現代ファンタジーのオンライン小説:ものものものもの

RO二次創作

RO二次創作
2013年時点でのROの世界観で構成されています
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Ragnarok Online derivative works

目次 >> マックとミリー・大目次 >> マックとミリー・小目次・1

マックとミリーMack & Milly

えーっとどこだったかしら
しばらくふたりで茶色っぽい街を歩く。


あったわ
指をさすティルル

「猫々軒」


あっはは

「注文の多い料理店」の『山猫軒』みたいよね

親戚なんじゃないの?

上機嫌でテケテケ歩いて行くティルル


「こっこのね、ラーメンが超うまいのよ

あ、美味しいのよ」


ふたり、、つまりアスナというソードアート・オンラインなるアニメに出てくる女ヒロインそっくりらしいという

ミルドレッドティルル、は

古都、龍之城という中国風の街に来ていた。


「龍之城に美味しいラーメン屋さんがあるの。

あそこに連れてってくれたら チャラにしてあげる!」

とデワタで言われた、、のだ。

(デワタ=伝統民族が住む火山島。前回ふたりが居たところ)


ガラガラッ!

「お、ティルルちゃん、来たねぇ」
ニコニコ顔の店主。

坊主頭でかなり大柄(2m越え?)だ。

「よっすぅ!店長、私がいなくて寂しかった?」

店長「さっびしかったよう もうティルルちゃんがいないとどうしようもないっていうかね
店も火が消えたみたいでねぇ」

ティルル「まー当然よね」
あはは、と上機嫌に笑い、


「今日は、女の子と来たの。私と同じオーラハイウィザードなんだけど」

オーラは最高レベル、ハイウィザードは魔術師系の上位職の意である。


おっ

「あれ?ふたり双子なんじゃないのかい?」

「(きゃーーーーーーっ!!)」

一気に目を回すミルドレッド


「あ、あの!!髪型とおおお、(落ち着け)オーラってのとうぃ、うぃ、ハイウィザードってのがぁ、似てるだけだとおお思います」

口をパクパクさせながら言うミルドレッド

腕を組み、

「似てるかしら?」

一応は愛想笑いをしながら店長に聞くティルル


「双子だねぇ!(ミルドレッドの話無視か!)ん~

ティルルちゃんが姉?女王様で、もうひとりの子が、、お姫様っていうのかな

女王様とお姫様って感じかな。ティルルちゃんが姉だね」


ふっ

「女王様は私に違いないけど、双子なら この人、、ミルドレッドって言うんだけど
この人も女王様よね」

双子なら平等にしないと。

ニコッと満面の笑みで笑う。


そうかいそうかい、どっちも早く座りな。

愛想の良い店主だ。


ミルドレッドはもう泣きそうだった。


「(この人、この人、愛想笑いが上手なだけで、本当はすごく怒ってる・・・

どうしようラーメンでチャラどころか、、あの様子だったらビンタされそう・・・)」

ここまで見抜けてしまうほど(本当にビンタするんだね・・・)ミルドレッドは免許皆伝すぎるほどレベルが高くなってしまった。


あら?柴犬がオンになってる。珍しい。

友達登録、と言って「友達」と登録し合うと腕時計式の装置にそれぞれお互いの名前が刻まれる。

そしてRO(ラグナロクオンライン)にログインすると、そこの部分がエメラルドグリーンに光るのだ。


「柴犬も呼ぼうかしら」

若干声が柔らかくなっている。


「(これは、機嫌取るチャンスかも)」

ホッとすると同時に、悪いこと起きませんように・・・と願うミルドレッド


ミルドレッドは「うさぎラーメン」

ティルル「りゅうラーメン」 を注文していた。


店長ー、あたしちょっとお話してくるから外出てるねー?

(電話を外でしてくる的な感じで言っている)

「あいよー行ってらっしゃい」


ガラガラガラッ!


サカサカと出ていく彼女


「・・・だから・・え?・・・っつってんのよ!・・・でしょ」

声が響く。


「トイレ?いいから来なさい!」

キンと響く声。


「(・・・汗)」

声も出ない・・・。ツッコミも出来ない。


青い顔をしてラーメンを待つミルドレッド


(略)


しばらくして、かなり長身のアークビショップの男性がやってきた。

(※アークビショップ=聖職者系の最上位職)


ハッとして「は、初めまして」と立ち上がって丁寧にお辞儀をするミルドレッド

「柴犬」ばかりで名前を忘れ掛けていたが、、

アルキスという名前だったのを思い出す。

ちなみに彼は、ティルル家の執事だったという人物らしい。


「柴犬」

腕を組んでアルキスの前に出るティルル

「私とこの、、ミルドレッドさんて言うんだけど

似てるの?
オーラハイウィザードで髪型一緒ってだけよね?」


アルキス「似てますな」


ガタッ!!


ミルドレッドが立ち上がり、その振動でコップが倒れて水がバシャアァと飛び散る。


あっ

急いで自分のマントでざかざか拭く。


ちょっと、ティッシュ使いなさいよ!

大急ぎでバシンッ!とミルドレッドを突き飛ばし(・・・)

傍のティッシュの箱を持ってきてゴシゴシ拭くティルル


ミルドレッドは両手を組み(祈りのポーズ)、、泣きそうになりながら言った。

「あの・・・ティル"ル"さんはアルギズさんがお好きなんですよ"・・・」


だから、、アスナっていう、、アルギズざんが好きなキャラを嫌いになって

(略)


ティルル「(ズズーッ) 美味しい~♪ やなもんはやなのよっ!」

ミルドレッド「あ、あの私色々失礼なことしましたでしょうか?私もっと嫌がられてるとか・・・」

アルキス「だいじょうぶです」

ティルル「大丈夫じゃないわよ!(ズズーッ)」

ズルズルズル


店主が言う。

「何。何か良く分からないけどティルルちゃんは自分の顔が嫌いなのかい?
御免ね、ちょっと良く分からないんだけど
違ってたら御免」


ニコッと笑って

「いいえ。アニメキャラが、、或るアニメキャラが私に似てるって。
私そういうのに興味ないから悪く言っちゃっただけです」


さすがに腹が立ったのか、アルキスが苦情をティルルに言う。
調子に乗りすぎだの関係ない人々を巻き込むなだの
何よりミルドレッドさんに対して失礼過ぎるだの

そんなことを言っていた。


悪かったわ・・・

あっけなく陥落するティルル


「あたしだって完全無欠の男性キャラがいたらホイホイ尻尾振るかもしれないわ。

でも、、所詮現実の世界とは違うものだからっていうのがあるでしょ。

現実の世界にいても、完全無欠だから好きになる訳じゃないでしょ。だってスペックで見てるみたいじゃない。

この機械、高性能だから好き、低性能だから嫌い。

・・・そんな感覚で人間を見てるみたいだから

アニメ、じゃなくて

現実が完全無欠を選ぶようになったら、、悲しいわ」


正論ではあるかもしれないが、アルキスはとてもそんな人間には見えない。

ミルドレッドは「マクシミリアンから聞かされたら何を言ってるのか分からない話」をティルルに聞かされているのに

全部理解出来て、冷静にそう思った。

マクシミリアンミルドレッドの保護者的存在)


あいよ、にぃちゃん、ひつじラーメンね。

コトッ


ズズーッ

「聞いてたのか?」 と思うくらい冷静にラーメンを食べだすアルキス


柴犬。

「はい」

ふたりが会話している。

(ちゃっかり臨書(ROの世界のブログ)の下書きにメモっているミルドレッド


「私以上に気に入るキャラ作ったら承知しないわよ」

「気に入るキャラってあんまないからなー」


亜空間のような世界が広がっていた。

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