ふることふみ

新解釈の古事記 
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第10節:相撲

第1話:相撲


国譲りの物語を書くにあたり、
ミカヅチとミナカタが、それぞれ「高天原代表」「葦原中国代表」として
武器を使わずに戦う・・・『組み合い』のような体勢で戦う内容を盛り込んだ訳だが

その盛り込みの張本人が「ミカヅチ」であった。

ミカヅチはその頃すでに人間の子供たちがやっていた「相撲(すもう)」なるものが可愛くて、好きだった。

高天原と葦原中国の争いの物語を書くにあたり、
「丁度いい!、僕がこの(相撲)開祖ということで、僕が作ったってことにしよう」と
少しはしゃいだ。

既成事実を、物語を書くことで作ってしまおうということであった。

ミカヅチは大人しく、冷静で遠慮がちな性格なのだが、
この時はまるで子供のように頬を紅潮させていた。

その様子を、特にミナカタが無表情ながら喜び、
何か出来ることがあればいいなと思った。


※ミカヅチ、ミナカタ、と名前が似ていて紛らわしいため、
この話のみ、以下のように色分け。

ミカヅチ
ミナカタ

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国譲りの物語を完成し、アマテラスに物語を献上した後―・・・

数日経ってミカヅチがミナカタに相撲をやらないかと申し出た。
ミナカタはパアッと顔が輝き、喜んで、とその申し出を受けた。

ミナカタは身長も高く体もごつく、
現代の感覚で言うところの、身長195㎝、体重95㎏、体脂肪率5%―・・・
のような体といえようか。
殺人兵器的な肉体を持ち、間違いなく国津神最強を名乗っても
おかしくない体をしていた。
(除スサノオ)

対し、ミカヅチ
現代の感覚で言うところの、身長172cm、体重50㎏、体脂肪率15%―・・・
辺りであろうか。
どう考えてもカタカタに瞬殺されるであろうひょろっひょろな体をしていた。





勝負は1秒もなかった。
組み合った瞬間、というか、触れ合ったぐらいのところで、
ミナカタは空中にすっ飛ばされ、ぐるぐるっと回転し、遠くにドサッ!と叩き落とされた。

ミカヅチは「あうあう......」と言い、震えながら固まっていた。

行司役(審判役)のコトシロが「はっ、早く助けないと!」と言い
急いで遠くに投げ飛ばされた弟(ミナカタ)の元に走った。


場所はさざ波があまりない海岸の場所。

ミナカタは、見た目は服の上から血が滲んでおり、
口から血を吐いている程度だが、
実際は体中が複雑骨折していた。

「このままじゃ死ぬ!」
コトシロは大声で叫ぶ。

ミカヅチは膝を曲げながらよたよたとミナカタの元へ行き、
倒れているミナカタの元に座り込み(へたり込み)手を握った。

天に知らせないと、アマテラス様の元へ行くべきか?
薬の神と言ったら、、誰だっけ・・・

とにかく小さい声でぶつぶつと言いながら、取り乱すを超えて固まってしまうミカヅチ


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カミムスビの二柱の娘、
𧏛貝比売 きさかひひめ蛤貝比売 うむぎひめという、細胞の蘇生を司る、
言うなれば医療の神に近い女神たちが、
ふたりで優しく上品な顔をしてサラサラとした粉をカタカタに振り掛け、
ミナカタは徐々に体が癒えていった。

植物、海の生き物、人間や動物、主に自然界に於いて重要な役割を持つものを中心に、
彼女たちはそれらの傷ついたり欠損している細胞を癒していく・・・
そういう役割を担っていた。

重要な役割を持つ存在にのみ、傷付いた細胞をいわば「葦原中国ではみだりに使ってはいけない力」で治すのだ。

簡単に人や神を治してはいけないのだが、今回は例外だった。

ミカヅチの、ガタガタ震える振動が空気中をおおいに震わせ、
それにより丁度、葦原中国でオオゲツヒメの種を蒔いていたいたカミムスビが異常を感じ、
カミムスビの呼び掛けによりコトシロがその声に応え、
助けを呼んだのである。

ふたりの女神が来ても、ミナカタが癒されていっても、
ミカヅチは青くなるばかりで全く使いものにならず、

コトシロが対応していた。


第7章:その他「第10節:相撲 ー 第1話:相撲」


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