Ragnarok Online derivative works
目次 >> RO物語本編 >> 茶色い犬茶色い犬Brown dog
- 第7話:生きてますよ
アルフォンス「メイちゃんはな、多重人格なんだ」
えーっ?!とした顔で驚くレンレン。
レンレン「多重、、へ~ 病気?とかなの」
首を振るアルフォンス。
「病気じゃない。一種の能力、、いや才能、、違う。特徴だ」
レンレン「ふ~ん 良く分かんないけど」
アルフォンス「魔法使いだったり、聖職者だったり、商人だったり、騎士だったり、錬金術師だったり」
レンレン「なぁーんだ。ただの気分屋じゃないのぅ」
アルフォンスは苦笑する。
アルフォンス「そうだな。 職だけではなく・・・精神的にもかなり変動の激しい人でね」
変な人ってことね!
レンレンが声を荒げる。
アルフォンス「いや・・・不思議な人なんだ」
なぁーによ。惚れてンの?
あの人に
微笑するアルフォンス。
「そういうことなんて出来ないよ」
・・・
「ふん」
レンレンはそっぽを向いて言った。「分かるわ。何となく」
気分屋、で言い切れる人間ではない。
レンレン「ふぅーん。
ま、パパをたぶらかさなきゃそれでいいけどさ~」
アルフォンス「なんだ、やはりパパ大好きなんじゃないか」
レンレン「そうじゃなくて。・・・あの人何か不思議な感じがするの。
悪い意味で。・・・パパが取り込まれたらヤバいって思って」
アルフォンス「ほぉ。女の直感てやつか?」
レンレン「男には分からないのねー」
少し考えてアルフォンスが言った。
「しかし君のママがもう戻らない以上、パパがどうしようとパパの勝手だろ」
レンレン「違う、、あの人じゃ、パパは幸せになれない」
少し間が開いて。
レンレン「あの人は本命がいるんだもの」
何故かぎくり、とするアルフォンス。
本命の代わりにされたって、辛いだけでしょ?
っていうか、屈辱なだけでしょ。
そんな風に言うレンレンが、とても大人に、、そして冷たく見えた。
そういえば、パパを心配して来たのに、、
パパいなかったなー。
アルフォンス「wis(1:1対話)しないのか?」
口をヘの字に曲げてレンレンが言った。
「ど~せ『特に心配はないですな~』とか『大丈夫です!』
しか言わないんだもん・・・」
wis意味ない・・・。
今日もメイチーに会いに来るウィリアム。
(入れ違いだ・・・)
思い切ってその日は聞いてみた。
ウィリアム「メイチーさん、」
メイチー「はい?」
少しの沈黙の後。。
ウィリアム「シャオイーさんは生きているのでは」
メイチーは普通に答えた。
「生きてますよ」
「生きていると思いますよ」
ではなく、
「生きていますよ」
と断定形で言ったのが何となく不気味だった。
いつもの饒舌なメイチーが何もしゃべらない。
ウィリアムは追撃を諦めざるを得なかった。