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- 第15話:正攻法
正攻法。
ズッコケの最も苦手な分野である。
正々堂々と、自分の意見を述べる。
これの何と難しいことか。
何度、、メイチーにそれで怒られたか。
「結局あなたはこう言いたいンでしょ!」
全部見抜かれ、心の中の恥ずかしい部分を詳しく説明され、、
恐怖の神と化したメイチーに、完璧に打ち負かされる。
メイチーは正攻法が大得意だ。
しかし世の中は汚れきっている。
今時、正攻法で正々堂々と勝負して、それにちゃんと答える人間などいない。
だからこそ、誰も正攻法など使わない。
誰も答えないのを知っているから。
それなのに、メイチーは常に「正攻法」の女であった。
だからこそ、不良だったアルフォンスアサシンをひっぱたけたと言えよう。
ズッコケ「(何故、、何故笑いそうになるんだここで!しっかりしろ俺!!)」
人は緊張しすぎると笑いそうになるのだろうか。
ズッコケはふぅっと一息ついて、メイチーに聞いてみた。
ズッコケ「うんこ・・・違う。えっと。
決して、あなたを不快にさせるつもりで言う訳ではないのですが、」
? とした顔をするメイチー。
ズッコケ「あなたの仲の良い友人として、、疑問に思うことがありまして、、
聞いてみたいことがあります」
そこで、何となく、察した顔をするメイチー。
ズッコケはその顔を見て、
ズッコケ「わ、分かりますか?」
と聞いてみた。
メイチーはぶんぶん、と頭を振って、
「分かりません」と言う。
畜生! この 俺に言わせる気かぁっ
くうっ、、と思いながら、どう言おうか、、と思うズッコケ。
ズッコケ「・・・あなたは、いつ いなくなったのですか」
この世界から。
メイチーがじぃ・・っとズッコケを見、
そしてフーッと観念したように下を向いた。
メイチー「・・・2年前、、からです」
ズッコケ「どうして、、ここにいらっしゃる」
メイチー「さぁ」
ズッコケ「(・・・警察の尋問みてぇだな)」
続ける。
ズッコケ「シャオイーさんは、どこにいるのですか」
メイチー「・・・」
ズッコケ「答えられないならそれで結構。
あなたは、この世に存在していませんね」
こくん、と頷くメイチー。
ズッコケ「一体いつから・・・」
メイチー「あ、いやだから、 2年前から・・・」
ズッコケ「(あ、そうだった;)」
最大の謎を投下する。
ズッコケ「一体何故」
メイチーは話した。
あれは転生したばかりで転生一次職の頃、、
奥地でアレクシスさんを追い掛けて、、
転生とはこの世界のレベルアップのシステムで、これにより上位職に転職していく。
ズッコケ「アレクシスさん」
その名前には聞き覚えがあった。
メイチーの知り合いの、恐ろしく冷たい眼をした男ウィザード(※魔法使い職)である。