ものもの
Ragnarok Online derivative works
目次 >> RO物語本編 >> 夜桜の精夜桜の精Spirit of cherry blossoms at night
- 第27話：ぼるてっくす
ちゅどーん ちゅどーん
ちゅどどーん！
「おいっ！ 飛ばしすぎだ！」
聞かないリンリン。
SPなくなったらどーすんだよ
すぱこーん！
聞いてないリンリン。
「コメット！！」
「ストームガスト！」
レンレン「ウィザードの魂でぶいぶいしちゃったのかなぁ・・・」
陰から見守りながら、ハラハラするレンレン。
ウィザードの魂とは、ソウルリンカーがウィザード系にかける強化魔法である。
（※ソウルリンカー＝レンレンの職。霊魂の力を自在に操り、様々な職業へ強力な支援魔法を掛ける）
モロンが先程から暴走しているリンリンを必死で止めているのだが、
このモード（暴走モード）になるとかなり止めるのが難しい。
この野郎！
しょうがねぇ、俺が合わせてやる！
リンリンの魔法と相性の良い魔法、
ヤバイ魔法を相殺出来るような魔法を次々と繰り出し、
リンリンの魔法を結果的に効果的に導いていった。
レンレン「（何しろ、、異空間の敵って強敵だから・・・）」
レンレン「（このふたりの力があると便利なのよね）」
ラク出来るから
すぱこーん！！
「だから俺に合わせろ！」
聞かないリンリン
のけぞるモロン。
サモンファイアーボール！
くそっ！
サモンファイアーボール！
合わせるモロン
リンリン、モロン「サモンボールライトニング！」
「サモンストーン！」
「サモンウォーターボール！」
リンリン「テトラボルテックス！」
モロン「 マービュラテックス！」
（※4属性の玉を出し、それを一気にぶつける、"ボルテックス"という系統の魔法である）
リンリン「うっそ、モロンさん「マビューラ」が使えるの？」
（※国上位のウォーロックしか使えない幻の魔法。そんな訳ない）
モロン「バカ野郎！ 俺の相棒ならそれくらい覚えとけ！」
出来ないわよ！
テトラボルテックスだってやっと覚えたのに！
てかテトラだって充分すごいでしょうが！
「褒めてよ！」
モロン「つぅかまだいるぜ、でっかいのが」
異空間の敵はあやしいのが多い
（リンリンの方があやしいかもしれない）
硬くて、ウォーロックがふたり居ても数が多くて追い付かない。
おい
「ヘルテックスやるぞ」
うそ！
リンリンはのけぞる
ヘルテックスはウォーロック二名が力を合わせてくりだすボルテックス魔法なのであるが、
負担が激しい上にSPを莫大に消費する。
やはりこれも、相当な高位のウォーロックしか使えないため、
この場合のフォロー役のリンリンは凄まじい負担が掛かってしまう...
「ぼやぼやすんな！」
サッと手を取り、両手をリンリンと合わせる。
あたふたしているリンリンの頭をすぱこーん！と叩き（3発目）
「行くぞほら！」
と言う。
「俺たちなら無敵だろ！」
その言葉にハッとするリンリン。
目をつぶり、モロンと息を合わせる。
落ち着いて4つの玉を出し、
そして一気に両手を離し、 敵に向かって魔法を放った。
「 ヘルテックス！」
滝のような虹色の魔法が全面を覆う。
すごい光の粒だ。
ポリポリ ポップコーンを食べながら観賞していた
アイリーンとイザムバード。
「おお！敵が一掃されたわよ～v」
イザムバード「すげへ！」
ばったーん
リンリンは目をくるくる回しながら倒れてしまった。
HPは1、SPは0、髪の毛はぼっさぼさである。
「なっさけねーの」
モロンは呆れ顔だ。
レンレン「え、モロンさんは大丈夫なんですか？」
あれ如きでSPなくなってたまるかよ
両手を頭の後ろに当てる。
イザムバード「（この人すげへ！）」
しかし、息ぴったりですね。
レンレン「かなり無茶苦茶でしたけど」
アイリーン「私も思った！
すっごいリンリンさんが暴走してるのに
モロンさんがナイスフォローで」
レンレン「結果的にリンリンさんの魔法が最大限に生かされていたような」
当たり前だ！
腕を組んでモロンが言う。
「息ぴったりでしたよね！
さっすが夫婦！」
満面の笑みでアイリーンが言う。
両手をグーにして顔の周りで動かしている。
まぁな
俺はあいつの『亭主』だからな
・・・
アハ......アハハ... すごいっすねー・・・ ははー・・・
ひたすら汗をかく3人。
