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異空間



ここは、どこ・・・?


体中が痛い。

辺りは暗い。

真夜中のようだ。


ハッ


チャンカチャンカ チャンカチャンカ チャンカチャンカ チャン


オホホホホ


片目が潰れ、こちらを見ている異国の服らしきものを着ている女性。


花魁(おいらん)結いっていうの?あれ、、、

ぼんやりした意識の中で思う



片目、、潰れた片目から血を流し、、

こちらを見ている。

哀しそうな、そして恨みのこもった目で。



「なんで」


あたしっ、、関係ないじゃない



私があなたを追い込んだんじゃないわ


私に恨みの目を向けないでよ!



オホホホホホホ



やめっ、、


レンレンは必死になって起き上がり、


走り去って行こうとした。




タッタッタッタッタ


はぁっ はぁっ


今は逃げなきゃ!





やめてよ!



あたしは あたしは!


あなたを救いに来ようとしたのに!


どうして!



そんな理性すら、

助ける助けないの人間すら区別が出来ないほど


そんなに人間を恨んでるの?



お願い



「私に『力』さえあればいいのに!!」



ぐっと 歯をくいしばり、少し涙腺がゆるんでしまうのを耐えるレンレン。



お願いよ


信じてよ



チャンカチャンカ チャンカチャンカ チャンカチャンカ チャン


遠くから聞こえる不気味な音楽


「(どんどん近づいてくる)」



パパ、、ママ、、



気が遠くなるよう


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もう大丈夫だから、

だからママ、先帰ってて。


「レンレンちゃんは大丈夫なの?」

エリザはクマで黒くなった目の周りをゴシゴシしながら言った。


いいから。

ママは休んでて。


パパ、ママを頼んだわよっ


「うむ」


アルフォンス「やはり君ひとりじゃ心配だ」


やめてよ ハッキリ言って奴隷がいると今回は足手まといになる訳!


強がるな!

危険なことにも遭うかもしれないのに


「私をなめないでよ」


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あんなこと言ったけど


「(怖いものは怖いぃぃっー!)」


やはり根は10歳児であった。

(心は12~14歳と思われるが・・・)




あっ!


逃げている最中に玩具屋さんを見つけた。


「(よっしっ!)」


ドドドドドッ


バリーン!

思いっきし鉄拳を木の窓にくらわす。


バキキィッ


あっけなく壊れて落ちる木の窓。


そのまま、そーっと中に忍び込むレンレン。



きゃあ!

中から声が聞こえる。


ぎょっとする。

「(ま、まさかお邪魔しちゃったの?)」


でもこの空間は、、、

人がいないはず。


首を傾げていると、



え、あ??


聞き慣れた声が聞こえる。


あれ?

声の元に目を向け、目を凝らしてみる



「レンレンちゃん!!」


「あ、アイリーン伯母さん!」


ガサガサッ

奥の方からもうひとり誰かが出てくる。


あ!


あの


姪! いもむとさんの姪だ!


アムさんまでいる!

(イザムバードである)



ひとりぼっちの孤独さに不安で胸が押し潰されそうになっていたが、
アイリーンに駆け寄られてぎゅっと抱きしめられて、

安心のあまりその場に倒れこみそうになるレンレンだった。



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