アマテラスが岩屋にお隠れになり、大変困った神々は、その事態をどうするべきか相談し合いました。
上巻の冒頭に出て来た「タカミムスビ」の子で「知恵の神」であるオモイカネ(思金神)が主導して、計画が立てられました。
常世長鳴鳥(とこよのながなきどり)という鶏を鳴かせてアマテラスを喜ばせようとしたり、勾玉を作ったり、祝詞(のりと)を読んだり。
そしてアマテラスが閉じこもっている岩屋の前で、アメノウズメ(天宇受売命)という女神が踊り、
その周りを神々で囲い込み、楽しそうな宴会を開きました。
アマテラスは何故神々が楽しそうに騒いでいるのか疑問に思い、
「皆は何をしているのですか」と尋ねました。
アメノウズメは「アマテラス様よりももっと尊い神様が現れたので、
そのお祝いに宴会をしているのです」と答えました。
アマテラスはその神を見ようと、少しだけ岩屋の中から出てきました。
そこをすかさず、高天原で一番手の力が強いと言われる「タヂカラオ(天手力男神)」という神様が引っ張り出しました。
こうして、世には光が戻ったということです。
いや、アマテラス様、余計怒ってまた閉じこもると思うのですが、何故か良い感じに物語が進んでおります......