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- 第6話:巡り会い
アルフォンス「メイちゃんは、少し俺が荒れていた時期があったと言ったことがあったが、」
レンレン「・・・うん」
アルフォンス「その時、俺を更生させてくれた恩人でね」
メイチー「あはは、『この不良アサシン!』ってね」
アルフォンス「あのビンタは効いたな」
レンレンはさっきからむくれっぱなしであった。
アルフォンスと仲良く話すのは自分だけだったのに、
大人の女がアルフォンスと話すなんて!
生意気だっつーのよ!
顔をツンとさせて露骨にプイッとそっぽを向いて聞く。
メイチー「ちょっと、私たちだけしゃべりすぎじゃない?」
アルフォンス「ん?」
メイチー「えっと、レンレンさん?しゃべりすぎて御免ね」
無視するレンレン。
どうしようと焦るメイチーと、ププッと嬉しそうに笑うアルフォンス。
アルフォンス「まぁ、このままにしておくのもいい」
ムッ!とするレンレン。
レンレン「なぁーに?妙~に上機嫌ね。むぅ~か~つ~く~」
益々ニコニコ顔のアルフォンス。
そんなふたりの様子を見ながら、ニコニコ、楽しそうに笑うメイチー。
ハッとするアルフォンス。
「そういえば、旦那さんは?」
??みたいな顔をして彼を見るメイチー。
「私、旦那なんていないよ?」
アルフォンス「ん、いつも一緒に居たあのチェイサーは」
メイチー「ああ、アレは先輩。旦那じゃないよー?」
目を丸くするアルフォンス。
「そうなのか。俺は旦那なのかと思っていた」
メイチー「あたしがぁ、結婚するのは、ハイウィザード男性だけよ!
それ以外は要らないの!」
アルフォンスは苦笑する。
「・・・て、言ってたな」
メイチー「でもぉ、ハイウィザードは、いずれウォーロックになっちゃうでしょ。
だから私、永遠の独身でいいのー」
(ウォーロックは見た目が悪い)
アルフォンス「三次職になったら、強いスキル使えるぞ」
メイチー「見た目重視だもーん。強いのなんて要らないもーん」
本当は
知っていた。
ずっと、ある男性を見失わないために、オーラハイウィザードのままでいることを。
彼の名前はなんだったか。
ハッとしたようにしてメイチーが振り向く。
メイチー「そういえば、ここには何しに?フルーツでも買いに来たの?それとも島巡り?」
アッとした顔をしてレンレンがアルフォンスの前にズイッと出た。
レンレン「パパを探しているんです。ウィリアムってルーンナイト、知りませんか」
じっとレンレンを見つめるメイチー。
ぐっとたじろぐレンレン。
「(お?)」
レンレンが構えるなんて
アルフォンスは へ? とした顔で見ていた。
素敵な混ざり合い。
カオスとローの、、
ハッ
妖しい笑みを浮かべてレンレンに言っていたメイチーが
突然我に返った。
あ、あれ?
彼女は頭を抱えた。
アルフォンスは慣れていた。
メイチーはたまに情緒不安定な状態になる。
メイチーは
「ウィリアムさんは良くここへいらっしゃいますよ」
えっと場所はですね、、
タタタッと走り、こっちへいらして下さい、の手振りをする。
あ、あの人・・・
蚊の鳴くような小さな声。
レンレンは、、2秒くらい立ち止まってしまった。
来い!
アルフォンスに手を引っ張られて、そのままタカタカと走って行った。