RO小説本編の目次  >  茜色の空の目次
       

 

 

 

アレクシス



ぼおぉおぉおぉっ

闇人が炎に焼かれ、体中がただれて裸のまま彷徨っている図。


鞭で打たれ、体をまるで活き造りのようにされ・・・。

(活き造り=魚やエビを最後まで生かしたままで捌き刺身に作ったもの)


その様子を幽体離脱のような状態で視る、、アレクシス玉清仙人。


生前、どんな悪いことをしたのだろうか。

相当酷いことや業の深いことをしなければ、ここへは来ない。


業が深くても徳があれば地界に堕ちず、次の世で業を背負って生きる、、という運命を背負う。


そう。ここは天界の逆の世界。

『地界』と呼ばれるところである。


何故ここに来ようと思ったのかな。
アレクシスは疑問に思った。


人は皆、業を背負って生きている。

人を傷つけて、、
自分を通して生きている。

それでも生きて行かねばいけなくて。

「(こうして地界に行ったり、或いは天界に行ったり)」

消滅しても、、

あらたな精霊が自分の空中の粒を拾い集めて、、生まれ変わることもある。

全てではないが。


生きることは、、悲しいことだ。
辛いこと、そればっかりだ。

楽しいことなんてあるものか。

「(そんなの一瞬の夢だ)」

覚めたのちは・・・


夢からさめれば、寒い現実が眼前に広がっている。

絶望しようとも

希望を見出そうとも

人生は結局「苦」である。


だからと言って僕は逃げなかった。

逃げている人が羨ましかった。


ただひたすら、、進んで、、


玉清になれたのはそれだと天帝はおっしゃった。


『そなたは決して逃げずに人生に立ち向かった。
何があろうとも、苦楽の淵に落とされようとも、

決して最後まで諦めず、消滅する最後の瞬間まで諦めずに
走るだろう。

おまえは強い。

強い魂に免じて『玉清仙人』の位を授ける』


黄色い光が一面に広がり、あまりの眩しさに目をつぶった。


現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの


センチメンタルな気分になったのかな。

・・・


幽体状態を解除して、天空を見つめてスッと雲々を見る。

喬一君・・・一度『君』に出会いたかった。

パッとしない容姿も、来儀君が引き継いだのだろうけど、

「(オリジナルが見たかったな)」


(パッとしない、大きなお世話)



アレクシス「(いや、・・・どうなるか分からないな)」



先程聞いた、凄まじい叫び声。

火の恐ろしさ。


アレクシス「(喬一君と美織がいたら、ああいう世界も浄化されると思った
憎しみも恨みも・・・
悲しみも。何もかも)」


だから地界に幽体離脱して行ってきたのか、と納得するアレクシス。


・・・


違うかもしれない
そうかもしれない

「(どちらでもいい
今日はもう、満足だ)」


アレクシスは天宮廷に戻った



現代ファンタジーのオンライン小説 | ものもの



BACK「すり抜けて」  NEXT「アイリーン」


WEB CLAP  ひとことでいいですよ。&感想書き逃げ大歓迎同盟