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はつこひ



設定・系図(人物関係)


雲に住み処に戻ろうにも どうしても落ち着かず

任務がないのに 天宮廷(天界の宮廷)に赴くアレクシス。


俺にはもうひとつ 顔がある

そう思う。


「カルモノモード」


邪悪な者たちを狩る時だ


ビジネスモードはあくまで物事を冷静に対処する時で

オレサマモードはあくまで乱暴で傍若無人


狩る者

かるもの


カルモノ


「カルモノモード」



大切な人でさえ、心臓をひと突きにする。

邪悪で「狩らねばいけないもの」が出来たら


「(冷徹に命を獲るんだ)」


別に何かを今狩らねばならない訳ではない


そこら中に 狩る者はいるが

全部相手には出来ない。


だから余程のおおごとが無い限りは こういうのは出さないし

出す機会もない。



裏口。

誰も来ない小さなところ。

アーチが掛かっている。


アレクシスは座っていた。

(※現:ビジネスモード)


別にそこまで大切だった訳ではない

家族として大事な部分はあったが


誰をどうこうしても同じだ。

俺は俺が一番大事だ

皆だって結局そうだ

ぐぅっ

くぅっ


何故か

アレクシスは涙を流し、ぎゅううっと痛いくらいに目をつぶっていた。


あんな奴どうでもいい

最初は良かったが

 
次第にどうでも良くなってきて。

 
「(何より、、他の人間のところに行ったんだ)」


あんな奴どうでもいい


勝手に何処なりと行くといい


秩序の俺が麻薬要素に取り込まれる訳はない

名前は確かに家では 玄宗 と呼ばせてはいるが

(※玄宗=天帝と身内しか知らないアレクシスの東洋名)





顔をうずめるアレクシス。



「カルモノモード」の時、

いつもならちゃんと完璧に出来るのに


彼女を、「狩る」ことになった場合

(もちろん そんな機会がないのは分かっているが)


それだけは

絶対出来ない!

と 脊髄反射してしまう自分に気付いて

物凄くショックを受けてしまったのだ。


典っ型的秩序型人間の思考回路
と言えよう・・・



俺自身を切り裂くかもしれない

などと考えてしまう


あいつを失うくらいなら、、と


「(でも)」

俺がいなくなれば、あいつが見られないじゃないか

意味のない行動だ



・・・


「(そうか。
俺は自分の命よりあいつの幸せの方が ずっと)」

苦々しいため息が出る。


「(俺は秩序型の人間だ!)」


 
あいつの混沌に取り込まれてたまるか



混沌に取り込まれた訳でも、、

麻薬要素に侵された訳でもない


或る変化が、彼の中で起こっていた。




アレクシスは今まで、ハッキリ!! したというかこってり!! したというか

(表現が、、)

そういうやりとりを 、人と一切したことがない。

勉強ばかりやっていたツケだろう。



自身の気持ちを持て余し、目が痛くなっていた。

(何故目?)



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