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最善?



夜更かしは感心しない


くるっと振り向く美織。

見ると、ドアに寄りかかっているアレクシスがいた。


「あれ?ドア開いてた?」


アレクシス「開けた。そっとね」 静かにアレクシスが言う。


美織「うん、すぐ寝る!!ほんとすぐ寝る!」


くるっとまた元に戻り、考察を書き連ねた紙の載っている机に向かう。


何やっているの?

聞くアレクシス。


「考察。喬一さんと会っちゃ駄目・・・っていうの」


アレクシス「そうか・・・」


先生!

美織が手を上げる




「花、と目、と「私を刻め」という・・・謎のイメージが出てきて。
関係あるのかな?」


えっ

驚くアレクシス

「そこまで分かったのか」

・・・

何てことだ


うーん

例の 右手の人差し指と親指をあごに付ける癖をして、彼は悩む。


「・・・」


そうか。


何かをひらめいたかのようなアレクシス。

「・・・参ったな」

独り言をつぶやき、


「美織」 と呼び捨てにして呼んだ。

え?
美織が振り向く。


即席効果にしかならないだろうけど。

「結婚しよう」


美織「・・・え」

言葉に詰まる。


アレクシス「最善の方法かな。これがね。気が進まないがしょうがない」

「俺は結婚とかそういうの、嫌いなんだが」


さすがに。

「もう説明するよ。
結婚して俺と夫婦の戸籍が付いたらメイリャンで話す」

メイリャンとは天界の新婚地である。


・・・

「あのさ

結婚する、に説明がないんだけど・・・」

最もである。


アレクシス「僕は下の世界ではずっと君と一緒になりたかったんだが」

少し寂しそうな顔。

下の世界。ラグナロクオンラインの世界。
そして「生前の世界」である。

ガタッ!

美織が立ち上がる。

「私だってずっとアレクシスのお嫁さんになりたかったわよ!」

しかし、見えない力でふたりは引き裂かれた。
(※過去「牡丹の人」参照)


アレクシス「最適且つ無難な方法はこれしかなくてね・・・」

下を向いて腕を組み、何か考えるようにしているアレクシス。



何この違和感。

美織は思う。


あ、あの。

美織「結婚て結構重要なイベント、、だよね。あの、アレクシスはどうしてそんなに機械的なの?(汗)」

美織は先程からずっと落ち着いているアレクシスが不思議で言ってみた。

「どうでもいいからかな。結婚が」
機械よりももっと冷たそうな、且つ柔和そうな変な感じでアレクシスは言う。


「・・・・・・」


この人の世界って・・・


もう寝よう。

「君ももう、無理しないですぐ寝るんだ」

そっとドアを閉めて、アレクシスはさっさといなくなった。


夫婦になることは、極端に言えば「束縛しあえる権利を有せ」ることだ。

「(結婚して私を妻として縛ることでひとまず仮の処置をする、、
ということかな)」


・・・


しかし何ひとつ明確な、、説明がなされていない。

「(意味不明)」

・・・

・・・

そして

「(好きあってする結婚ならともかく、こういう形で・・・)」

・・・アレクシス・・・

私だって気持ちがあるのに。

あなたはすぐに「じゃあ結婚、によって災害を減らそう」って結婚出来るんだろうけど。

「(私は違う!)」


何とか、そういうのは阻止して別の方法を提案しないと。


っていうか。

「(そろそろミョンホン凍結解いて欲しいんだけど!)」


喬一とミョンホン出来ないストレスに耐えられなさそうな美織であった。



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