RO小説本編の目次  >  むらさきの目次
       

 

 

 

巨大な・・・



設定・系図(人物関係)


とても昔。
遠い昔。

あの日、メイチーはゲフェン(魔法の都市)の街に消えた。


メイチー『またよ。依存されやすいのね』


アレクシスは何も言えなかった。

その日は氷雨が降っていて。

悲しそうな彼女に
『気にするな。気にしたら負けだろ?』

と言ったアレクシス。


彼女は異常とも言えるくらいに「人から依存」されやすかった。

冷静な人間もメイチーと知り合うとおかしくなり、
メイチーが去ってもそのおかしさはずっと治らずに続く。

何故かシャオイーだけはその謎を知っていた。
これこれこういう要素があるからそうなのだろう。と。


しとしとしと。


しとしと。


現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの


メイフィールド家。

アレクシスの家。

ジュノー(シュバルツバルド共和国の首都)に
書類を取りに、明日は早くから発たないといけない。

アレクシス「ふぅ」


ワイアット「兄さん、父さんが呼んでるよ」


一番下の弟が呼んでいる。



もうそりゃすっごいどしゃぶりなのに・・・

その中で話そうとする父。


アレクシス「父上、屋内で話しませんか。
風邪をひいてしまいます」


父親は濡れた体で振り向いた。


「ヤオ・メイチーはやめておけ」

・・・

父親「あの女は何か巨大な悪を抱えている。
おまえは破滅だ」

・・・


本当にこれは風邪ひくという感じの雨は降り続けている。


あの女は巨大な混沌だ。

「誰もが吸い込まれ、破滅・・・待っているのは・・・」



屋内。

『だが。・・・恐らくおまえたちは一緒になる。
取り込まれないようにしろ。それだけだ』

父親の先程の哀しげな声。


アレクシス『私は妻を取りません。面倒なだけです。
メイチーは友人です』

父親『俺には分かる・・・
おまえでさえも・・・
いや。おまえなら或いは』


何を言っているのか分からない父親に「(少し疲れてしまっているとか)」と考えるアレクシス。


アレク。

『何があっても。自分を見失うな。
あの女に負けたらおまえを・・・』

何故、そこまで、、と思うアレクシス。

『(何かに負けたら「父としておまえを成敗する」ということか)』


『またよ。依存されやすいのね』

ふと思い出した彼女の台詞。


しとしとしと。


現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの


『危険人物A~F』

明日ジュノーの大図書館で探してくる書類のリストである。
この時期に新しいものが配布されるため、各街がジュノーに行って取ってくるのだ。

危険人物はAからFまで分類されており、
Aに近ければ近いほど危険度が増す。

A判定は『国家が滅びるレベルを超え』る。


何となく。

「(見たくない)」と思うアレクシス。


A判定者やB判定者などは自身の危険度を知らず、
そのままブリンガー(内に秘めるだけで表に出ない状態)としての一生を過ごすパターンばかりである。


A判定者やB判定者は全くいなく、(十何年かにひとり出るレベル)

通常の「レベルの高い危険人物」はC判定者である。

C判定者が見つかった瞬間、「本当か???」と館内の人間たち全員がやってくる騒ぎになる。


『危険人物』というのは悪い意味もあれば、
神聖な意味もある。

その人物に悪事を働けば悪いことが起こるという意味での『危険人物』という訳だ。
しかしそういう人間はめったにいない。


『ひゃっほう!』

ノリーンがwis(1:1対話)をアレクシスに飛ばしてきた。


アレク~元気ぃぃ?

いつもの彼女の声。

ノリーンは『シャーマン』という職業に就いている。

一般の冒険者の職業とは違う、極めて特殊な職業だ。
シャーマンとは、祈祷したり神託をしたりなど霊的な要素の深い職業である。


(しばしのおしゃべり)


『えー?私、男の人な気がするよ?A判定』

アレクシス『・・・え』

というか、いるのか?A判定が。


うーん

『徳が高そうに見えて、、実際高いんだろうけど。業も背負ってるわよ~
重いわねっ』

・・・

メイチーのことを訊くアレクシス。

『レンレンさんレベルぐらいならすぐ分かるんだけど。
なーにも感じないからF判定すら行ってないんじゃない?』


レンレンは紛れもなく『A判定』だ。

しかし彼女は大陸中にその存在やら力を知られており、危険人物というか
「名物的存在」として普通にも認識されている。


アレクシス「(父上の勘違いか?シャーマンのノリーンがこう言うのだし・・・)」

混乱するアレクシス。


『アレク?大丈夫?

とにかく、その「A判定」の男に気を付けることね。
一見優しそうで穏やかよ。
一筋縄じゃいかないわね~』

楽しんでいるように思えるノリーンが少しの癒しになるアレクシス。

暗い気持ちになっていたので・・・。


現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの現代ファンタジーのオンライン小説:ものもの


『恐らくおまえたちは一緒になる。
取り込まれないようにしろ。それだけだ』


メイチー、
今、君に会いたい。

「(でも、、どうしてもwisが出せない)」

底知れぬ不安と恐怖を感じるアレクシス。



現代ファンタジーのオンライン小説 | ものもの



BACK「目次」  NEXT「雪」


WEB CLAP  ひとことでいいですよ。&感想書き逃げ大歓迎同盟