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小さな世界 | 現代ファンタジー小説

小さな世界 > 第3章「ミルフィーユ」

出発

沙耶子「ヨロシクね。よたよたちゃん」

清子の第2の人格、「沙耶子(さやこ)」。

あまりに非日常な出来事に、何者かが「ヘルプ」のために
眠っていたはずの清子の脳の『ある人格』を目覚めさせた。

人には恐らく数え切れないほどの隠れた人格が眠っている。
普通はそういうものに気付かずに一生を終える。

沙耶子「癪ぅ♪あたしたちの創造主ってやつはそういうのも操作出来るんだもんね♪」

小馬鹿にしたように言う沙耶子。


グイッと清子の手を引っ張る沙耶子。

沙耶子「早くぅ。今日一日が終わっちゃうよ?
サッサと済ませなきゃ」

清子「?」

すごい余裕振りに何とも言えない気持ちになる清子だ。


しばらくあちこち歩いていた沙耶子だったが・・・

「視えた・・・」
とアッサリ言った。

後ろを向いたまま「こっち来て」と清子を誘導する。

・・・


お墓のように見えるが、古い石碑のような場所に来た。

石碑の文字を読む沙耶子。


沙耶子「たるーい」


くるっと清子に向き直る沙耶子。

「A層に行くの、色んな言葉で言わないとなんだって」


石碑の文字を読む清子。

「英語、仏語、独語、西語、中国語・・・(汗)
これはいたずらの一種なのでは」

石碑の後ろを回り、調べだした瞬間、

・・・

「I want to go to A layer!(A層に行きたい!)」
「Je veux aller à une A couche!(同じ)」
「Ich möchte, um eine A Schicht zu gehen!(略)」
「Quiero ir a una A capa!」
「我想去喝A层!」


怒ったような声で沙耶子が言う。

How is it?Did you satisfied?
Fat-ass!

(どうよ。こ~れで満足?
ブ・タ野郎)


フンッ
鼻を鳴らす沙耶子。


ゴゴゴゴゴゴッ

地鳴りがした。

沙耶子「あっ」
沙耶子と清子の先の方に空中に渦が出ていた。

びゅううぅぅうぅぅ

・・・

清子が声を上げる。

「行きますよ!」

沙耶子「あ・・・」
沙耶子はキョドる。

パッと清子が沙耶子の手を取る。


沙耶子「あ、あたしは・・・(汗)」


渦に飛び込む瞬間

きゃあああああぁぁあっ!

沙耶子の絶叫が響いた。



大きな樹の上からシュンユーがその様子を見ていた。

竹流「叫んでたねぇ」

沙耶子さん、魅力的な子ね
シュンユーは気に入ったようだ。

シュンユー「IQ180だっけ」
あれ、そうだっけ
僕っていくつだっけ

竹流が敵対心を抱く。

シュンユー「IQ170よ。
少し沙耶子さんのが上なの」

へぇ?僕170もあったっけ?←ムカついてる顔。

(※竹流の中の人も実際IQ170です)


説明くらいはしなきゃね
シュンユーは言った。


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清子さん。あなたには「IQ180の助け人格」がいるわ。
それが『沙耶子』さん。

困ったことがあったら助けてくれるわ。

あなたがあくまで「糸」だけど

あなたが9割、沙耶子さんは1割。
あなたが任務を背負うの。

花宇(ふぁうー)?
日本語名:花宇(かう)


糸・ガール。

「GOOD LUCK」


日本語と英語を交えるシュンユー。



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