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小さな世界 > 第2章「パン・オンライン」

パン・オンライン

受講生「藤波先生!またここで食べてるんですか?」

教諭「お、立花君」

バンッ
食堂のとあるテーブルを軽く叩く、立花 理々(たちばな りり)。

パッと教諭を手の平で指し、理々は言った。

「だぁ~かぁ~ら、『理々』でいいって言ったじゃないですか。
もう~」

教諭「あ、あっは、、そうだったね。『りり』君・・・」

何処かの予備校。
広い食堂。
昼休みのようだ。

そのまま理々は外が一望出来る窓のところに行った。

両手を伸ばし、「わぁ、良いお天気~」という理々。


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『講習室5:物理』

教諭「はぁ?」

生徒たちが帰った後に、2、3人の生徒に絡まれる教諭。

生徒A「藤波先生、あいつとどこまでいったんだよ」
生徒B「それでも教師かよ」
生徒C「このすけべおやじ!」

藤波・・・藤波 裕也(ふじなみ ゆうや)はこの異様な雰囲気に面食らった。

裕也「どこいくも何も・・・理々さんは生徒だから」


生徒A「あ、『理々』って呼び捨てにしやがった!』

ぎゃあぎゃあ
うっとうしい声が飛び交う。

裕也「いや、そう呼べって・・・あの人が・・・ハハ」


ガラッ

女生徒がその教室の扉を開けた。

全員が振り向く。

女生徒「何か言い合ってる声が、って言われて来たけど」

男子生徒3人(A~C)が真っ青になる。

A「り、理々、、いや立花さん・・・」
B「お、おい・・・」

理々「男らしくないわね!正々堂々とあたしンとこ来なさいよ!」


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夜の駅のホーム

女生徒「ったさー、ハッキリしすぎんのよ(汗)」

がやがやとしたホーム内。
金曜の夜のため酔っ払いも多い。

女生徒「ま、アンタのそゆとこ、嫌いじゃないケドね」

電車がやってきて、理々と女生徒は電車内に乗り込んだ。


立花理々。
その類稀(たぐいまれ)なる単細胞で、「それとなく言葉の裏を読む」という能力が
著しく欠けている人間だ。

そのため、空気の読めないことばかりしている訳だが・・・
何故か平凡で平和な生活を送ることが出来ている。


帰路。

女生徒『ん。分かった。また今度ね~
でも次はちゃんと考えてよ!』

理々「(合コン・・・。興味ないわ。ばかばかしい)」


ふっと空を見上げる理々。

「(いつも・・・空を見上げる癖、あるよね私)」


母親「おっかえりー!寒くなかった?」
ニコニコしながらエプロンで手を拭いて母親がパタパタやってきた。

理々「おかーさん、、毎回盛大なお出迎え・・・(汗)」

母親「ねー、ヘンなことされなかった?理々ちゃん可愛いからお母さん心配で」

最後まで言い終わる前に理々は奥の方に歩いて行った。


バタンッ
母親が飾りつけをする乙女チックな部屋。
(理々はズボラなので全部母親に任せている)

ふわふわの乙女チックなベッドに体を横たえて、理々はある本を手に取った。

パラパラッ...

理々「妃羽どうなるのかなー・・・」


コンコンッ

母親がノックした。


母親「『パン・オンライン』ですって。今流行りの三次元ゲームってやつかしら・・・」

理々はそのパンフレットを手に取ってまじまじと見た。
どうですか?という招待(宣伝)パンフレットのようだ。

理々「(運営会社・・・リリ?)」

母親「夢中になってしまうと寝不足になってしまうわね・・・」
理々は胡坐をかく。

理々「ねぇママ、あたしこれやってもいいと思う?
(え?って何言ってるの私)」

母親は驚く。

「・・・そうねぇ。・・・あなたは節度をわきまえてる子だし・・・
やりすぎることはないだろうし。
判定はAのままなのよね?(予備校)」

すぐに頷く理々。

・・・
母親はすぐに笑顔になった。
「あなたがやることは全部正しいと思ってるし。
私はいいと思うわ」

理々「ママ・・・(キラキラ目を輝かせている)」

母親「理々ちゃん可愛いもの。それだけが心配よ
襲われでもしたら・・・」

青くなりながら祈りのポーズをする母親。

そうだ。
理々は容姿もとても美しいが、凛々しいからだろうか。
とても注目を受けやすく、そのために母親がすっかり神経質&心配性になってしまったのである。


ヘンなの。
私は受講生よね?
「(何でこういうのに興味持ったのかしら)」
カサッとパンフレットを読みながら理々は思った。


理々「ママ、大丈夫よ!
全部そういうのやっつけちゃうし。
ガーディアンをひとり連れてくわ」



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第2章「パン・オンライン」:目次

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