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アイリーン



イザムバードさんと結婚して、私は幸せ一杯だったわ。

ジュノーの周辺のどこかの小さな公園のベンチに座りながら考える。

美しいアイリーン。

殴り聖職者である。


そりゃ~

離婚したけど

コンロンのおまんじゅう屋さんで「いかすみ海鮮まん」とか「チーズ牛骨まん」食べたり、

かくれんぼしたり、、

ドロケー(ドロケー!)したり。

(しかもふたりだけで・・・)


友達みたいな関係なら上手くいくとかあるかもしれないわね

難しいものだな・・・


シリアスモードになる時もあるけど。

(たいてい喧嘩時)


あれっ、何だっけな

何だっけな。



メイチーさん。


・・・

カサカサッ

足元の枯れ葉を両手一杯に拾い、

頭の上からバサーッと舞い落とすアイリーン。


・・・

・・・


何か力になりたい・・・

「(このまま『何もしてあげられない』って放って置くようなことなんて出来ない)」

(彼女はこういう性格)


・・・

シャオイーさんはもういない。
ライイーさんしかいない。

ふたりは同じ顔。

ライイーさんとメイチーさんは子供がいる。


子供・・・

「(それが一番辛いこと、、なのかな)」

目の前の噴水のところに行く。


メイ、チーさん、どうすればいい?

どうすれば少しでも力になってあげられる?

メイチーさん。

何も出来ないなんて厭だよ


・・・


張り倒してやるわっ!!
その男!

説教して、、こてんぱんにしてやる!


しばらく目の前の噴水の前をぐるぐるとサクサク歩いていたアイリーンだったが・・・。


それで、、

シャオイーさんが戻ってくる訳でもないし。

子供を作った事実は変えられない。

と思った。


・・・


「(そっか結局何も出来ないんだ私)」


情けないな。


サクッサクッ


・・・


帰ろうとしたその瞬間。

「う"っ?!」

さ、寒い・・・


寒い寒い空気が自分を取り囲んだ。


えっ?

な、何?

煙?

霧・・・なのかな?


え?
え?


白いもやがアイリーンをぐるりっと囲っている。


・・・


訳の分からないアイリーン。


『僕、は・・・』


・・・?


シャオイーさん?


れ、霊力のない私がどうして・・・


幽霊?のはずのシャオイーさんが怖くない。

冷たさも心地良い。


『何か・・・お伝えしたいことがあるのですか・・・?』

シャオイーさん・・・

心の中で、、問い掛けてみる。


パチンッ


?!

待てよ

何かを思い出しそう


「(シャオイーさんはそれを伝えたくて私のところに・・・)」



アマツの異次元騒ぎの時もそうだったが彼女は恐ろしく「勘」がいい。
(殴りの道に進んだので霊力はないが)


な、何か重要なことを、、凄く重大なことを忘れている気がするわ・・・

シャオイーさんは何かを伝えたがっている。

これは、、ライイーさんじゃない。


アイリーンはパッと顔を上げた。


もやは、、すっかり無くなっていた。



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