラーズ』を選び出す。
星の数ほどあるメディア。
たくさんたくさんある様々な存在、、
その中から、「何となく」選び出す主。
好き嫌い関係なく、「何となく」・・・
ざざ~ん.....
全然慣れていない、ボーイズラブものを読んでゲホッゲホッとむせてしまった主。
いっぱい読める!と思い、一気に丁寧に(丁寧に)20冊読んでしまった。
「ぜ、全然慣れてなかったから、、う、、気分が・・・」
潮水はとても温かく、その温かさに浸りながらフゥ、、と息を吐く主。
男女ふたりは、(特に女性の方は)懇切丁寧に花宇に
様々な状況を説明した。
1、残酷物系以外のメディアを「すべて」見て『キャラーズ』を探そうしていた
2、ボーイズラブに挑戦したら撃沈
主はパッと立ち上がり、遠くに行ってしまった。
・・・
女性は立ち上がり、「主様!」と追い掛けようとし、
「いいよ」、と男性は腕を掴んだだ。
カチャッ
ズズーッ
浜辺のすぐ近くの東屋のような場所で「七橋」という八橋に似せた食べ物を食べ、
玉露を飲む男性と女性。
男性「へぇー、C層から来たんですか」
女性「で、今はA層・・・」
ふたりは夫婦で、「静朝(せいちょう)」「華夜(かや)」と言った。
静朝「でもすごいっすね糸だなんて いやー」
糸を知らないのに知ったかぶる静朝。
もじもじしつつ、困った顔をする花宇。
「何故ここ(A層)に来てしまったのか分からなくて。
早く?D層に行かなければ行けないのに」
![]()
![]()
![]()
![]()
![]()
![]()
![]()
![]()
![]()
![]()
![]()
![]()
![]()
![]()
![]()
ある、とても大きな宮殿。
今日は赤系統の様相らしい。
あっふっふぅう、、あっふぅ、、
「(早くここから抜け出したい)」
飲み込まれる。権力に。
目開けていっぱい見たいし、目つぶってたい。
早く帰りたい。
目をぐるぐるさせながら、いつも通りふらふらして
その宮殿を通る主。
やっと辿り着いた、謁見の間。
階段が幾重にも連なり、階段の両側にはキレイなレースのとーっても長いカーテンが引かれている。
階段の一番上の、姿も何も見えない存在が声を掛けた。
「ラーチャ、久し振りだな・・・」
ぼーっとしていた主。
すぐにひざまずいて「創造主様に於かれましてはご機嫌麗しく・・・」と言った。
声「免礼」
・・・
「という訳なので御座います。
G層に期待している訳では御座いません」
・・・
主「(今日も、お言葉をいただけなかった
・・・)」
主お気に入りのユホロリア海岸を歩く。
決まった石をグリッと回せば、ポコッと良い場所に穴が開き、
そこで温かい温度で眠ることが出来る。
・・・
フゥッ、と息を吐き、A層の中央広場に向かおうと、飛空挺に向かった。
ピーッ
認証がされ、ドアが開いた。
ズ・・・ガシャ
ドウンッ
・・・
普通の速さのように思えるが、実際はすごいスピードで進んでいる。
<中央広場・時計台>
ディーンンンンン・・・・・・・・
ディン・・・
ディィィィィーン・・・・・
大きな、大きな。
時計台。
世界を区切る、時計台。
霧に囲まれている。
そして下ではすごい勢いで滝が流れている。
主はそれをずっと見ていた。
今の時間はどのくらい流れて、いつ壊されるの。
「(全てを、壊す日は来るんだろうか・・・)」
のんきに考える、主。


