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幽霊



異空間に入った 別人たちは

「ウィザード系よ!」


と言ったレンレン。


レンレンの霊力の高さは大陸中でも有名である。

アイリーンもイザムバードも、レンレンがいることで心強い反面、

知らなくてもいいような怖いこと、恐ろしいことも分かってしまうのがアレだった。



メイチーさんの幽霊なんて厭!!

生前は恋占いとかしてもらって、、親しかったけれど、、


「(幽霊のメイチーさんに会いたくないっ!)」


来たウィザード系のひとりが、故人だと言うことをレンレンに知らされ、ひたすら怯えるアイリーン。

(怖いのは大好きだが、自分が怖い目に遭うのは大嫌い)



イザムバード「どういう人だ!」



レンレン「メイチーさんは、、ハイウィザードの服を着てて、、

もうひとりも、、同じくハイウィザードの服を着てる

でもあのふたり、、きっと、、」


レンレンが言い掛けた瞬間





バンッ!!



突然



玩具屋の中に、男ハイウィザードが片脚でドアを蹴破りながら入ってきた。


「いたな」



レンレン!!


後ろからメイチーが顔を出した。


そしてそのまま、、ふにゃ、、とへたり込んでしまった。


「良かった、、いた・・・」



突然の大きな音にびっくりして後ろにのけぞっていた3人だったが、、


「メイチーさん!」

レンレンが立ち上がって タタタッと駆け寄って行った。



レンレン「良かった!どうしようかと」



アイリーンの姿を見たメイチーは「アイリーンさんもいる・・・」と

一気にもっとみっともない疲れた格好になった。

(だら~んと眠そうな)



おいガキ


男ハイウィザードがレンレンを呼んだ。


「天人でもないおまえが、どうして俺たちより霊力持ってんだよ」


ぎょっとしてメイチーが言う。


ち、ちがっ

「違うっ! レンレンは、、レンレンは特殊、、すごく特殊な存在なのよ!」


ああ?

アレクシス「どう特殊なんだよ」


説明するの面倒だわ。

一瞬、オーラウォーロックかオーラハイウィザードになって、レンレンの前世を視れば分かる。

(※ウォーロック=ウィザード系の最上位職、オーラ=最高レベルの意)


ウィザード系やプリースト系はレベルが高ければ高い程、情報や裏の背景等、様々な条件が揃った場合 物事が「視える」という事象が出来る。



アレクシス「めんどくせぇ」


メイチー「でも私も説明が、、」


あのぅ


奥からアイリーンが遠慮がちに出てきた。


「メイチーさん、どうして・・・」


きょとんとするメイチー。


アイリーンの青い顔を見て ハッ と気付いた。


わ、わたしね


レンレン「女仙になったのよ」

レンレンが代わりに言った。


この世界では、、

亡くなった者は「消滅」する。

たいていは。


しかし生前功績があった者は天界に上げられ、

そして稀に地界に堕とされる者もいる。



な、なんだ


「そういうことだったのね!」

は~っと胸を撫で下ろすアイリーン。


アイリーン「てっきり幽霊だと思って

びくついちゃった(汗)」

両手を組み、安心してぺたり、、と座り込む。


あはは、

「驚かせちゃって御免ね」両手を合わせるメイチー。

今は天人だから、、

「メイチー」っていうのは下界読みで、

天界では東洋読みの「みおり」って呼ばれているの。

(漢字表記は「美織」)


ほ~っとしながら話を聞く一同。

そういえば下界ではめったに使われないけど、東洋名の東洋読みってあったなぁ。

(と皆は思った)


そちらの方も、

「天人の方ですか!」

アレクシスを見て イザムバードが言う。


「当たり前だ。俺はこいつの亭主だ」

メイチーを指さして偉そうに言うアレクシス。


「(て、亭主??)」


「(夫でもなく、旦那でもなく、、「亭主」??)」


アレクシスのオレサマモードにすっかり面食らう一同。



「(ビジネスモードかプライベートモードに戻ってぇぇえぇ)」

心から願うメイチーであった。



(東洋系の詳しい表記・読みについてはコチラより。)



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