小さな世界 > 第6章「休息」
操る手
主は思う。
主「(人形遊び疲れちゃった)」
後ろでは時計台の、時計盤の下に流れる滝の音がする。
ドドドドドドドドッ
ドドドドドドドドッ
・・・
A層を色々メンテナンスするロボットたちがあちこち動いている。
ピーッ
ピピーッ
「ヌシサマ、ゴキゲンウルワシュウ・・・」
カクッ
ピー
ロボットは遼一がかなり嫌っており、あまり使用されていないのだが、
時計台は『特別』とのことでここでは何十体か設置されているのである。
じーとロボットたちを見て
「(ロボット遊びも楽しそう)」
と思う主。
んー
「(ある日感情とか芽生えたら面白いよね うーむ
影響力を試せる・・・っ!)」
・・・
すぐに飽きて飛空挺に向かう主。
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声『面を上げ』
柔らかく、面を上げた、ラーチャ。
その時はとても美しい女性の姿だった。
声『そなたは私の人形。大切な大切な・・・人形。
幸せになってくれ。それが私を幸せにする』
これ以上ないくらい、柔らかに微笑んだ、創造主。
そして、『分裂の儀』が執り行われた。
ひとりの人格では自分を支えるのは困難であろう、と
ラーチャという人間の人格を、
『幼い女の子』『凛々しい男性』に分裂させたのである。
外見は『幼い女の子』になった。
ふたつの違う要素を持つ人格は、彼女の人形遊びに対する精神力を強めた。
「地球」
後に「G層」と呼ばれるところにラーチャは降り立った。
すでにたくさんの人形がひしめき、色々と人形たちと時を過ごした。
「もう、いやっ!!」
ラーチャは空に飛んで行ってしまった。
ある、、日のことである。。
彼女の足元にはたくさんの土がくっついていった。
「ついて行く」
そう土たちは言うかのように、ラーチャを追い掛けて行った。
土たちは次第に大きな大きな土地になり、ついには巨大な島となった。
ラーチャは何ヶ月、、1年の飛行を止めた。
今のような、周りが雲だらけの島・・・などではなく、とても大きな土の世界だった。
?
ラーチャはそこである、とても美しい土を発見した。
「大和の土じゃん」
ラーチャは笑顔を見せた。
そして最初に誕生させたのが、
遼一と美智であった。
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ユホロリア海岸、東屋。
花宇「え"~っ?」
花宇は立ち上がった。
「だ、だって」し~ん・・・
ペタン.....と座る花宇。
・・・静朝が言った。
「まぁ、俺らと楽しく過ごせばいいってことで」
華夜が遠慮深く言う。
「あ、あの。冴子さんがおっしゃることは本当だと思いますから
休んだ方がいいのではと・・・」
ざざん.....
先刻―・・・
冴子『少し、休んだ方が良いような気がするわ
A層~G層を行き来して、記憶もいじられて・・・
相当体力を奪われてるわ』
彩海も同意した。
冴子は彩海に頼んだ。
『じゃ、花宇さんのこと、宜しくね』
彩海は『ええ』と言った。
―現在
静朝「ということになりまして。
冴子さんから言いつかっていたのです。
容姿が分からなかったのでカマトトぶって調査してですね ハハハ」
花宇は驚く。
華夜が言った。
「清子さんと沙耶子として・・・
花宇さんとして・・・
と、とてもた、たいへんっだったと、思います えっと」
あまりの恥ずかしがりように、静朝がフォローした。
あー
「華夜はいつもこうなんですよ 可愛いでしょ
小動物系っていうか」
華夜は「しょ、小動物系って何ですか?」と拗ね、
静朝は「おみゃ~さんのことだよ~」とからかった。
?
ん?と気付く花宇。
花宇「・・・・・・(何か、これは)」
彼女は理解する。
花宇「(この前の千条院さん、と奥さん(いるか分からないけど)が
理想の「お父さんお母さん」で、
このおふたりが、「理想の夫婦」、なんだろうな)」
「(残りの3人てなんだろ)」
う~ん・・・と思う花宇。


