小さな世界 > 第2章「パン・オンライン」
願い
トマトとレタスが座って妃羽の前でおろおろしていた。
うっうっ
妃羽「うう~ すごいイヤ・・・」
レタス「まだ、確定だと決まった訳では」
パッとトマトが立ち上がる。
トマト「そうですよ。泣くこと」
うっうっ
トマト&レタス「(どうしよう・・・)」
とある雑誌を見ていた妃羽。
とんでもないものを見つけたのだ。
たいていの人間は配偶者だとか本当に愛する人間と出会う前に、、
××××.....
『ピカッ!』
↑特大の雷が妃羽の脳天に落ちた音。
わあぁぁぁんっ!(現在)
トマトとレタスが緊急で呼ばれた。
泣き疲れて少し寝だす妃羽。
トマトが聞いた「ど、どうしてそうお思いになったんですか」
うぐえ。。
ゾンビ状態の妃羽が口をパクパクする。
ホワイト・クリームの部屋が一気にじめ~~っとした灰色空気になる。
なってゆく。。
レタスが聞いた。
「きっと勘違いですよ~
どうしてそう思ったんですか?」
うんうん、とトマトが頷く。
(結構必死な空気・・・)
だって
「(あの感じは、、違う、、やっぱり)」
少し前のことを思い出す妃羽。
暘谷のところに来る前のことだ。
トマト&レタス「(ふ、不可侵領域?)」
声『へっへ~
そんなもんだよね。うん
そのこと、変えて欲しい?』
『変えて欲しいです!絶対
威俐様が、だって。そんなの!』
声『リア、ノイア、ティシレア!・・・んー
強固ね!』
『そ、そんなに強い『決まり』なんですか?
変えられない、んですか?』
声『ん~、そうねぇ。』
くるくるっと杖を振る
『う、、怖い。岩!この事実の壁・・・』
少女『ピアラルア!
ルイモドス!』
ピーンッ!
いてっ
妃羽の額に光のようなものが当たった。
声『約束よ。念はかならず『真実』になる
強く信じて。
あなたの、信念を貫いてね、生涯』
・・・
シャッコシャッコ
朝、歯を磨く妃羽。
「頭洗え。フケだらけだぞ」暘谷が後ろから言った。
ペーッ
歯磨きを済ませ、ハンドタオルで手を拭く。
妃羽「フケだらけなのは考えすぎのせいです..」
ハッ
くるっと振り向いた妃羽が言った。
暘谷さん!
え
驚く暘谷。
ややややや暘谷さんはっ
「童貞ですか?」
・・・
妃羽「殴ったー。2発殴ったー!」
頭を押さえて、テーブルの椅子に座る妃羽。
朝食はゆで卵(しかも適当なもの。カラが破れてる)ひとつだ。
くるっ
顔が黒く、目だけが光っている暘谷が振り向いた。(厨房から
「何か?」
ビクッ
妃羽「いいいいいえっ」
仕方なく、後で他のものを自分で作ろうと、、
ゆで卵を食べる妃羽。
バンッ!
黒と紺色のバッグ(すごくでかい)をテーブルに思いっきしぶつける暘谷・・・
青くなる妃羽。
「・・・行ってくるね 留守番しててね」
妃羽「は、はいぃぃい(泣)」
レタス「・・・威俐様とご主人は違いますよ~ 性質が」
テーブルを拭きながらトマトも言った。
ご主人は女嫌いですからね。
初恋もまだなんじゃないでしょうか
レタスが振り返る「え~まだでしょう というか、女を好きになるってイベント一度も無さそう」
妃羽「えっ・・・(汗)」
トマトはさらっと言った。
「でしょうね。ご主人なら有り得る」
妃羽「あのー、どうしてそこまで?」
トマトとレタスが語り合う。
「1億人にひとりの割合、ってやつなんでしょうね
レアケース」
レタス「そうかも」
妃羽「(威俐様のことだったけど、どうでもいい←ひどい 知識を得た・・・)」
チュンッ チュンッ
チュンッ
今頃になって鳴く朝の鳥。