そ、そんな・・・
アルフォンスは開いた口が塞がらない。
レンレン「何処かに隔離するか、そうね。宮廷のどこかに・・・
でも閉じ込めるのはいけないから、宮廷から出さないようにするのがいいのかも」
紫眼双子の話である。
パチパチ・・・
まだまだ寒い時期。
暖炉の火が燃えている。
メイチー・・・美織(みおり)さん。
生前は禁呪を持っていた。
シャオイー・・・喬一(きょういち)さん。
禁呪を授けられて、パンテストになっている。
だから、その分、、奇跡のような命が。
紫色の眼で且つ 片眼ずつ色が違うなんて、
不吉な香りがするわ
この世にいちゃいけない「神々」級の存在よ
・・・
「レンレン、おまえより強いのか?」
ぐるっ!と振り向く。
「当たり前じゃない!」青い顔して言うレンレン。
天帝だって闇帝だって、、『神々』っていう「存在」が・・・創造、、したのよ・・・
・・・
神々・・・
ううっ!
うう、、、
まさかこんなことになるなんて!
こんなことには・・・
・・・
「グリストゥンなんて掛けるんじゃなかった・・・」
今になって、「ママみたくお料理するの~♪」の莫迦さ加減に気付くレンレン。
優秀な遺伝子同士が結びつくことが、更に次の優秀な遺伝子を作る、ということにはならない。
遺伝子同士は 1+1=2 の世界ではない。
「科学では説明出来ない 何か超自然的なもの、、スピリチュアルなもの・・・があるのかもしれないわ」
レンレンは立ち上がる。
ノリーン「いい気味だわ アハハハハハ」
腕を組んで高らかに笑うノリーン。
ここはジュノー、シャーマン最奥部屋。
レンレン他、ノリーンとジュノー大統領のみが決めた人間しか入れない場所である。
精霊たちの結界が張ってあり、何人たりとも外部からは侵入出来ない。
レンレン「わ、私・・・」
ノリーン「いいんじゃない?過ぎちゃったことは」
ノリーンは愉しんでいるようだ。
ノリーン!
レンレン「どうして?どうしてそんな楽しんでいられるの?」
眉をひそめるノリーン。
・・・
レンレン「・・・うっ、、分かってるわよ。私にそんなこと言える資格はないわ」
私
ノリーンが妖艶に肩肘をついて語りだした。
喬一、、シャオイー様が好きだったの。
飼い犬だったし。私はね。
業を背負っているみたいだったから、清算して差し上げようと思ったわ。
それがメイチー「さん」と離れる、ことだった。
ノリーン「分からないわ・・・どうしてあんな女性とそんな・・・縁(えにし)が」
グリストゥンを掛けたからといって、、おかしいわよっ!
ガタッ
勢い良く立ち上がるノリーン。
・・・
「もう、なるようにしかなんないわ」
ノリーン「A判定でしょ。レンレン」
私はB判定。
「力が近くとも、手伝わない。
自分のことは自分で解決なさい
A判定なんだから」
いつも通りの、きついノリーン。
レンレン「・・・」
レンレンは弱気だ。
ノリーン「戦いなさい!シャオイー様だって、メイチーさんだってもっともっと大変なのよ!
逃げちゃ駄目よ」
レンレン「ノリーン・・・」
ふん・・・
どうしても無理になったら 「そんときは助けるわ」
腕を組むノリーン。
気付いたら。
レンレンとノリーンは抱き合っていた。
しっかりね。
ノリーンの声が聴こえるようだった。
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