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第4章:葦原中国での話

第16話:献上

新解釈の古事記


高天原、太陽の神殿―・・・

「あの」スサノオがやってきた、と神殿中の神々たちが あたふたしたのだが―

スサノオの真剣な面差しを見て、あれ、様子が・・・と挙動不審に。


本当は、スサノオは太陽の神殿は樹の良い香りがするな~、とふにゃっとした思いでいたのだが。
外側は凛々しい顔をしていた。


太陽の神殿、謁見の間―・・・

スサノオ「もう暴力は捨てました。ですが、我が力で、逆に荒ぶる神 ― 極度に強く恐ろしい荒ぶる神を
倒せたら、と。
そう思い、一度だけ武力を使いました。
そうして・・・」

スサノオの声が結構、この部屋に響く。

目の前にある高い階段の上に、麗しい自分の姉がいる。

アマテラス「・・・そうして。その剣が出たのですね」

アマテラスはスサノオの元へ歩いた。
そして手に取り、
しばらくして。

「おまえは気付いていたのですか」と聞いた。

「はい」と目をつぶってスサノオが答える。

険しい声になるアマテラス。
「これは。天上の剣。葦原中国で生産出来るものではない」

しばらく、アマテラスとスサノオで会話がなされた。

ただのヘビ?
雲という名前ね・・・
内緒はないでしょう
女性たちは三年ほどで解放されていたみたいです


ざわざわざわ

かなりふたりで話し込んでいるらしい。

傍に控えている者たちは、スサノオがアマテラスに乱暴を働かないか、一生懸命緊張しながら見守っていた。

スッ...

アマテラスがスサノオの後ろを通り、剣をそろそろと抜いた。

アマテラスの目が大きく見開かれる。

光が凄まじく、そして現代で言うところの「ライトセイバー」のような現象にも一時的になる。
(あくまで似ているというだけ)
太陽光に偶然に当たったのだが、プリズム現象で七色に輝いた。


ソッ...と剣を下ろし、「悔しいですが、素晴らしい剣です」とアマテラスは言った。

何が悔しいのだろう?と近くに使える者たち及びスサノオは思ったが、
スサノオはとても高天原の内心部に触れるような感じがして、「(俺は知らない)」と思った。


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やっと根の国へ行ける、と
比較的陽気に「根の国への入り口」へ向かうスサノオ。

姉は『素晴らしいものを有難う。とても言葉では言い表せません』
と言った。

ヘビは金運にも繋がるし、運そのものにも繋がる。
見た目だけで相手を怖がらせるし、実際に攻撃力もある。

ヘビを理不尽に殺したことで、人生を棒に振るなんていう話を聞いたことは、
怖い話などでありそうではないだろうか。
或いは「違和感ないや・・・」と思わないだろうか。

ヤマタノオロチというヘビの巨体の奥深くに、ずっと何年もあった剣だ。

その力は・・・とても恐ろしいものがある。



この剣が、のちの天皇家の力の象徴『天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)』になるのである。


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ようやく、根の国への入り口の近くまで到着し、

何度も地図を見直していると、

「こ、こんにちは」

いきなり後ろにクシナダヒメがいた。


第4章:葦原中国での話「第16話:献上」


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