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小さな世界 | 現代ファンタジー小説

小さな世界 > 第2章「パン・オンライン」

事実、とは

愛衣「分っかりますぅ~」
ニコニコして愛衣が声を上げた。

そこは『2.5 Museum of Art』。
世界に誇る、日本の素晴らしい絵画を紹介する美術館で、
三次元に極めて近いということで『2.5』、なのである。

妃羽と愛衣はこの何処にも無い癒され空間に引き寄せられ、
良く行っているのである。


憩い室。

妃羽『でも、、やっぱり変よね?』

愛衣『いや、私はそういう、妃羽さんでいて欲しいなぁ
憧れっていうか』


あるこだわりをぶっちゃけ、
冒頭の「分っかりますぅ~」に繋がったのだ。


再度また館内を回るふたり。

・・・
妃羽「(愛衣さんは、何でも私のこと肯定するから・・・うーん分からないや
まぁ否定されるよりいいか)」


信念、という概念を『あの少女(魔法使いっぽい)』から教わった気がする妃羽。
しかし、信念はあくまで信念であって、「事実を捻じ曲げる力」などない。

妃羽は信念なんて下らない。現実を見て傷つけ、というタイプで
少女は「信念を持てば、事実は必ずあなたの思い通りに」と現実を見ない?タイプ

・・・と言えよう。

とは言え
妃羽「(受け止める度量もないくせに・・・)」
と凹む妃羽。

妃羽さーん、これー
愛衣が手招きする。

妃羽「え?」
愛衣「これー」


『俊 有(しゅん ゆう)』

この人の絵が大好きで、、
と愛衣。

どこかの冬の通り道の絵。

しかしまた見ると赤ちゃんを抱いた女性の絵。
そして今度は山岳の絵。

ゴシゴシッ
目をこすり、再度見る妃羽。

とても美しい、花魁の女性・・・

妃羽は真っ青になった。
「え、絵がどんどん変わってない?何か」

「これですか?」
と愛衣が言った時は『森の絵』になっていた。


直球で○○の絵ですよね?と聞き、
そうですよーと愛衣。
また絵が変わった時、「さっき○○の絵だった!」と言う妃羽に
愛衣「◇◇の絵ですよ?(汗)」と愛衣。

△△の絵になった時は、△△の絵、と素直に言うのだが、
そして当たっているのだが、
○○の絵だの◇◇の絵など「最初から無い」ことになっている。


愛衣が嘘を言っていたり、だまそうとしているようには
全く見えなかった。
何となく「大丈夫かな・・・」とおろおろ(それこそ涙ぐみそうな感じで)した様子で、
おっと、、と慌ててしまう妃羽。

・・・

妃羽「(!おかしい!何なの?)」

男性「おい君大丈夫かね」
女性「あら何?」

がやがや
「おい何 どうした」


突然しゃがんで頭を抱える妃羽はとても目立ち、
異常に気付いた人間たちが妃羽の元に駆け寄って来た。


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花宇「はい、プリンとバナナ。ポカリスエットです~」
(手軽に摂れて栄養価が高い。ポカリは点滴と同じ成分)

自室のベッドの上で、片手で頭を抱えながら座る妃羽。
「何か大袈裟なことになっちゃって、、」

花宇「とんでもなーい。無理は禁物ですよ
でもー絵がたくさん変わるっていうの楽しいと思うんですが」

振り向く妃羽。
とても驚いている。

ど、どうして?
「おかしいわよね」

・・・

カチッ..と大きなポットをテーブルに置く花宇。

花宇「色々、物の見方とか、見え方、感じ方、
解釈とか・・・
その、いっぱいあると思うのです。
その視点は良いことだと思いますし、否定しなくても」

妃羽は黙って聞いている。

きっと
「そう、見えた(絵がたくさん出た)のなら、それが『真実』」

妃羽「そ、そんな。でも・・・」


花宇「それを、利用してみたらどうでしょうか」

妃羽が即座に答える。
「利用・・・」


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暘谷「とっとと病院行け!」

FR(暘谷私室)。

机に向かう暘谷。


妃羽「暘谷さん、威俐様に干された?んじゃないんですか?←ブーたれてる」

バサバサバサッ
多い書類を机の横に落とす暘谷。

「干されてない! っていうか誰のせいだ」

くるっと妃羽の方を向いて言う彼。

「自分の心配はどうなの?(汗)」

・・・
「疲れてるんだと思います。
明日病院に行って、少し休もうと思います」


有能な彼は「いざまた元に戻った時に完璧に元通りに対応出来るように」準備しているのである。
(ずっと離れている部門があると忘れてしまったり対応がすぐに出来なかったりするから)


ふと暘谷は思った。
「(頑張れよ・・・俺も頑張るから・・・)」

みょほっほほ~ん

狼だか何だか分からない生き物の鳴き声が聞こえた。



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