Ragnarok Online derivative works
目次 >> RO物語本編 >> 茶色い犬茶色い犬Brown dog
- 第14話:茶色い犬
あっれー、もう着いちった。
ズッコケは自分の俊足に少しへへっとなりながら、アルベルタの街に入って行った。
「あれ、」
メイチーさんはまだ来てないみたいだな。
メイチーはいつも定位置みたいなところがあって、アルベルタを一望出来る小高い丘の上に、
茶色い犬と一緒に居る。
たいていその犬とじゃれていて、飽きもせず楽しそうにしている。
「(まさか、、だが、あの犬がシャオイーさん、、てことはないよな)」
ズッコケは怖いことを考えていた。
ズッコケ「(あの中にシャオイーさんの魂が、、いやいやそんな訳)」
だから「生きてますよ!」なんて言えるのかも
でもそれだったら、「この子ですよv」ってあっさり言うだろうしな
(そういう性格してるし)
今まで疑問だったが、あの茶色い犬は一体何だ?
ズッコケは実は頭のいい頭脳で色々考えてみた。
「(メイチーさんといつも一緒にいる)」
シャオイーさんもいつもメイチーさんと一緒にいた。
そもそも、メイチーさんはどこに住んでいるのだろうか。
自分の家になら、何度か連れて行ったことがある。
で、クライヴのかっこよさにほへ~っとなられたりとか。
そういえば、昔ゲフェン(魔法の都市)に家を持っていたみたいだけど、、
その家は売りに出されていたような。
だからどこかに引っ越したのかとばかり思っていたが。
じゃあ、ここ(アルベルタ)のどこかに?
「(・・・しかし 彼女はここにいない気がする)」
じゃあ一体どこにいるのだろうか?
その時。
メイチー「あら、ズッコケさん!」
メイチーが突如現れた。
ズッコケ「あ・・・」
後ろから現れたメイチー。
いつもの茶色い犬を抱いている。
メイチー「こんにちは!」
満面の笑みで挨拶をする。
シャオイーともそうだが、ズッコケとも大の仲良しなのだ。
きゃんきゃんっ!!
茶色い犬が鳴いている。
ズッコケ「お、シャオイーさんがやきもち妬いてるぜ」
メイチー「あら」
大丈夫よ、と言う感じでメイチーは茶色い犬をなでなでしている。
ズッコケは焦った。
ズッコケ「(やべーな。メイチーさんてそういえば詮索されるの嫌いなんだったっけ)」
メイチーはそういう類の人間だ。
メイチー「?ズッコケさん?」
さっきから考え込んでいるズッコケを見て、不思議そうに見るメイチー。
ズッコケは散々考え、「もうここは正攻法で行くしかない」と覚悟を決めた。
どうせ勘の恐ろしく鋭いメイチーのことだ。
そして怒ったら恐怖の神になるメイチーのことだ。
回りくどい言い方をすれば、、するほど・・・
きっと惨事になる。