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小さな世界 | 現代ファンタジー小説

小さな世界 > 第2章「パン・オンライン」

情熱

理々には、「絶対者モード」と「通常モード」とふたつのモードが付いている。

絶対者モードはパン・オンライン全てのモンスターを倒せるモード、
通常モードは一般のプレイヤーのようにレベルを上げてモンスターを倒していくモード。

理々の世界なのだから「絶対者モード」が付いている訳である。

デフォルトが「絶対者モード」だったため、最初は裕也に勝てたのだ。


そのことを始めて知った時、
「(絶対者モードでさっさとこの世界をクリアしようかな)」と思った理々。


同じじゃないの?
現実だってゲームみたいなもの。
敵を倒して、レベルを上げてスキルを増やして・・・

顔を上げた理々。
その時はサバンナのような狩り場であった。

「・・・」

同じ。ここも
現実なのよ

受験戦争。様々な争い。足の引っ張り合い。
理々「(同じなのよ)」




突然目の前を大きな恐ろしい鳥が(すごいでっかい)が横切ろうとした。

ヒッ
とっさに身を守り、尻もちをつく直前の格好になってしまう理々。

グワーッ グワーッ!

大きな、挑発的な声だ。

チャキンッ!

「Mode:Normal(通常モード)」

ピシンッ!

ぎゃあっ!

パキンッ!

バサッ
ピンッ!!

ギャアアッ!
グワアアッ!!

・・・

鳥が地面に落ち、臓物が理々の首、服に飛び散った。


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裕也「通常モードの方が色々勉強には、なるねぇ」

久し振りに「観光巡り」をしている裕也と理々。

狩り場だけでなく、名所や旅行地?などもあるのだ。

ズーッと芋茶(いもちゃ)を飲む理々。


分かってるの
早く先生を元の世界に返さないと。って

裕也「あ、いや別に・・・」

理々「でも、、私試したいんだ。この世界で。
自分の、力を」

サラサラサラッ.....

桜が舞い散る。

顔を上げる理々。
髪を結い、桃色の美しい着物を着ている。

「この世界、きっとクリアしてみせる
私が!」

・・・

裕也は
子供だと思っていた、その「理々」の姿に見惚れた。
(一瞬だけ)


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パン・オンラインには様々の季節、様々の国や気候の土地がある。
広さは沖縄本島くらいである。

折角だから今日は色んなところへ散歩しよう、ということでふたりはテクテク散歩することになった。

パラッ.....

裕也「今日も、それ読んでるのか」
妃羽の物語である。

理々「はい・・・」

ちゃんと読めるようにベンチを探し、そこに座って読ませる裕也。

あの、、
突然話し掛ける理々。

あるページを指し、「ここ、おかしいですよね?」と。


>君に選択権はない

by 『偽物のような


「妃羽が婚姻を迫られるシーン。
白衣の人から。・・・仲介者か。
熱が・・・心がこもってない!」

プロポーズってもっと
もっと違う気が・・・

ひゅうぅっ
寒い風が鋭く吹く。


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カンッ!カカンッ!
くっ
カンッ!

カンッ!カンッ!

裕也「ホラ、頑張れ(笑)」

カンカンッ!
理々「えいっ!」

カンッ!!


遠くに理々の剣が放り投げ出される。

広い空き地を見つけ、「通常モード」の理々と裕也が剣の勝負をしたのだ。
もちろん裕也にハンデはたっぷり付けている。


裕也「10連敗・・・ハハ」
言ってる途中で裕也は驚いた。

理々がとても怒った顔でわなわなとして涙をこらえていたからである。

理々「うぐっ・・・あぁっ・・・」
バッと四つんばいになってうわあぁぁっと泣き喚く彼女。

うわぁぁあぁっ!

裕也は青くなって立ち尽くした後、、

走り寄ろうとした。

その瞬間理々が顔を上げて、「隙!」と言って裕也を切り裂いた・・・
かに思われたが
裕也はいとも簡単に剣でその攻撃を防いでいた。

裕也「懐刀?を持っていたのか」

・・・


夜空の下。
「僕の可愛いお姫様」
裕也は理々を抱きしめて言った。

君は『負けたら悔しい』って思う向上心がある人なんだね。

僕は『力を出して負けたならそれでいいじゃないか』って思うんだ

ニコッと裕也は笑った。
「いつか君は、俺に勝てるよ」



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