第7章:その他

第12節:鳥たちの贈り物

第4話:経津主命(ふつぬしのみこと)

新解釈の古事記


シラミカヒメは、人間たちを荒ぶる神から守る剣を作っている父・ミカヅチを見て、
自分も剣を作ってみたいと思うようになった。

しかし父の剣をそのまま真似るのではなく、自分の作った、全く新しい、
自分だけのオリジナルの剣を創った。

どのようにしてシラミカヒメが剣を創ったかは定かではない。
...父、ミカヅチの「剣の作り方」ではない方法で剣を創ったため、その剣は『唯一無二の剣』となった。


...それは、経津主命ふつぬしのみこと(以下、フツヌシ)という剣の神になったのである。
が、幼いシラミカヒメが自分独自の独創的過ぎる作り方で、たまたま化学反応的に創りだされた剣のためか、
存在が確定されず、『未存在』の状態で生まれた。

...未存在...

存在が確定していない存在だが、『全くの無、ではない』という不思議な存在である。

これは例えであるが、
生物はまず『受精卵』の状態になることで初めて「存在確定」がされる、と仮定しよう。
...未だ『受精卵』の状態になっておらず、『精子』の状態のまま、と言えば分かりやすいだろうか。

↑『受精卵』でない以上、「存在確定」がされていないが、
『精子』ではある以上、『全くの無の存在ではない』ということになる。



・・・


ではフツヌシはどうやって誕生するに至るのであろうか。


それには、とても複雑なタイムパラドックスが働いているということを説明することになる。

まず、厳密に言うとシラミカヒメがフツヌシを誕生させたのではない。

本来存在しなかったはずの「フツヌシ」という神様が誕生した瞬間に、
その矛盾を補うために
その時にシラミカヒメがフツヌシを創ったという事実が同時に確定されるのである。


ややこしいが、順番は以下の通りになる。


1、現在フツヌシを主祭神として祀っている香取神宮の本殿には、
フツヌシは存在していない

2、しかし何千年も掛けて、多くの人が『フツヌシはる』という意識を持てば、
その巨大な集合意識がとうとう本当に「フツヌシ」という神様を存在させるに至る

3、現在はまだ人々の集合意識の量が足らず、フツヌシが誕生出来る量に達する年は「2140年」である

4、「未来でフツヌシが誕生しているという確定事実」があるため、その事実を補うために自動的に現在、
・シラミカヒメがフツヌシを創った
・フツヌシの「未存在としての魂の芽のような存在」出現
という未確定の事実が、後から作られた

5、フツヌシの「未存在としての魂の芽」は、タイムパラドックスで、大正時代にとある大企業の創業者の長男として生まれた

6、元々「無」から生まれた存在のため自我が弱く、精神性が高すぎて人間の体という物質性に耐えられず8か月で夭折してしまった

7、現在、自分という精神を納められる強い肉体を探している

8、2038年、とうとう自身を納められる頑強な肉体を手に入れ、人間として誕生する

9、102歳の大往生を迎え、逝去後、とうとう過去と未来が交わり、フツヌシが誕生する(2140年)

10、フツヌシが誕生した瞬間に、その誕生の矛盾を補うため、
「シラミカヒメがフツヌシを創った」という事実が作られる(確定される)

11、↑と同時に、古代でミカヅチと共に国譲りをした、という事実が作られる



フツヌシがまず未来に生まれた後に、事実と時間矛盾を補うために、後からシラミカヒメがフツヌシを創った、という未存在的事実が生まれたのであるが......
しかしシラミカヒメが創ったという事実はいずれ確定するに至るのだ。

スズメに憧れていた、極めて智力のあるカエルが、
シラミカヒメとなり剣の神を創り出したのである。


そして...
上記にある、「とある大企業の創業者」は即ちスズメのことであり、

『フツヌシ』という存在は、
スズメの子であり、カエルの子でもある、ということになる。


・・・

・・・
カエルもまた、シラミカヒメが魂を分割させることで人間として生まれ変わり、
科学技術や工業技術を司る組織の創業者となった。

父とは違う、新しい剣を作る、という魂は
「人の真似をするな、新しいものを作れ」という企業理念に繋がっている。


第7章:その他「第12節:鳥たちの贈り物 ー 第4話:経津主命(ふつぬしのみこと)」

第12節:完


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